土井さん ~2~
ちょっとモテる土井さんのお話です!
その後は、先生に動画を見せて・・・
まあ、その場にいる格好や様子を見てすぐに察したのだろう
迅速に対応してくれた。
その後、その男子はすぐに転校して行くことになったのだが・・・
そんなことを思い出しながら、今告白してくる男子を見つめていた。
あんな男子だったら・・・どうしよう・・・
そんな一抹の不安が頭をよぎった時であった、
「お困りですかなお嬢さん!!」
そんなことを言って近寄ってくる1人の男子と
更には後ろに2人の男子がいた。
「な、なんだよお前!!」
「いやぁ~、女子の方が困ってる顔をしているからさ、
何か変なことをされたんじゃないかと思ってね。」
そういって、私達の方へと近づいてくる男子、
後ろにいる男子は呆れたような顔をしていたのだが、
1人がこちらに向かって歩いてきてくれる。
ああ・・・
この人は知ってる・・・
4組の柊君だ・・・
入学して間もないのに柊君は有名人である。
私も話したことがないのに、出身地もどこに住んでいるのかも知っていた。
それくらいみんなに噂をされている彼とその知り合いが、
何と助けに来てくれたのだ!!
私はすぐに柊君の傍に隠れるようにする。
「・・・ええっと・・・。」
柊君が困ったような顔をして、こちらを見てくれたのちに、
「・・・まあ、今日のところはここら辺でお開きにしない。」
「な、なんでだよ!!まだこっちの用事は終わってねえんだよ!!」
そう言って、柊君に絡んでくる彼に柊君は、
「落ち着けよ。この状況で、うまくいくものもうまくいかなくなるよ。」
「え!?・・・あ・・・。」
そういって、その男子は私を見るのだが、その目がこちらを向いた時には
思わず顔を隠してしまったのである。
「・・・そうだな・・・今日は・・・・出直すよ。」
そういって、首を垂れて歩き出した男子を
私達はその場で見送るのであった。
男子がいなくなったところで今度は急に、
「大丈夫だった土井さん!!」
そういって、一番最初に止めに入ってくれた男子が
私の傍にグイっと近づいてくるのである!!
その勢いにまた私は気圧されるのだが、
それに気づいて、その男子を手で制して、
「お前が今度は驚かせてどうするんだよ!」
苦笑しながらその男子に注意をしてくれるのであった。
「なぬ!?驚かせてなどいないぞ!!」
「見知らぬ男が近づいて来たら、驚くのは当然だろう。」
「なあ!?俺は同じクラスだぞ!」
「そうなの?」
驚いたような表情をする柊君が私の方を見てくるので、
その顔に対して、私は小首を傾ける。
・・・だって、彼を見かけた記憶が全然ないし・・・
それを見た柊君は苦笑しながら、今度は私に、
「何組の人?」
「え!?・・・あ、さ、三組です。」
そう答えると、さっきの男子が目を輝かせて、
「ほら!俺と同じクラスじゃないか!!」
そう胸を張って言ってくるのだが、
そう言われてまた彼の顔をマジマジとみるのだけど・・・
やっぱり彼を見た記憶がないな・・・
「ご、ごめん。わかんない・・・。」
そう謝るしかなかったのであった。
「な、何だって!?」
そう言って、ショックを受けたような顔をする男子に
柊君ともう一人残っていた男子が大笑いをするのであった。
「だっせー!!」
「残念だったな藤本!
お前が思ってるほど、クラスでは有名人じゃないみたいだよ。」
そう言われた藤本君はくうぅ!!って言葉を言いながら、
拳を握っていたのであった。
その姿が滑稽で面白かったため思わず笑ってしまうのであった。
「何で!?笑われた!?」
思わず驚く藤本君に、柊君が、
「まあ、これで印象には残ったんだから良いんじゃない?」
「・・・そうだな!一歩前進だ!」
・・・この人、ものすごく前向きだな・・・
それに一歩前進ってことは、私、この人にも狙われているって事なのかな?
そう思うとマジマジと藤本君を見るのだけどど、
それに気づいて思わず照れる藤本君。
良い人なんだろうな・・・
あんな状況でも一番最初に飛び込んできてくれたし・・・
だけど、見た目が・・・まったく好感をもてないんだけど・・・
その後に来た柊君の方が断然好感を持てる。
それに実際は、藤本君は一番最初に飛び込んできてくれただけど、
その後は柊君が全部対応してくれたんだよね・・・
私の中で噂の柊君の印象がグングンとうなぎ上りになったのは言うまでもない!
ちなみに、数日後に藤本君から突然の告白があった!?
「俺と付き合ってくれ!!」
男らしい告白だったのだけど、
先日助けてもらって以来、一度も言葉を話したこともなく、
しかも食事の誘いとかもなく、いきなりの告白に驚いてしまう。
普通はデートとか、一緒に帰ったりとかをするのでは?と思ってしまうのだけど、
まったく興味がわかない藤本君にそんなことを伝える意味もないと思い、
私は丁重にお断りすのであった。
私の中では・・・すでに好きな人はいるしね♪
気づいた点は追加・修正していきます。
拙い文章で申し訳ないです。




