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柊君へ ~Another Story~  作者: Taさん
第二章
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古谷くん ~6~

幼稚園・小・中・高校一緒の古谷君の話です!

門真さんからフラれて、しばらく時間がたった。

いよいよ受験を迎えると言うのに、勉強に身が入らない・・・


そんな時にある女子と出会った・・・


その日は放課後の委員会で帰るのが遅くなった。

日も暮れて、昇降口は真っ暗闇になっていたのだが、


バーン!・・・バーン!


っという、変な音が聞こえて来たのであった。


なんだ?


っと思い、その不思議な音がする方へとゆっくりと進んでいく。

そこで見たモノは、女子が、上履きを地面に叩きつける光景だった!?


俺はその光景を見て絶句するのだが、あることに気づいたのであった!


それは・・・


その上靴が柊のものであることを!


その頃になると、俺もついそちらに気がいってしまって、体を隠し損ねており、

その女子にきづかれてしまうのであった。



「・・・あなた・・・古谷君だっけ?」


その女はスッと姿勢を正して、こっちを真っ直ぐと見てくる。

向こうは俺のことを知っているようであり、

俺もこの女のことは知っている。


柊の取り巻き女子の1人だ!


・・・言い方に語弊があるな・・・


柊を必死に落とそうとしていた秋本だ!


そして、無残にも砕け散った女である・・・


まあ、自業自得だろうけどな・・・


この女がやったことは、柊の彼女に陰湿な嫌がらせをして

柊と別れさせようとしていた。


・・・この女以外にも何にもそんないじめをするような女子が

柊の周りにはいる・・・


所詮、柊の品位が低いから、同じような人間が集まるんだろうな・・・



「・・・今の光景、誰かにいうつもり?」


そう言って、詰め寄ってくる秋本・・・



「・・・誰にも言うつもりはない・・・。」


そいうのだが、俺を見つめてくる目は鋭いままである。

ただ、しばらくするとその目も緩み、



「まあ、あんたが誰に何を言っても誰も来ちゃくれないか。」


「・・・。」


「で、あんたも柊君のモノに八つ当たりをしに来たの?」


「・・・。」


こいつはとんでもないことを言ってくる・・・

やはり柊の取り巻きだな!こんな連中しか寄って来やがらない!!



「そういや、あんた・・・


 門真さんにフラれたんだって?」


ニヤニヤしながら俺を見てくる秋本に、俺は思わず殺意が湧いてくる。

だけど・・・



「それも柊君のせいででしょう?」


「・・・え!?」


「別にあんたに問題があったわけじゃなくて、

 柊君のせいであんたはフラれたんでしょう?」


・・・こいつ・・・よくわかってやがる!!



「・・・そうだ。」


その俺の返事を聞いてニヤリとわる秋本が、



「じゃあさ、私と手を組まない?」


「・・・手を組むとは?」


「私は柊君の周りにいる蛆虫どもを排除したいわけ!

 排除して、私のモノに出来たのなら、門真さんは柊をあきらめるじゃない?

 それとも門真さんはもう諦めたの?」


「諦めてなんかいない!!」


「じゃあ、あたしに協力しなさいよ。そうすれば付き合えるんだからさ。」


「・・・分かった。」


「良かったわ、お互い協力していきましょう。」


「・・・ああ。」


「それじゃあ、門真を落とす策って何か考えているの?」


「・・・。」


「はぁ~・・・それじゃあ、いつまで経っても落とせないわよ。

 そうね・・・、まあいいわ。私も考えてあげるから、貴方は協力しなさいよ。」


「・・・分かった。・・・ところで一ついいか?」


「何?」


「何で、柊の上靴を汚してんだ?」


「何でって?これを明日見た柊君はショックを受けるでしょう?」


「・・・ああ。」


「じゃあ、それを慰める人がいるじゃない!それを私がやるだけよ。」


「・・・。」


さも当然のように言う秋本に俺は引く・・・


っていうか、普通に引くだろう?

自分でやっておいて、それで慰めるなんて・・・



「まあ、今日のところはこれくらいでいいかしらね。

 今晩にでも何か策を考えておいでよ。」


そういって、秋本は昇降口から立ち去って行った。

俺はその姿をただただ見守るしかできなかったのである・・・・


次の日、教室では、



「柊君、大丈夫?」


心配そうな顔で柊に話かける秋本の姿があった・・・



その後の秋本の自作自演は続いていく。


ある時、秋本の机の中から、一枚の手紙が出てきて・・・


“二度と陸上部にくるな!”


そんな言葉が書かれていたのであった。


柊達、陸上部は秋本を心配する。

震えて泣きながら、柊の胸元へと飛び込む秋本・・・


その光景に俺はぞっとするのであった。


昨夜のことである。

秋本からの電話で俺は、



「ねえ、“二度と陸上部にくるな!”って書いた紙を用意してよ。」


「はぁ?どういうことだ?」


「察しが悪いわね!

 そんないじめがあるって言えば、みんなからの同情が買えるでしょう?

 そしたら、みんなから・・・っていうか、柊君からの同情を買えて、注目されるじゃない!!

 そんなこともわからないかな?」


「・・・。」


「絶対に書いてきてよね!じゃあないと、あんたのこと貶めるからね!!」


一方的に話して電話を切る秋本・・・


俺は次の日には秋本の指示通りにルーズリーフに書いて、

秋本に渡したのである。

そして結果は・・・・



またある時は、俺が怪我をした時のことである。

みんなが俺のことを心配しているのを見て・・・


「ちょっと古谷!

 あんた、私を病院で見かけたって話なさいよ!!」


「え?どうして?」


「はぁ~わかんないの?

 そしたら、みんなが心配してくれるでしょう?

 特に柊君の周りにいる連中に流しなさいよ!!」


そう言って来たので、水泳部の連中を使って、噂を流して・・・



「秋本、体、どっか悪いの?」


その噂を聞きつけたであろう柊が秋本に声をかけていたのであった!!



「実は盲腸で・・・。」


「え?それ大丈夫なの?」


「今は薬で散らしてて・・・。」


よくもまあ、しゃーしゃーという女だ・・・


病院何っていってないだろうが!!


本当にこの女は怖すぎる・・・


気づいた点は追加・修正していきます。

拙い文章で申し訳ないです。

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