表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
柊君へ ~Another Story~  作者: Taさん
第二章
106/201

門真さん ~4~

中学生の同級生 門真さんの話です!

それから数日して、友達の家に遊びに行く約束をしていため

朝から友達の家へと向かう。


友達の家から、柊君のいる陸上部の練習を見ることができるため

家の手伝いがない時は、お邪魔させてもらっていた。



「はぁ~、休みの日も柊君が見れるっていいな~。」


そんなウキウキ気分で家を出てすぐ

こちらに向かって、1人の男子が歩いてきているのに気づいた。


ああ・・・うちのクラスの・・・


そう思いながら、私は今家を出たことを友達に連絡しながら、歩いていた。

すぐに友達からは返信が来て、



“陸上部の練習始まってるよ~!”


“早く言ってよね!!そしたらもっと早くに家でたし!!”


“ごめんちゃい!だって、今起きたんだもん”


SNSをやりながら、陸上部の練習がすでに始まっていることを知って

私は少し急いで友達の家に向かおうと思った時である。



「友達の所に行くんだろ、門真さん?」


「え!?」


いきなり前方から声をかけられて、驚いて反応してしまう。

顔をあげて、前を見るとクラスの男子がそこに立っていたのだ!


ちょっと現状の把握に時間がかかる・・・


同じクラスだから、私の名前を知っていてもおかしくないけど・・・


こいつの名前ってなんだっけ?


思い出そうとするのだが、まったく思い出すことができない・・・


ただ、嫌悪感だけは湧いてくる。


どうしてこいつが私が友達の家に行くことを知っているんだろうか?


こいつとまったく話したことがないのに、なんで?


こいつに警戒をしながら、見つめていると、



「あそこに行く道が、今事故で通れないらしいから、

 逆サイドから行かないとダメみたいだぞ。」


そう言って、私が通る予定の道の状況を教えてくれる。


普通ならありがとうと言うべきところなんだろうけど、

話したこともないこいつが、友達の家に行くこと、

しかも私が行く友達の家を知っていることで

警戒感がドンドン増していき、頭の中を警鐘がなるのであった。



「はい!」


そんな私の警戒を気にもしていない様子で、

手に持っていた紙袋を私に差し出してきた!



「・・・え?」


その出された紙袋をただ呆然と見てしまう。

何で紙袋を差し出されたんだろうか?

というか、何が入っているのか不安でしかない!!


そんな私の不安を知ってか知らずか、こいつは嬉しそうに笑いながら、



「門真さん、この間誕生日だっただろう?

 そのプレゼントだよ。」


そういって、私に差し出してくるのであった。


・・・何でこいつから誕生日プレゼントをもらわなく手はいけないんだろうか?


そもそもどうしてこいつは私の誕生日を知っているのだろうか?


それにどうしてこいつは私の好きなブランドを知っているのだろうか?


疑問が一杯湧いてくる中で、私はこいつが・・・


ストーカーであることを理解した!


こいつは本当に危険だ!


きっと私の家すら知っているだろう!!


そんな驚愕の事実を理解し始めた私に嬉しそうに紙袋を渡そうとしてる。

そんな中で、こいつが急に、



「あ!?」


と声をあげたことに、私は思わず反応してしまい、



「・・・なに?」


そう言うと、

何を勘違いしたのか、



「プレゼントはきっと気に入ると思うよ!

 門真さんが好きなブランドのネックレスを買ってきたからさ。」


やっぱりこいつは私の好きなブランドを知っている!!

たまたまこのブランドを選んだわけではないのだ!!



「・・・きもい・・・。」


私は、今にも嫌悪感で吐きそうになりながら、

心からの声を漏らす。



「え?」


その私の心からの声が聞こえてなかったように、

不思議そうな顔をして私を向いてきた。


その顔が本当に気持ち悪い!!



「気持ち悪いし!!何で、あんたが私の好きなブランド知ってんのよ!?」


「え?だって・・・俺、門真さんのこと好きだから。」


・・・好き?

はぁ~、ないから!あんた何てないから!!



「ないし・・・あんたなんかと付き合うとかないから!

 きもいし!何で私の今日の予定を知ってんのよ!!

 あんたと話したことないでしょう!?」


「話したことはあるよー。

 文化祭の時に、柊が門真さんの下着を覗いてるって話をしたじゃんか!」


「あの時ウソついたのあんた!?ホント最低じゃん。」


そう言われて、思い出した!

私にウソを教えたのはこいつだった!!


もうすでに顔すら忘れていた!!



「ま、まあ、あの時は嘘をついてしまったけど・・・。」


「ホントないから!近寄らないでよ!!」


「だけど、近寄らないとプレゼント渡せないだろう?」


そう言って、こいつは私の手を握ろうとしてきたのである!

私は思わず手を払い、



「いらないし!気持ち悪くていらないし!!」


そう言って、私はすぐに来た道を戻って家へと帰るのであった。


急いで自分の部屋まで駆け上がる。

そしてコッソリとだがあいつがいるかどうかを確認しようと

窓を除くと・・・


いたし!!


っていうか、私の部屋の方を見てるし!!


あいつ、絶対に私の部屋がここなのを知ってるわ!!


本当に最悪だ!!


どうしてあんな連中から私は好かれてしまうのだろうか・・・

こっちは全く興味が無いというのに・・・


しかも柴田といい、あいつといい、本当に犯罪者にしか好かれないなんって・・・


もう本当に嫌!!


そう思っていた時だった!



「もしもし?」


スマホから声が聞こえて来たのであた。



「え?」


思わずスマホを見ると何と柊君が表示されていたのであった!?



「もしもーし?あれ?間違って俺に電話を掛けたのかな?」


そんな声が聞終えて来たので、

私は慌てて、スマホを手に取り



「もしもし!」


「あ!門真さん、どうしたの?」


「ごめん、間違えて電話かけてしまったみたい!」


「そっか!了解!じゃあ、また!」


そう言って切ろうとする柊君に私は慌てて、現状を話しだすのであった。



「私の隣の席の子が、いきなりうちに来てて!!怖いんだけど!」


「隣?・・・古谷が?」


イマイチ、私の大変さが伝わっていない感じであるため

一旦私は携帯を切って、写真を撮って、柊君に送って、再度電話する。



「大丈夫?」


今度はいっきに緊張感がある声に代わっており、

どうやら今の現状が柊君に伝わったようだった。



「家に戻ってはこれたけど・・・これからどうしたらいいか・・・。」


「分かった!ちょうど顧問で担任もいるし、相談してみるよ!

 絶対に家から出たらダメだからね!」


「う、うん・・・。」


そう言って、柊君との会話を切ったのであった。


その後、いつまで経っても来ない私を心配して友達が電話を掛けて来て、

その話をしていると窓の外にまだ居たあいつの所に、

陸上部の顧問で私達の担任が来たのであった。


その後、何事か話した後、あいつはどこかへと消えて行き、

先生が、私の家に来て、



「もう心配いらないからな!」


そう言ってくれるのであった。


その後、先生の電話番号を教わり、一発で電話がかかるような設定をしたのだが、

その時に、柊君がその設定になっていたことを思い出した!


それでかかったんだ・・・


設定して良かったし、すぐに柊君が動いてくれて本当に良かった・・・


休み明けには席替えをして、私からあいつを離してくれることも約束してくれた。


これで何とかなればいいのだけど・・・


ストーカーしたことは女子の中ではあっという間に広がって行き、

古谷と柴田は私達女子の中では、もっとも警戒する人物になっていた。


休み明け、教室を覗くと何事もなかったかのように登校している古谷を見て

私は悪寒が走るのであった。


結局1人で教室に入る勇気が持てずに

担任と共に教室に入った。


そして、休み明けに席替えをするという話しが実行されて、

私と古谷は真反対へと席の位置を変えてもらったのであった。


いよいよ私もここの席から離れるという時になって、

私はこの休みの間に書いた一枚のメモを古谷に渡す・・・・



「これ・・・読んで・・・。」


そう言って、すぐにその場を立ち去る。


気づいた点は追加・修正していきます。

拙い文章で申し訳ないです。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ