珈琲はブラックである
珈琲はブラックである
私は物心ついた幼き日からずっとブラックである
文句は言わせない
コーヒー牛乳を飲んでいる同級生を軽蔑の眼差しで見ていた
お子ちゃまめ
砂糖を入れたら苦味と甘味が交わって苦痛さえ感じてしまう
もはや珈琲とは言えない
珈琲の中に入れていいのは孤独のみ コクと芳香な香りがプラスされる
褐色の相棒はますます私を虜にする
誰の心配もせず、心配されず
誰にも気を使わず、使われず
誰も必要とせず、必要とされず
私の存在はこの世から抹消される
そんなステキな幻想を混ぜれば最高級の苦味が完成する
私のカラダは苦味が切れると叫びだす
あー苦味がほしい 孤独がほしい
珈琲はブラックである
胃が痛くて気持ち悪くてもずっとブラックである
文句は言わせない
でも最近はカフェラテが美味い