表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
柊君へ ~Another Story~  作者: Taさん
第三章
137/201

橋口さん ~5~

モテる女性は苦労します・・・。

そんな橋口さんのお話です!

大学一回生、二回生の時は柊君とはちょこちょこと絡むことはあったのだが、

ほとんど柊君を紹介するということだったけど・・・


特に大きなかかわりがあったのは三回生になってからだ。



「お、おはよう!」


「おはよう、中西君。」


毎朝、必ず私と一緒の電車、それも一緒の車両に乗ってくる中西君。


これが一回生の初めの頃から続いており、

すでに2年以上一緒に登校するようになっていた。


そして、いつも通り挨拶はするものの

それ以上の話を振ってくることもなく、ただただ私の反応をジッと見ている。


それなら、私に挨拶した後は、本を読むなり携帯をいじるなりした方がいいんじゃないかな?

と思ってしまうのだが、彼はそんな行動をとることはなく、

ただただ私が何かを喋り出すのを待っているのであった。


ここで私がスマホをいじっても、

特に何をするでもなく私を見続けることは知っている・・・。


本を読んみだしても私をジッと見てくる中西君。


この2年間で何とかその視線を交わそうとしたのだが、

結局ジッと見ている彼を無視することしかないことを悟っている・・・。


根負けして話しかけてもニコニコして、相槌を打ってくるだけだし、

どうしたらいいんだろうか?っていう思いである。


この日もじっと視線は感じるもののスマホで友達と連絡を取り合いながら

大学の近くのいつもの駅で降りる、

私が降りた後ろからジッと大柄な彼が付いてくるのである。


教室に向かうまでの間もずっと私の後ろにいて、



「おはよう!」


「おはよ~。」


同じようなタイミングで登校してきた私の友達と挨拶を交わしている間にも

後ろにいて、挨拶をするでもない。


その後、友達が合流してきてもずっと私の後ろにいる。


最初は一応気を使っていた友達も、今では中西君がいることを

無視して、私と一緒に教室に行くようになっていたのである。


教室に入ると、さすがに中西君は中西君のグループがあるから、



「じゃあ。」


「うん。」


そういって、離れていってくれるのだけど・・・



「今日も橋口にピッタリだね~。」


「ねぇ~。」


思わず友達の意見に苦笑しながら同意する。

本当に何がしたいのか・・・



「まあ、何ていうか・・・分かり易いと言えば分かり易いよね・・・。」


そういって、友達が中西君の方を顎でくいっとやるので、

私がそちらの方へと視線を向けると中西君と目があう。


どうやら、中西君がこちらを見ていたようだ・・・



「・・・まあ、ある意味ね・・・。」


「それを知っていて、ハッキリと伝えてあげないのは・・・どうなのかと思うけどね。」


そんな友達の忠告に、



「だって、彼から好きって言われたことはないからね。」


「・・・そうなの?」


「そうだよ。特に告白されるでもないしね・・・。

 ハッキリと断ってあげたいけど、言ってくれないと何もできないからね~。」


「・・・ヘタレか?」


「・・・そう・・・。

 まあ、自分が振られるって気づいているからかもしれないけどね。」


「そうなの?」


「まあ、何とか諦めてくれないかと思って、

 彼氏とのツーショット写真とかを見せたり、

 仲がいい所をアピールしてきたりしてきたんだけどね・・・。」


「・・・その効果は?」


「今の現状です。」


「・・・なしか・・・。」


友達と共に苦笑してしまう。


すでに彼氏が好きなんだアピールはしているし、

中西君と二人で出かけることもない。


・・・まあ、朝の登校は仕方がないけど・・・


以前に思い切って、変えてみたら、電話がかかってくる始末であった。


その後もフラフラと変えていたのだが、降りる駅のところで

待っているという事態になったので、逃げれないと思って、

諦めて学校にギリギリ遅刻しない電車を選ぶようになっていた。



「何か有効な手があればいいんだけどね・・・。」


そんなことを友達と話していた次の日にあることが起きる!


いつも通りの電車に乗って、学校に登校している時だった。



「あれ?橋口さんじゃん?」


その声を聞いてふと顔を上げると、

そこには私の高校時代のクラスメイトの男子がいたのである。



「あ!?お久しぶり。」


そういって、彼に返事をする。



「橋口さんってもしかしてこんな時間から登校してんの?」


「いやいや、こんな時間って。これでも一限にはギリギリだけどね。」


「すげぇ~!?もしかして一限からでてんの!?」


「いやいや、出るでしょう普通。そっちは一限から出ないの?」


「一限の授業何ってとるわけないじゃん!

 今日は一限と二限の授業が入れ替わることになったから

 しゃあなしでこんなに早くの電車に乗ってるんだよぉ~。」


「そうなんだぁ~。」


彼が通う大学は、私が降り駅の数駅前にある大学である。


なので、同じ電車に乗るのはわかるだけど、

この2年ちょっとの間会ったことがないっていうのもどうなんだろうな~。


彼とは乗る駅が、一つしか違わないだけで、

しかもそんなにお互いの駅に人が入るわけでもない。


まあ、車両がたくさんあるし、決まった車両に乗っていたら

会うこともないか。


久しぶりということもあって、結構話も弾んでいると

気がつけば中西君の乗ってくる駅についていたのである!


そして・・・



「・・・誰だお前?」


気がつかなかったが、すでに中西君は私の後ろにまで来ていて、

私の友達を睨んでいたのであった・・・


気づいた点は追加・修正していきます。

拙い文章で申し訳ないです。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ