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柊君へ ~Another Story~  作者: Taさん
第二章
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古谷くん ~5~

幼稚園・小・中・高校一緒の古谷君の話です!

休みが明けて、学校へ行くのだが、

俺に対しての女子の視線が冷たいことに気づく。


まあ、有象無象に冷たい視線を向けられても俺は気にもしないけどな。


俺はいつも通り席に座っているのだが、

いつまで経っても門真さんは現れることはなかった。


風邪でも引いたのかな?


一昨日は、元気だったはずなのに・・・


少し心配なのだが・・・


心配をしていた俺だったが、チャイムが鳴っている最中に門真さんが

先生と一緒に教室へと入ってくるのを見かけて、ホッとした。


寝坊かな?たまには誰にでもあるよね・・・・


いつも通り、俺の方を見ることもなく座る門真さん。

俺はチラリと横目でその一挙手一投足を見逃さない。


俺の幸せな時間だ・・・


少し汗ばんでいる門真さんは必ず汗をハンカチでふく!


・・・あれ?拭かないんだ?


よく見ると汗を全くかいていないや・・・


どうしてだろうと思っていると、先生が、



「突然だけど、席替えするぞ!!」


「「「えええ!!」」」


「「「やった!!!」」」


先生の言葉に色んな声が混じり合っている。


今の席が良い物はええっという声だろう。

逆に悪いモノにとっては、やった!っという声だろう。


かく言う俺は「ええ!?」の方だ!

だって、門真さんが隣なんだぜ?

まあ、門真さんの隣が柊というのは前から気に入らなかったけど・・・


まあ、俺と門真さんだ!


運命の赤い糸で結ばれているのだから、席替えをしたところで

きっと席が隣同士になるはずである!!


今回の席替えはくじ引きか?それともあみだくじか?

どんなモノでも俺の運命の前には関係ないけどね!!



「よーしお前たち!今日は時間もないから、

 俺がさっき決めてきたからな!

 それに従って席替えしろ~!!」


そう言って、黒板に先生が決めた席を貼りだしたのであった!!


俺は・・・


窓側だけど!一番前だ!


門真さんは!?


俺はの周りの席にはいない!!


・・・いたのは・・・


廊下側の一番後ろの席に門真さんがいたのであった・・・・


・・・どうして?


どうしてなんだ・・・


俺と門真さんの仲を裂くのか!?


打ちひしがれていると、



「・・・先生、なんで俺は一番前の真ん中なんですかね?」


柊がそんなことを聞き出した。



「・・・お前の体はデカいのに、そんな位置にいるから、

 みんなから見にくいという意見があがってるんだ。」


「・・・なんも言えないっす・・・。」


「分かったら、素直に従え。」


しょぼくれる柊に、門真さんがすっと近寄っていく。

俺がその行動を見逃すはずがない!!

柊を慰めるのか!?それなら俺も・・・・



「柊君・・・ごめんね・・・。」


「うん?ああ、イイんだよ。図体がでかいのはホントのことだしさ。」


・・・何の会話をしてるんだ?


その頃になると、柊にはクラスメイトから罵声が飛んでいた!



「お前のせいだ!!」


それに対して、



「俺じゃねえだろう!?」


「体を小さくしろや!!」


「ついでに態度も小さくしろや!!」


「器がちっせいぞ!」


「ちょっとまて!最後のヤジはおかしいだろう!?」


爆笑に包まれながら、みんなが移動を開始するのだが、

ちょっとまて!どいつもこいつも!そんなことで柊を許していいのかよ!!!


だって、こいつのせいで席替えになったんだぜ!!


もっとこいつの責任を追及してやらないとダメだろうが!?


俺は心で叫びながら、机に座って下を向いていると、

すっと俺の机の上に手紙が置かれるのであった。


それは女子が授業中によく回すような、ノートの切れ端を折った手紙であり、

顔をあげて、その差出人を見ると、



「これ・・・読んで・・・。」


何と門真さんだったのだ!!

そして、それだけを言って自分の席を移動させる門真さん・・・


え?


え?


これは何?


どういうことだ!?


呆然としていると柴田がやってきて、



「見たぞ、今の。」


その顔はニヤニヤとしているのであった。


そのニヤついた顔を見て、俺は事態を理解しだした!

俺は、門真さんから手紙をもらったのだ!!


しかもこのタイミングだ!!


告白か!?


それとも今までとなりにいたのに、

今日でお別れになって寂しいって内容だろうか!?


この手紙に対して、ものすごくワクワクしてきた!



「開けてみようぞ!」


柴田が勝手に手紙に触ろうとするので、俺はそれをすぐに制止させて、



「あとでみる!」


「けっち!まあ、結果を教えてくれよ。」


そう言って、柴田は自分の席へと向かう。

俺は荷物をまとめて、指示された座席へと行くのだが・・・


授業が始まっても全然集中できない!

っていうか、一番前のせいで、先生から丸見えだし、

授業中に見るのは困難であった。


早く休み時間にならないかとずっと願っていて、

休み時間になったらすぐにトイレ・・・いや、別校舎に行こう!!


1人別校舎へと駆けだしたのであった。


周りを見て誰もいないことを確認してから手紙を開いていく、

いよいよ文書が書かれているところを開くぞ!!


“もう私を付け回すのは止めてください”


・・・え?


“二度と話かけないでください”


・・・


“私はあなたが嫌いです。”


書かれていた内容はこの3行だけであった・・・


気づいた点は追加・修正していきます。

拙い文章で申し訳ないです。

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