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柊君へ ~Another Story~  作者: Taさん
第一章
15/201

南くん ~1~

以前に出てきた南の話です!

「・・・柊・・・俺達、低学年リレーの同じリレーメンバーじゃないか・・・。」


「そうだな。」


「だから、俺、相談したいんだ・・・。」


「うん?走る順番?」


「いや、それは今のままでいいんだけど・・・。」


「それじゃあ、スタートを切るタイミング?」


「いや、今でバッチリだ。」


「あとは・・・バトンパスの渡す声かけのタイミングか?」


「いや、それもバッチリだ。」


「・・・他に何かあるか?」


「ああ・・・俺、大野さんが好きなんだ!!」


「はぁ!?・・・リレー関係なくないか?」


「だけど、同じリレーメンバーじゃないか!!!」


「いや、同じリレーメンバーだけどさ・・・。」


どうして柊がこんなに呆然としているのか分からないが、

同じリレーメンバーということは、同士ということだ。

そして、同級生である。

そんな仲の俺がどうしても大野さんと付き合いたいんだ!!


「南・・・大野さんと俺、付き合ってるんだけど・・・。」


「えぇ!?」


呆然とする南。


「・・・いつから?」


声を振り絞って聞いてみると、


「ちょっと前だな。」


そのまま俺は膝が崩れ落ちて地面にへたり込んでしまった。


「というか、南。お前、大野先輩と話したことある?」


「・・・ない。」


「・・・どこを好きになったんだ?」


「顔。」


「・・・いっそ清々しいな・・・。」


俺の初恋はこうして幕を閉じたのであった・・・。




ただ、俺はこんなことではへこたれることはない!!

っというか、なかった!!


それは運命の出会いだった。

テニス部に所属しているその子は、まだ俺と同じ一年のため

ずっとコートの傍に立っているのである。


「柊、俺は次の恋に行きたいと思う。」


「・・・いいことだと思うよ。」


「だよな!!」


さすがは柊、俺の意見に同意してくれるとは!!

心の友だよ、柊!!


「それでな、俺が今恋しているのはな・・・。」


「早くね?だって、大野さんの件はまだ2週間くらいしか経っていないんだけど・・・。」


「だけど、この熱はどうしようもないんだ!!」


「・・・まあ、恋は止めようがないとは言うけど・・・。」


「それで柊、頼む!俺に力を貸してくれ!!」


「まあ、出来る範囲であれば・・・。」


「じゃあ、あの子を・・・西尾さんを紹介してくれ!!」


「誰?その人?」


「何で知らないんだよ!!同級生だぞ!!」


「いや、さすがに同級生全員を知っているわけではないからね。」


「残念だ・・・柊・・・。」


「・・・そりゃ~、申し訳ないね。他を当たってくれ。」


そういって、俺の傍から立ち去ろうとするので、俺は慌てて柊の手を掴む!


「俺を見捨てるのか柊!!」


「見捨てると言うか、紹介のしようもないし、手伝ってやることすら不可能だぞ?」


「俺との・・・俺との付き合いの長さじゃないか!!」


「・・・まだ2カ月程度の長さだけどな。

 俺と知り合ったのも部活に入って知り合ったばっかりだろ?」


「期間の問題じゃない!!!」


「・・・。」


「俺とお前は・・・ライバルだ!!」


「それは何の?」


「もちろんリレーだ!同じメンバーとして、

 そしてそのメンバーの枠を争うんだ俺達は・・・


 俺達はライバルだ!!」


「ライバルなら、俺は手伝わない方がいいだろう。」


「そうなるな・・・いや、だけど!俺達はライバルでもあり、親友でもあるじゃないか!!」


「・・・知り合って2カ月の親友はちょっといない。」


「些事を気にするようでは大きな男にはなれないぞ柊!!


「ちなみに、そのこと話したことは?」


「ない!」


「・・・また、顔か?」


「いや、胸だ!!!」


「・・・ああ、お前らしくていいと思うよ・・・。」


「どうすればいい?教えてくれ柊!!」


「とりあえず・・・話しかけたら?テニス部と俺らって近い場所だしね。」


「分かった!俺頑張るよ!!」


俺は柊からの激励を受けて、西尾さんに話しかけるようになった。

俺に笑いかけてくれるようになった西尾さん。


彼女はマジ天使だ!!


あの少し動いただけで、揺れる胸・・・


もう俺の目は釘付けになってしまう・・・


ただ、そんな幸せな時間は長くは続かなかった。

同じ陸上部の女の子の山下から、


「南・・・西尾ちゃんが、気持ち悪いから話しかけて欲しくないみたいだよ・・・。」


その言葉に軽いショックを受ける。


「仲良く話してるよ?」


「・・・本人はそうは思ってないんだよ・・・。」


どうやら俺との思いに乖離差があるようだが・・・

だけど、きっと違う!

今こそ俺の思いを伝えるべきなんだ!!


俺はその日、西尾さんに告白した!!


結果・・・


「ごめん・・・。」


・・・どうやらあと一歩で俺の思いは届かなかったようだ・・・


あの、胸が俺の物にならないのか・・・


非常に残念だが、女の子は星の数ほどいる!!!


俺に相応しい女の子を探しに行こう・・・



気づいた点は追加・修正していきます。

拙い文章で申し訳ないです。

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