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柊君へ ~Another Story~  作者: Taさん
第一章
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柳川くんと月原くん ~6~

柳川くんと月原くんの話です。

~柳川君~


高校に入ると浅海さんも同じ高校であったため

より一層2人の距離感は縮まっていく。


「柊君って、元気にしてる?」


「柊君の連絡先って教えてくれないかな?」


「柊君って、どこの高校受けるのかな?」


「柊君って、高校で陸上するのかな?」


共通の話題で盛り上がっていったのであった。


共通の知人がいることで、会話をするきっかけになって、

僕たちは良く話すようになった。


ただ、浅海さんは僕のことをよく知っているためか

必要以上に近づかないようにしていたみたいで、男女の関係は望んでいなかった。


だけど、良く


「私、好きな人がいるから。」


そう言って男子からの告白を断っていたのを知っている。


ごめんね・・・浅海さん・・・


辛い思いをさせてしまって、もっと人数の少ない所へ

一緒に行こうかとも思ってしまうほどであった。

そうすれば僕と周りを気にすることなく一緒にいれるのに・・・。


浅海さんとの関係はいつまで一定の距離を保ったままであったのだが、

高校の先輩達との関係は意外と進んでいたりする。


女の先輩からは、


「祭りに行くから、みんなで一緒に行こうよ!」


そういって誘ってもらったり、


「みんなで海に行こう!もちろん、柳川君も来るよね?」


そういて、誘っていただいた。

やっぱり最上級生ともなると周りを気にする必要がないためか

遠慮なく誘ってくれる先輩達が大勢いたのだ。


また高校生ともなるとみんなが積極的になるのだろう。

一つ上の女の先輩達も同級生の女の子達も誘ってくれるようになったのだ。

そうすると知り合いがドンドン増えていった。

必ず遊びに行った先には他校の女の子達がいたからである。


また男の先輩達や同級生も僕を率先して誘ってくれる。

ここまでくると自分の魅力に驚いてしまう。

パパやママが行っていたことは本当であったんだ!


ただ、これも下級生ともなると少しだけ話が違う点もあった。


2つ下の後輩が入った時には、


「柳川先輩って、柊先輩を知っていますか?」


彼女は驚いたことに柊君と同じ苗字の柊さんというのであった。

それで柊君のことが気になるのだろう。

僕はすぐに柊君を紹介したのだ。



更には僕は幼稚園の頃から月原とは一緒で、

所謂幼馴染の関係なのだ。

そんな月原も僕と同じ高校に来ており、


「月原先輩って彼氏いますか?」


そう聞いてくる後輩がいたので、


「月原のことは良く知ってるけど、彼女はいないよ。」


彼のことを教えてあげた。

彼女はきっとブサイク専なのであろう。

そんな彼女には僕の良さは分からないと判断して、

連絡先も教えてあげた。


幼馴染を幸せにしてあげるというのもいいことだ。


結局高校時代には特定の彼女という者はいなかったのだが、

複数の女の子は存在しており、我ながら、

不健全な高校生活を送ってしまったと思っている。


パパの忠告には従うことが出来ずに反省の気持ちでいっぱいだ。

ただ、そのことをパパに懺悔するのだが、


「男なら、それくらいの技量がなくてはいけないからな。」


・・・寛大なパパに尊敬の念を覚えた。




~月原君~


高校になってまずは・・・


これだけは言わせてください・・・


僕は柳川のお守をしているわけでないですからね!!


なぜか柳川も同じ高校へと着ていた・・・。

僕はてっきりもう一つの近場の高校を選ぶと思っていたのだが、

なぜかこちらの高校に来ていた。


何であっちの高校を選ばなかったんだろうか?


あっちは女子が多かったはずなのに?


あ!?


浅海さんもここの高校だったんだね。


それなら納得だ・・・。

何がって?それは・・・・

柳川がどうしてここの高校を選んだかだよ。


浅海さんもあっちの高校を選ぶと思っていたって?


俺もだよ。


当初は女子の多いい高校を選ぶって言っていたから、

油断して、こっちに来るって言ったっちゃって?


ああ・・・それが原因だよ・・・


そう言えばいつそんな話をしたの?


・・・学校にまで電話があったと・・・


そんなに行動力があるとは思わなかったよ・・・


うちの学校で柳川がどうなのかって?


イケメンなのはみんなが認めているよ。

それで大体、


一日目は柳川を喜び


二日目は柳川を避けて


三日目は柳川を拒絶し


四日目は柳川を記憶から消す


そして思い出しては、目の保養で柳川を遠巻きに見る

ってのが、うちの女子のパターンだったよ。


付き合ったりはって?


デートをした子もいたけど、ママも一緒にくるらしいよ。


そうそう、柳川の・・・


その後はって?


デートした相手はみんな柳川を避けるようになった。


・・・うん、あいつに彼女は難しいかな・・・



高校に入ると浅海さんに付きまとい始めた柳川。


何?偶然だねって?

・・・必然の間違いだろ?


何、柳川?

浅海さんとは話が弾むって?


・・・柊のことを話してるんだろう?


良く分かったなって?


それ以外で盛り上がることはないだろう。

それと、その話題を振られているのだから

そろそろ気づけよ、浅海さんは柊が好きなんだってことを・・・


そんな驚かなくても分かるだろう?


・・・いや、照れ隠しとかではなくて・・・


・・・みんなのためにとかでもなくて・・・



高校に入って柳川には新たな変化があった。

みんなから誘われるようになったのだ。


祭りに行ったり、海に行ったりしていたのだが、

他校の女の子も呼ばれていて楽しかったらしい。


・・・


・・・ああ・・・


客寄せパンダか・・・


先輩が友達に会う時に


「私の後輩の柳川君よ。」


って紹介してくれるけど、先輩のモノじゃないんだけどねって照れ笑いするな。

別にお前が好きとかではないから・・・


先輩が友人を見る時に勝ち誇った顔をしていたって?


そのためにお前が呼ばれたんだよ!


どうやら・・・


イケメン活用法がこの学校では広まったみたいだ・・・


女子は自慢のために、男子はナンパの餌のために柳川を使うようになっていた。


知っているか?最近他校の女子から

お前がつけているバラの香水は10メートル先でも臭うから、


撒き餌が来たぞ!!!


って言われてるのを。


この間俺が一緒にいた時には、

「撒き餌なの知ってるよ。ナンパしにきたの?」って笑われながら言われて

女の子から声をかけられたもんな・・・


だけど・・・


そのおかげで俺に彼女が出来たから、感謝してるぞ!


撒き餌、柳川!!



そう言えば、俺のことを幼稚園からの幼馴染って言っているけど、

俺とお前が知りあったのは中学の陸上部にはいってからだからな!


俺は中学校の時に他県から引っ越してきたんだよ!

だから、決して幼稚園から一緒なんってことはないから。


あいつ・・・誰と俺を勘違いしているんだ??


たぶん、そっちが中学校の時に転校してきた奴になっているんだろうな・・・

可愛そうな幼なじみだ・・・


それと俺を選んだ女の子のことをナチュラルにブサイク専っていうな!

お前に比べれば確かに俺は見劣りするのは分かる。

だけど、この間学校でやった高校のミスターに選ばれたからな俺!


うん?


そんなイベントがあったことを知らないって?


ああ、お前が補講を受けてる時にあったんだよ。

生徒単位ではなく、学校単位でお前にミスターになってもらいたくなくて

わざと補講を入れたんだ先生が。


ミスター・ミスは他校との交流もしなくちゃいけないからな。


結局高校では見世物パンダの地位を手に入れた柳川は

みんなからチヤホヤされた3年間を過ごして

中学時代よりは楽しい?学生生活を過ごしていたように思える。



気づいた点は追加・修正していきます。

拙い文章で申し訳ないです。

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