橋口さん ~2~
モテる女性は苦労します・・・。
そんな橋口さんのお話です!
大学に入ると同学部の同級生の女子達の中で、
イケメン男子は誰だっという話題が上がっていたのだが、
そこで3本の指に入るのだが柊君であった。
柊君は、出会いの時もそうだったけど、
学校で会うと気さくに話しかけてくれる。
その日も朝、登校していると柊君も同じタイミングで登校していて、
「おはよう、橋口さん。」
「おはよう、柊君!」
挨拶をしながら私に近づいてきてくれたのだが、
確か柊君は大学の寮に住んでいたはず?
なのにどうして、逆方向からきたんだろうか・・・
「何か逆方向じゃない?来るのが?」
「うん?今、食堂で朝ご飯を食べて来たんだよ。」
「へぇ~、朝ご飯が食べれるんだ食堂で。」
「そうだよ。安いから毎日利用してます。」
「そうなんだ。そうだねぇ~、やっぱり1人暮らしだと朝から作るのは大変だよね。」
「そうなんだよねぇ~。しっかりした朝ご飯をって思うと
結構大変でね。食パンとかご飯だけとだと簡単なんだけどね。」
そんな話をしながら、校舎へと向かい、
「じゃあ、俺はあっちだから。」
「私はこっち~!じゃあね。」
「うん、じゃあ!」
そういって、柊君と別れて、一限目の授業の教室へ向かおうとした時だった!
「「「橋口!!!」」」
って、急に呼ばれたと思ったら、校舎の中から、
3人の女子が一斉に出てきたのである!
3人のうち1人は高校の同級生の土井ちゃん、1人は同じ塾に通っていた子。
そしてもう1人は大学に入って出来た友達の日暮さんである。
「おはようぉ!」
私が3人に朝の挨拶をするのだけど・・・
「いやいや、そんな普通に挨拶されても!!」
「今の柊君でしょう!!」
「どうして柊君と話してるのよ!!」
3人からの質問攻めが返ってきたのであった!
「え、いや、知り合いだから・・・。」
3人からの詰め寄りにタジタジになってしまう私。
というか・・・
「どうしてそんなに食いついてくるのよ?」
そう尋ねると、
「ええだって・・・。」
土井ちゃんはモジモジとしながら何かを言いたげにして、
「だって、橋口さんって彼氏いるよね?」
日暮さんはピシッと言ってくる。
その続きは・・・彼氏がいるのにどうして男と話しているの?って事なのかな?
「だって、イケメンじゃん!!」
・・・うん、これは分かり易い回答だ!
だったら私が言うことは一つだけだ!
「柊君を紹介しようか?」
「「「是非!!!」」」
3人が目を輝かせて私に詰め寄ってくるのであった。
・・・っていうか・・・・
「土井ちゃん・・・彼氏できたよね?」
大学に入学して、一週間ほど経過したところで土井ちゃんは
とある男子から告白されて、付き合い始めたのだ!
そんな彼氏ができたばっかりの土井ちゃんが・・・
どうして?
っと疑問に思ったところで、日暮さんが、
「土井ちゃんダメだよ!彼氏いるじゃん!!」
「だって、柊君の方がカッコいいもん!」
・・・確かに・・・
土井ちゃんの彼氏は・・・まあ、普通だな・・・
そんなことを思っていると、日暮さんが、
「彼氏に不誠実だよ!!土井ちゃん!ちゃんと彼氏に尽くさないとダメだよ!
わき見をしちゃだめ!」
「ええ!?だって・・・好きになったら、彼氏がいてもいなくても関係なくない?」
・・・え?
思わず私の目が点になる!!
あれ?彼氏のこと好きじゃないの?
「・・・柊君のことが好きなの?」
困惑した顔をしながら尋ねる日暮ちゃん。
私も聞きたかった・・・
「だって、別に私は告白されたから付き合ってるだけで、
まだ彼がどんな人かもわかんないんだもん。
それなのに好きって言うのもおかしくない?」
「付き合うんだったら、ちゃんと相手のことを好きにならないとダメだよ!」
「ええぇ~、そんなことないと思うけどね~。
付き合ってから相手のことを知っていくのもアリだと思うけどね。」
「ダメよ!付き合うってのは大切なことなんだから、
お互いの気持ちがちゃんと向き合って、好き合ってないと!!」
「かたいよ~、日暮ちゃ~ん!
だって、付き合う前だとどんな人かわからなくない?」
「そこは時間をかけてお互いを理解していくんだよ!」
「だけど、その間に相手に彼女が出来たらどうするの?」
「そんな向き合って、お互いを理解しようとしている時に、
他の人を見るような人はダメだよ!!
お互いが向き合って、知り合っているんだったら、
ちゃんと誠実に付き合わないとダメ!!」
・・・ちょっと重い子なんだな日暮ちゃんって・・・
その後も土井ちゃんと日暮ちゃんが言い合うのだが、
ずっと平行線だった・・・
それもそうだろうな・・・
だって、お互い考え方が真逆なんだから、交わることなんてないんだよ・・・
それに土井ちゃんの方は、一歩引いてくれて、
日暮ちゃんの考え方も分かるよって言っているのだが、
それにまったく納得しない日暮ちゃん。
・・・どうしたらいいんだろうか・・・
そんな時に、もう一人の子が、
「あ!!時間がないよ!!授業始まっちゃう!!」
その声がナイスタイミングで、2人の言い合いが打ち切られて
4人で走って授業の行われる教室へと向かったのであった。
気づいた点は追加・修正していきます。
拙い文章で申し訳ないです。




