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柊君へ ~Another Story~  作者: Taさん
第三章
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本山さん ~2~

外見を気にする本山さんの話です!

次の週の部活動が行われる金曜日、部室へと向かう。


いよいよ、柊君って人に会えるんだ!


ここ数日、私の中では悶々としていた。

その原因はもちろん“柊君”と呼ばれる人のことである!!


入部届けを出した時に、先輩達が口走っていた柊君なる人物。


色々とその場で話している先輩達の言葉に聞き耳を立てるが、

全然その人の確信に触れるような話はしていなかった。


まあ、その柊君って人も入部したてのようで

みんなもどんな人物かを知らないと考えれば当然のことである。


その場にはきっと個人情報もあるかもしれなかったけど、

私からそんなことも聞けるわけがない。


気にしているなんて思われたら心外だ!!


だから、聞かずに今日まで待ったのだけど・・・


部室に向かって歩いていると、天文部の部室の扉の前に

1人の男性が立っているのが目に入った。


その男性は本を読みながら、部室が開くのを待っていると感じでいるのだが・・・


結構本を読むのが様になっていた。


身長も高く、日に焼けて、更にはその体型からスポーツを何かしていたのだろうと思える。

背筋がピンとしているのも高評価だ!


・・・天文部の知り合いでもいるのだろうか?


おおよそ天文部の人としては似つかわしくない容姿である男性であり、

きっと天文部の知り合いに会いにきた運動系の部活の人だろうというのが

私が判断した推測結果だったのだが・・・



「こんにちは。」


私は上目遣いで、扉の前にいる男性に声をかける。

私の声に反応して、本から目を離して、私の方に顔を向けて、



「こんにちは。」


笑みを向けて私に返してくれたのであった。


90点!!・・・いや、93点くらいか!?


自分で言うのもなんだけど、辛口だと思っている。

その私が笑顔で90点以上を付けるなんて稀だ!


童顔で笑みを浮かべて挨拶をしてくる彼・・・


当然私のストライクゾーンには入っている。

それにここにいるのなら同じ大学ってことよね?

じゃあ、頭もいい・・・

高物件ね・・・

そんな風に彼を査定していると、



「天文部の人ですか?」


「あ、はい。」


急に彼から話かけてきたのである。



「・・・もしかして一回生ですか?」


「そうですよ。あなたもですか?」


「そうなんですよ。へぇ~、僕以外にも天文部に新入部員が入ったんですね。」


そう言いながら彼は苦笑していた。

まあ、確かに・・・この部活に入ろうと思うのは、なかなかいないよね。

それがまた私のような可愛い人ならなおさらだ。



「こっちの人ですか?」


「ええ、出身は関西ですよ。

 ここからだいたい30分くらいですよ電車で。」


「へぇ~!じゃあ、実家?」


「そうそう。毎日実家から通ってる。そう言う感じだと下宿?」


「そう、俺は九州出身だから。この大学にある寮に住んでるよ。」


「へぇ~!!この大学に寮なんかあるんだね!?」


「あるよぉ~、めっちゃボロいけどね~。たぶん見たら引くレベルで。」


「そんなに!?」


「そんなに!!一応、事前に写真は見ていたんだけどね・・・。

 何だろう・・・詐欺にあった感じがするレベルで違ってた。」


「詐欺って・・・。」


「ええっとね・・・。」


そう言って、彼が自分のスマホをいじりだして、



「これ!これが学校のホームページに貼られている写真ね。」


そう言って、見せてくれた写真は、



「まあ、ちょっと汚そうかな?ってレベルだね。

 だけど、別にアリといえばアリのレベルだよ。」


「だよね・・・。」


そういって、再度スマホを操作して、また私に見せてくれるのだが、



「・・・え?」


そこに写っているのはちょっと引くレベルの写真になっていたのだが・・・



「これが現状の寮の状態です・・・。」


「・・・詐欺?新手の詐欺?」


「そう思うよね~。」


そう言って、笑いながら寮について色々と話してくれた。


あっという間の時間で、気がつけば天文部の部長が

すぐ傍にいたのであった!



「「おつかれさまです。」」


私と彼が挨拶をすると



「お、おう!」


なぜか挙動不審な返事をする部長さん。


・・・こういうところにも慣れがあるんだろうな・・・


私は思わず苦笑してしまうのだが、

そんな私達をマジマジと見てきた部長さんが・・・



「やっぱり本山さんと・・・


 柊君が並ぶと華があるねぇ~。」


・・・え?


もしかして・・・


この人が柊君!?


思わず私は柊君の方を見てしまう!

この人がうわさに聞いていた柊君か!!


納得するレベル!!


間違いなくカースト上位に位置する人間像!!


確かにこれなら私と同等・・・


そんなことを思っている私に対して、部長が、



「やっぱり2人はお似合いだね。」


・・・え?


そんな言葉を私達にかけて、部室の中に部長は入って行くのであった。



気づいた点は追加・修正していきます。

拙い文章で申し訳ないです。

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