菊池先輩 ~5~
チャラ男の菊池先輩の末路の最終話です!!
・・・タコ部屋送り・・・
「出来ないなら、電話を出せ。」
「え?」
「いいから出せ!!」
そう言って、俺のズボンに入っていたスマホを取り出したと思ったら、
いきなり女の子に電話を掛けるのだった。
「もしもし、菊池君?」
電話はつながり、何もしない女の子が電話に出てきたのである!
「私、菊池君が家庭教師として教えている中学生の娘の父親なんだが・・・。」
「・・・はぁ・・・。」
電話越しに何を言っているんだこの人は?という感じの女の子。
それはそうなるよな・・・そんな女の子に対して、
「中学生の娘に菊池君が手を出してね、妊娠させてしまったんだよ。」
「・・・はぁ!?」
電話越しの女の子は驚いた声を上げる!
というか、俺もその言葉に俺も驚いていしまう!!
だって、今日初めてしたんだぜ?しかも避妊もしっかりした!!
それなのに妊娠なんて・・・
「最低!!」
電話越しに俺に投げられる辛辣な言葉と共に電話が切られる。
「これが見本だ、ここからはお前がやれ。」
そう言って、俺のスマホが戻って来た。
「い、いや、そんなことできるわけないでしょう・・・。」
その瞬間である!
ガツーン!!
俺の顔を思いっきり殴る父親。
「お前・・・今だに立場が分かってないんだな?」
人を殺しそうな顔をしてそんなことを言ってくる父親。
俺は事態がどんな状況になっているのかをやっと理解したのである・・・
その後は、1人1人に電話を俺がかけていき、
父親がしたやり取りの文言を一人一人伝えていく。
もし違うことを言おうものなら俺は殴られていた・・・。
全員から罵られているのをジッと横で見ているのである。
合計53名の女の子に電話を掛け終えて、
俺はやっと解放されると思ったのだが、
「じゃあ、行くか。」
「え?ど、どこへ・・・ですか?」
「うん?養うには金が必要だろう?」
「え?養う?」
「もちろんうちの娘のことだが?」
「ど、どいうことですか?」
「うちのむすめに手を出したんだから・・・ちゃんと責任をとるのが筋だろう?菊池君?」
笑みもなく、怒気もなく無表情でそう告げてくる父親。
だけど、俺は全然そんな実感がわかなかった。
というか、何を言ってるんだ?この人はってくらいだったのだが・・・
「行け。」
「はい。」
父親がドライバーに声をかけると、俺の横の扉が開いたと思うと、
そこから男が1人乗り込んできた。
更には父親側のドアが開いて、父親は出ていく
その代わりに別の男が乗り込んできた。
俺は厳つい男二人に挟まれて、車でどこかへと連れていかれたのである。
どのくらい走ったかは定かではないが、
車を数回乗り換えて俺は山の中へと連れてこられた。
・・・もしかして・・・
俺、埋められるのか!?
恐怖が俺を襲うのだが、俺が着いた少ししてから、父親も来たのである!!
ここに来るまでに理解している、この父親は堅気の人ではない。
俺は息を呑んで父親の方を向いて、何をされるのかを待っていると、
「ここで働けば、十分に金が稼げるからな。」
「え?」
俺はてっきり埋められるかと思ったのに、どうやらそうではないようだ。
「ど、どいうことですか?」
「どういうこととは?・・・菊池は金を稼ぎに来たのだろう?」
「・・・は、はい・・・。」
「だから、金を稼げる職場を紹介したんじゃないか。」
「・・・こ、ここですか?」
「ああ、ここで朝から晩まで働いてしっかり稼げばいいんだ。」
「い、いや、学校があるんですけど・・・。」
「学校には退学届けを出しておいてやるからな。」
「え!?」
俺が思わず目を見開く!
それもそうだ!俺、大学辞めるのか!?
「しっかり稼いでくれよ。」
その言葉だけを言い残して、俺をその場に置いて、立ち去って行く。
そして、俺の傍には1人のオッサンが近寄ってきて、
「ようこそ、地獄へ。」
そう言って、にんまりと笑みを浮かべたオッサン。
「こ、ここって?」
「ああん?ここは工事現場だよ。
お前は1年間ここでしっかりと働いてもらうことになってるんだよ。」
「そ、そんな・・・。」
俺はオッサンに引っ張られてどこかに連れていかれるのであった・・・。
気づいた点は追加・修正していきます
拙い文章で申し訳ないです。




