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柊君へ ~Another Story~  作者: Taさん
第二章
125/201

矢田さん ~8~

高校に入ると、部活動も違うし、クラスも全然違った。


特に私は文系へ、柊は理系へと進んでいるため

一緒になること何てなかった。


高校に入ると校舎内ですれ違った時に話すか、

私達の中学校から数十人来ているため、

その数十人で作ったコミュニティでの

月一での食事会の時に会うくらいしかなかったのである。


ただ、そのコミュニティでの食事会の時に、

私はあることをお願いしたのである・・・



「そういえば柊って自転車で通ってるの?」


「そうだよ。部活が終わってからだと、なかなかバスってないだろう?」


「そうなのよねぇ~・・・・。いつも一時間くらいなのに、

 帰りは1時間半以上かかってしまうからね・・・。

 ねえ、もしよかったら一度案内してくれない?」


「ああ、イイよ。俺の通っている道でいいの?」


「うん!!」


「じゃあ、いつからする?というか、自転車の通学申請はだしてるの?」


「出してる!そして、許可はもらったよ!」


「了解!じゃあ、来週から行く?」


「うん!お願い!!」


こうして私は柊と一緒に自転車通学をしばらく一緒にすることになったのである!!



6時半に私の家の近所で待ち合わせをする。



「・・・こんなに早いの?」


「いつもはもっと早いけど?」


「・・・。」


「今日は矢田がいるから、この時間に・・・。」


「そう・・・。」


そう言って、自転車をこぎだしたのであった。

並列して運転していると話すこともいっぱいあって、



「いつもは早く行って何してるの?」


「いつもは勉強してるよ。ほら、質問があったら先生にすぐに質問できるしさ!」


「・・・信じられない・・・・。」


「そう?意外と多いいと思うよ?だいたいクラスに4、5人はすでにいつもいるよ。」


「まじで!?」


その言葉に思わず驚いてしまうのであった。

その後も色々と話をする。

なんかこんなに話すのは久しぶりだな・・・


何だか、明日からの通学も楽しみになってしまう!!


・・・あ!?明日からはどうするんだろうか!?

もしかして・・・今日で終わりとかはないよね!?


恐る恐る柊へと尋ねてみる・・・



「ねえ、一緒に行くのって・・・今日だけ?」


「え?どうする?まだまだ道はいくつもあるから、

 それをそれぞれ教えた方がいい?」


「うん!出来れば!!ただ、いつも柊が出る時間に合わせてもいいよ!

 何だか、私に合わせてもらうのは申し訳ないし・・・。」


「了解!まあ、ムリそうだったら遠慮なく言ってよ。」


「うん!」


どうやらこれからも一緒に行ってくれるみたいだ!!

ラッキー♪


そんな会話をしていると何と!30分で学校にたどり着いたのである!!



「・・・めちゃめちゃ楽じゃない?」


「そうだよね!俺達の位置からだとチャリの方が楽なんだよね~。」


「うん・・・。何で柊が自転車を選択したのかがよくわかるよ。」


「だろ?だけど、矢田の場合は女子だし、帰りには暗いから気をつけて帰るんだよ。」


「あ、うん!そうだね・・・・。」


そっか・・・さすがに帰りは一緒にかえれないよなぁ~・・・


残念な気持ちになりながら、柊と一緒に一年生の階まで上がっていく。

まあ、朝の30分間一緒に入れるだけでも満足しないといけないね。



「じゃあね!」


「うん!ありがとう!」


そう言って別れたのだが・・・


確かに・・・


柊の言う通りで、クラスにはすでに何人かクラスメイトがいるのであった!?


みんなこんなに早くから学校に来てたんだ・・・



自転車通学を選択したおかげで柊と連絡を取る頻度は格段と上がった。

朝、バスで行く場合や雨の時等々・・・。

それに加えて、ついでにって事で、テストの話とかもするようになっていたのである。


ただ、その分だけ・・・


友達も増えていった・・・


全然いい意味ではない・・・


当然、女子の中では柊を好きな人たちはいる・・・っていうか、結構いる。


その人たちから見れば、私は一体何者だ?!ってなるのは当然で・・・

そんな人たちから私は声をかけられるのであった。



「いやいや、違うからね!

 幼馴染であって、家も近いから一緒に通学してるだけだからね!!」


その頃には柊にも彼女がいたから、

それで充分に?納得してくれたようで、意外と仲良くなっていったのである・・・

特に陸上部の女子達・・・


・・・大賀さんってあんなに怖い子だったなんて・・・


同じクラスにいた大賀さんはいつもニコニコ笑って対応していて、

みんなというか、男子から天使だ!!って言われていたにも関わらず、



「ちょっといいかな?」


柊と登校するようになってから、しばらくすると朝から大賀さんに声をかけられた。



「どうしたの?」


「ちょっと、ここではなんだし、売店のところで話があってね。」


「う、うん・・・。」


当初は何か重大なことなのだろうかと不安に駆られていたのだが、



「・・・柊君とはどういう関係なの?」


売店について、私の方を向いて、笑顔で私に尋ねてくる。

いつも通りの笑顔のようで、目元が全く笑っていない・・・


恐ろしい目をしていたのである!?


その恐ろしい目でジッと私を見てくるのである!!



「えっと・・・どういうことかな?」


「最近・・・


 柊君と一緒に登校しているよね?」


「え?」


「何で急に一緒に登校するようになったのかな?

 それが気になってね。」


・・・目がこわい!!本気で私を敵視している目をしている!!!



「あ、あのね。私と柊って幼馴染なの・・・。」


「知ってるわよ。矢田さん以外にも同じ小学校から出身者とか、

 幼馴染も何人かいることは知ってるわよ。」


ニッコリと微笑む大賀さん。

ただ、その笑顔でありながら私との距離を詰めてくるのは止めて欲しいのだけど・・・


目も一向に私から離すことはないし・・・


とういうか、完全に狩りをする目だな・・・


猫に睨まれているネズミの気持ちがよくわかる・・・


ど、どうしようかこの状況・・・


たぶん、本当のことを言っても大賀さんが納得しなければ

絶対に返してくれない気がするし・・・



「実は私もさぁ、自転車通学をついにすることになって・・・。」


「・・・まあ、柊君の家と同じくらいの位置だと、

 自転車通学の方がずいぶん早いからね。」


・・・この人・・・怖いですけど!!!


大賀さんって可愛い顔してストーカーじゃない!?


こ、こんな人に狙われているなんて・・・



「それで、柊から色んな通学路を教えて貰ってるの・・・。」


「・・・確かに・・・柊君以外に柊君と同じ中学出身者で

 自転車で来ている人いなかったよね・・・。」


・・・そこまで知ってたんですか・・・



「・・・ねえ、これから柊君と一緒に通学するの?」


「さ、さあ。とりあえずは道を色々教えて貰うから、

 その間は一緒に来ると思うけど、それ以降はちょっとわかんないよ。」


「・・・一緒に来たらいいんじゃないかな。

 だって、女の子が1人で自転車通学は危ないと思うよ。」


「え!?」


大賀さんの言葉に思わず驚いてしまう!

だって、そんなことを言ってくるとは予想外だったからだ!


てっきり、一緒に来るなって言ってくるかと思ったのに・・・


私がそんなことを思っているのは露知らず、

それが良いと思うとなぜか連呼している大賀さん。



「そう言えば、今日はどんなことを話たの?」


「え?いや、試験範囲の話とかを・・・。」


「詳しく教えて!ここじゃなんだし、そろそろ授業も始まるし、

 教室に戻りながらでもね!」


笑みを浮かべて、教室へと足を進めていく大賀さん・・・


ああ・・・


私の柊との会話の話題を流せば、

彼女を敵に回さなくていいんだなということを悟る・・・


そして、その情報を得るために私に柊と一緒に登校しろと言ってきたのだろう・・・


恐ろしいんですけど!!!


ちなみにこんな人が他にも複数いたんだけど!!


・・・そんな友達いらないのに・・・


もっと平穏な友達が欲しいよ!!!


気づいた点は追加・修正していきます。

拙い文章で申し訳ないです。

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