谷川さん ~4~
イジメっ子の谷川さんのお話です!
「何と・・・谷川さんからの差し入れは・・・
神戸牛のステーキが三枚となっております!!
しかも一枚250グラム!!!
合計で750グラム!!これならみんなに結構な量渡るよぉー!!」
そう言いながら桐箱に入った神戸牛を高々と上げる柊。
それを見た今回呼ばれている面々の中で、特に柊と仲のいい連中が、
「「「あざーす!!!」」」
声をそろえて、私に向かって頭を下げてきた。
面々の顔はたしかに教室でみたことがあるけど、
確か名前は・・・まあ、覚えなくていいか・・・
いつもロクでもないことばっかりしているのは記憶しているし・・・
「とりあえず、このお肉はホットプレートで焼くんでいいよね?」
「いいねぇ~!!」
「まあ、その前にたこ焼きを準備して、乾杯をしてからやろう。
焼きあがるまで何もなしは悲しいだろうし。」
そう言いながら数台あるたこ焼き器に火を入れて、
準備にみんなで取り掛かるのであった。
私はその光景を1人離れた位置からみていたのだが・・・
「ほれ。」
そういって、柊が私に串を渡してくる。
「・・・なに?」
「あれ?串しらない?」
「知ってるわよ!!どうして私に串を差し出したのかって事よ!」
「それは谷川に作ってもらうために決まってるじゃん!」
「え!?作ったことなんかないわよ!」
「じゃあ、今日が谷川さんの初体験ってことで。」
そんな私と柊のとのやり取りを聞いていた、
柊の友達の下世話な連中が、
「マジで!?」
「谷川さんの初体験いただきます!!」
・・・ホント下品な連中だ・・・
思わずキッとそんな声を上げた連中を睨むのだが、
そんな連中が私が睨んだくらいで気にするようなこともなく
ゲラゲラと笑いながら、私をたこ焼き器の前へと連れていき、
「じゃあ、回してみようか。」
「え?」
「え?じゃなくて、早く回さないと焦げるよたこ焼きが!!
すでにタコも天かすとかも全部入れているからね。
早くたこ焼きを回して!!」
そういって、いきなり急かしてくれるのである!
「だ、だってやり方わかんないわよ!」
「じゃあ、俺が見本を見せるから、それに従ってやってよね。」
そう言うと柊が、お手本を見せてくれるのだが・・・
「さあ、今の要領で!」
「な!?」
簡単に見本を見せただけでやれって!?
思わず柊を罵ろうとしてしまうのだが、
覚悟を決めて見様見真似でやってみると・・・
「・・・あ、出来た・・・。」
意外と簡単に丸めることが出来て、ひっくり返せたのだ!
「キレイ!!」
「上手上手!」
みんなが褒めてくれる。
更に柊も褒めてくれたのだが、
「グッジョブ!さあ、次も行こうか!」
そう言ってみんなに急かされてたこ焼きを回していくのであった・・・
意外とたこ焼きを作っていくって楽しいかも・・・
第一弾のたこ焼きが焼けたところで、
柊が乾杯の音頭をとってみんなでの宴会が始まるのであった。
正直・・・騒がしい・・・
何で・・・北谷だったかな?
こいつは上半身裸で空手の型をみんなに披露しているのかが分からないし・・・
柊の友達で、確か同じクラスだった前藤だったかな?
こいつはこいつで何でこんなに歌をアカペラで歌いだすんだろうか・・・
しかも・・・うまいし・・・
ただ選曲が童謡とかなのがなぜなのかが分からないけど・・・
邦楽とかじゃないの?
あと高田だったかな?あの残念なイケメンは・・・
優柔不断らしくって、今も2人の女子に囲まれているけど、
その女子2人の仲がものすごく険悪になっているのがわかるのに・・・
何であの男はヘラヘラしてるんだろうか?
他にも色々変わり種の人がいっぱいいるたこ焼きパーティーで
絶えず笑い声と話声が聞こえてくるのである。
私には、私にも話しかけてくる人がいるのだけど・・・
藤本だったっけ?
このうざいのを本当にどうにかしてほしんだけど・・・
私がうざがっているのを見ながら笑っている柊を本当に殴りたく思っていると、
「ほら、藤本君、北谷君が呼んでるよ。」
「うんあ?なんだなんだ、北谷。」
そういって、藤本君を向こうに追いやってくれた・・・
そうやって私に助け船を出してきたのは・・・
武田だったのであった・・・
気づいた点は追加・修正していきます。
拙い文章で申し訳ないです。




