時の旅人
ヴェルデと少女の出会い。
王都クライアとは…
この世界はお皿の様な形をしていて、
“海”と呼ばれる世界の末端がある。
そんな感じの惑星がいくつかあり、
移動方法は決められた種族の者のみが知っているという。
そしてヴェルデのいる世界の中心に位置するのが王都クライア。
女神の涙で泉ができ、その水が世界を作ったとされている。
慣れ親しんだ村の景色をぬけ、
王都、クライアへと進む。
わたしの目的地、クライアは
この世界の中心と言われている。
そんな所に今私は向かっている。
母も拠点としていたと言うほどだ、
きっと凄い所なんだ、と
内心ワクワクしながらまた一歩を踏み出す。
モンスターのいない安全地帯を抜け、
モンスター出現区域へと足を踏み入れる。
心のどこかに不安を感じつつも、
初めての光景、母に近づけた喜び、
全てに心を奪われ、私は足を進めた。
どれくらい歩いただろうか。
まだ東方へ傾いていた太陽は頭上へと登りきっていた。
私は休憩をはさもうと大木へともたれかかる。
それにしても、よく歩いたと思う。
はぁ、と思わず一息もらす。
ふと上を見上げると木々の隙間から木漏れ日が差し込んでいる。
風がそよいで葉が動き、それに合わせて
木漏れ日も動く。
まだ旅を始めたばかりだというのに、
こんな小さなこと一つでも
大きく心を奪われるものなのかと
私は旅への期待を大きく膨らませていた。
ぐーっと背筋を伸ばし、立ち上がる。
ふと、何かの気配を感じる。
警戒しつつ周りを見渡す。
・
・
・
・
・
・
あっちの方だ…
私の頭上。
そう、上空から…
何かが来る…!
私は急いで臨戦態勢をとる。
私の方へと高速で飛んで来る。
そう思った矢先、“それ”は私の目の前で停止する
よく見ると光に包まれて分かりにくいが
女の子だ…。
某天空の城が彷彿とさせられるような展開に
私は少し焦りを覚えながら、その子に声をかける。
「あのー、大丈夫?君はどちら様?」
ツンツンと短剣の鞘でつつく。
「んぅ…」
声を出したと思えば、
彼女はパチリと目を見開くなり…
「うわぁっ…‼︎ち、違いますよ⁉︎
私はただの迷子の旅人で…」
かなり焦っていた。
私の顔を見るなり
いきなり纏っていた光を消し、
距離を置く。
普通の旅人は空から降ってこないだろう
…と思いつつも彼女を安心させようと声をかける
「大丈夫だよ、別にとって食べようだなんて思ってないから。」
それに続けて私は名乗る。
「私はヴェルデ、あなたと同じ。
ついさっき旅人になった人だよ。」
なるべく優しい口調で、
優しく問いかける。
「あなたは?」
そういうと彼女は口をモゴモゴと動かすが、
どこかで詰まっている。
「あの…。えぇ…その。」
かなり戸惑っているが、
私を真っ直ぐ見つめたと思うと
「名前、忘れちゃって…」
そう言い彼女は俯く。
でも…!その…
と、彼女は言葉を付け足す。
「私、治癒魔法と少しの攻撃魔法、使えるので…その、一緒に行っちゃ駄目…ですか?」
彼女は迷子と言った。 それは本当だろう。
涙目で頼れるのはあなただけだと
訴えている。
「いいよ。」
私に断る理由はない。
ましてや、彼女は魔法を使えると言った。
私は魔法は使えない。
それに仲間が増えれば進むのも楽になるだろう
それにしても、彼女に名前をつけねば。
後に大変だろう。
私は思考を巡らせる。
ふと彼女を見つめると新緑を彷彿とさせる
美しい緑の瞳をしていた。
吸い込まれそうな、不思議な魅力を感じる
瞳だった。
またまた、雨森優です。
まだ続いてたのか?
えぇ、続きます!
ですが、まだここからの内容は定まっていなくて…
のんびりと投稿致しますが、あしからず。