時の旅人
2話?です。
まだまだ序章!
ぜひ呼んでください。
ヴェール…一国の第2王女。美しい瞳、素晴らしい魔法の才能。それ故、姉にあまり好かれていない。
ヴェルデ…小さな村の少女。母の見た世界を見たくて旅を決心する、
緑の瞳をしている。
ロッソ…近所の鍛冶屋さん。おじさん。凄く優しいが、ゴツい体つきのせいで怖く見られがち。鍛治の腕は確か。
ある所に、小さな国がありました。
その国は決して裕福でも無く、ごくごく普通の国。
優しさ、威厳、性格。
どれをとっても素晴らしい素晴らしい国王に恵まれ、日々を順風満帆に送っていました。
そんな国王の第2王女である、1人の少女。
名はヴェールといい美しい新緑の瞳をしており、多くの国民に好かれていました。
またヴェールは、素晴らしい魔法の力にも恵まれていました。
ある日ヴェールは、塔の上にいました。
世界の末端とも言われる青い海を一望できる王国の象徴である時計塔の上に。
そしてふと砂浜を見つめると、なにやら見慣れぬものがそこにあったのです
気になったヴェールは己の魔法で砂浜まで行き、見つけたものを探しました。
するとそこには、深紅の瞳の竜が怪我を負っていました。
「このままでは死んでしまう…」
可哀想に思ったヴェールは竜を国まで運び、懸命に処置を施しました。
そして幾日か過ぎ、竜は元気になりました。
再開することを祈り、ヴェールは竜にユーフォリアと名付け、緑の宝石の飾りを渡しました。
後、その国は竜が度々訪れるようになり、竜の国と名付けられました。
しかし、突如起こったクーデターにより、国は滅んでしまったのです。
ユーフォリアはついに国へ訪れず、クーデターを境にヴェールは消息を絶ちました。
………パタン、と本を閉じる心地よい音が私の意識を引き戻した。
「夢…なのか。」
私は幼い頃に母を亡くしていた。
その母の声が、何かを語りかけてくれた。
はっきりは覚えて無いが、何か、とても大切なことを。
ふと私は小窓から外を眺める。
外は太陽が昇って………ん?太陽?
「あっ‼︎‼︎」
ふと私は今日の予定を思い返す。
そう、今日は記念すべき旅立ちの日だ。
母の旅人時代の服を模して作った服、
形見のペンダント、
それらを纏い、最低限の持ち物を持ち。
私は家の戸を豪快に開け放つ。
グッと拳を強く握り、気合いをこめる
母の見てきた世界をたった今から私は知るのだ。
高ぶる感情が、心が、音を立て私の中で燃え上がる。
そして新たな風とともに私は次の一歩を踏み出すのだ
「おいおい、武器を忘れて何処へ行くつもりだ?ヴェルデ。」
へぇ?と間抜けな声をもらし
夢見心地な思考は一旦停止。
どこか気のいい呑気な声の方を向く。
「ヴェルデ、オメェが武器を早朝に取りに来ると言ったから待ってりゃ………また随分浮かれてんな」
呆れた表情で、それでも優しげに話しかけてくれたのは鍛冶屋のロッソおじさん。
幼くして母を亡くした私を快く面倒みてくれた優しい人だ。
私は今日からの旅で、母の短剣を使おうとしていた。
しかし鞘から取り出してみると刃はボロボロ。
直そうにも金属部が特殊で直せない。
そんな時に私に短剣を作ろうと約束してくれた。
「ほら、この短剣だ。」
差し出されたのは美しい装飾を施されていながら派手すぎないかっこいいものだった
「オメェの母親のものほどではないがこれも良く切れるはずだ。気張ってけよ。」
少し悲しそうな表情でおじさんはそう言うと背中をトンと押し、大きな手を振ってくれた。
「ロッソおじさん、素敵なお土産持って帰って来るからね‼︎」
私もその温かさに負けぬよう大声で叫び手を振る。
「おう、楽しみにしてるぞ‼︎」
ロッソおじさんは少し涙ぐみながらさらに大きく手を振る。
私はこれ以上見ていたら涙を流してしまいそうだったのでくるっと反対を向き、走り出した。
この先に見る世界を想像しながら、夢見ながら。
雨森優です。Another sky 2話
書きたい話はどんどん思い浮かぶのに書く手は動かない。文章は思い付かない。
もっとファンタジーを、もっと魔法を!
でも本格的な魔法が入るのはまだまだ先になりそうですね…
いやぁ、私自身…もう何を書いているのかわからなくなってきました。
今後ともよろしくお願いします!