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 千里眼と仙耳の力と、魂の引き継ぎによる知識とか諸々、実は凄いボクだけど別に万能という訳では無い。

 寝てれば何も使えないし、同時に見聞きする事が出来る訳でもないし、今みたく何かに拘束されたら成す術もない。

 何が起きてるのかな?とりあえず当主達は何やって……!!?




「そこの坊や、何しに来たの?」


「くくく、流石白川家の当主。気付くよなぁ、でも流石に舐め過ぎじゃねーか?布団から出もせず寝たまんまって…」


「誠治、起きなさい!貴方が気付いてない訳……!?」


「そのジジイなら死んだよ。なぁに、悪夢を見せてやったのさ、お前が殺される悪夢をな!流石の篠原当主も密かにずっと想ってた人の悪夢を見せられちゃ、床下からの凶刃に気付くのも遅れを取るんだなぁ」


「おいガキ!ただで済むと思うなよ?」


「だから舐めるなって。覚悟も無しにテメーら当主の寝室に来やしねーよ。それにしても…調べはついてたがお前等本当にかつては両想いだったんだな?色気ある距離じゃないとは言え隣同士布団敷いて寝るなんてな。可愛いとこあるじゃないか」


「とりあえず、死になさ…!?」


「動けねーだろ?封人符だ。名前くらいは知ってるだろ?お前に呪詛なんか効果無いのは分かってるんだよ、コッチはお前を人間として責めるしか手は無いって作戦よ」


「姑息な…それだけでもお前自体が大した事無いのが見て取れるわ」


「とは言え、お前程の化け物を封じるには俺も呪いで動けねぇんだが…くくく、どんなに化け物でも、一般人じゃなくても刃一つで死んじゃうのはお互いつれぇ所だよな!?因みにな、お前の集めた連中はあらかた殺したよ」


「この…外道が!!」


「よく言うわ!お前等だって似たような事してるだろうが!恨むなとは言わねーがお前等が人を蔑む権利なんかねーんだよ!」



「……今なら篠原家を滅ぼしたという肩書きだけ手に入れて帰る手もあるわよ?」


「噂以上に女傑だな。想い人がやられてもその程度の情しかないか?それじゃ俺から心を抉る話をしてやるとしよう。いや…あるいは喜ぶかもな、お前なら」



「なんのつもり?時間稼ぎなら付き合う気は無い、殺すならさっさとしなさい」



「……俺の目的は完全に私怨だ、隠す気も別の事企む気もねぇ、だからこそ俺でもここまでやれた…楽には逝かせねぇよ。

 んじゃ話してやろう、俺は前の戦争の時にも参加してたんだよ。アタリは付いてるな?あん時崖から落ちたのが俺だ。

 何故お前に匹敵しうる篠原んとこの当時の当主がわざわざ崖から俺如きと同士討ちになったか…それはその前にあった殺し合いの中でアイツの旦那と、白川…お前の息子の嫁さんを俺が殺したからだ」


「!?……それで取り乱す程我々忍びの筆頭たる一族は手緩くないわ!まだ、何かあるんでしょう?」


「そうともよ、調べはついてるって話しはしたな?お前等2人と、お前等のガキも同じ様に敵わぬ恋に落ちてたのも当然知ってたさ。だから、お前等がくっつける様に邪魔者は消したって教えてやったのよ!」


「貴様、そんな理由で……どうせハンパな家の出だから知らないんだろう、コッチの苦労が!それに…私達も、あの子達も…お前の言う事を認めるとしても、結婚した相手の事だってちゃんと愛してたし共に人生歩もうと」


「黙れ!!テメー等にそんな事言う権利はねーって言ってるだろうが!!……何思おうと自由だがな」



「そんな理由で害にもならない一般人にまで手を出した貴様等は最早外道だ。そんな事もハンパな連中は分かんないのか?」



「害にもならないねぇ…まあいいか。んじゃそろそろ殺して」


「殺してやるわよ」


「本当におっかねぇ、これだけ聞いてもブレやしねぇ…俺にも情け位はあるからコレは言わないでやろうと思ったが…これからの俺の作戦を教えてやる。

 まずはお前をぶっ殺して、その後時期当主をぶっ殺した後…上手い事やってお前等両家の名を地に落としてお前の孫娘…柚葉ちゃんっつったか?アレ辺りにでも俺との子を仕込むとしよう。

 俺達忍びは子孫残しも立派な任務だからな。そこだけは務めさせといてやるよ!ただし、お前等を恨むように仕向けさせるがな」



「そうか…もういい分かった。死ね」



「その状態でもやれるか…帯使いめ!何処から出してやがる?力は出せない筈だが…」


「ゴミが知る必要は無い」


「一足遅かったな、行け!妖苦無」


「くっ!?とことん忍妖具に頼るか……油断…した」


「そうだろうよ、腕が立つ連中ならかさばる道具より自身の術に頼るもんな。気配を断つ為に苦無1つにもカバン位の大きさの隠を施さなきゃだからな。どれ、本当に死んだか……!?」





「お前の言う通り、どんなに妖な術を使えようと刃一つで死に至る…ままならないもんさね。

 さて、楽に死にたきゃ背後関係を吐きな!まさかとは思うがお前みたいなハンパ者1人じゃないだろう?どうあれここまでやれたのは見事だ、今なら褒美に情報次第じゃ見逃してやらん事もないぞ?」


「くっ……まさか身体そのものを帯に出来たのか?背後から化け物が現れたと思ったら……とんだ悪夢だ!」


「御託はいい、応える気がないなら殺す」


「背後関係なんてある訳ねーだろ、舐め過ぎだ!んなもんあったらこんな」


「じゃあ死ね」


「くっ………」








「耄碌したわ、こんな雑魚にここまで……誠治!誠治!?貴方、本当に死んじゃったの!?私を置いてな……に…」


「くくく、俺の術はな、変装だ。最初っからこいつに化けてたのさ!死体のマネは変装術の基本の一つだからな。んでコイツは式神だ。ここまで精巧にするのに大袈裟抜きに1年は部屋から出れなかった。

 お前の言う通り俺は大した事ねーんだよ、だからテメー等やるって決めた時に変装術と隠す術だけは徹底して鍛えたんだよ!良かったぜ、最初にコイツの方を殺せてな。

 俺の相性からしたらお前よりコイツの方が手に負えなかったんだよ、もう怠けきってるお前よりコイツの方が強いだろうしな。傑作だったぜ?お前の変装して血糊付けて倒れたフリしたら周りも気にせず見に行くんだもんな、お陰で不意打ち大成功さ。あるいは素人みたく叫べば助かったものをな」



「…きさ…ま…ベラベラ…と…」



「まだまだ喋るぜ?気付いただろ?俺の術は条件付けて強くしてる。

 テメー等に報復する為に、テメー等になるべく全てを喋ってからやるって条件さ。

 お陰で自分でも驚くほど上がったよ。だがこのジジイやる時は不意打ちだったから効力が無くなるか賭けだったが大丈夫だったようだ。

 んで察せるように俺は正真正銘1人でテメー等に報復しに来た。

 この家に潜入したのも…コイツの姿を借りたのさ」



「!?……報…復なのは分かった…何処の連中だ?」



「お前等が言う所の夜伽だ。戦争して全滅されたが俺を含め3人は残党が居たんだよ。

 夜伽に残された妖具を全部持って行き地道な諜報活動でお前等を丸洗いし…2人は元から半分一般人位なもんだったからな、1人は病気で伏せ、もう1人はお前等に不審者として捕まり殺された。

 もしかしたらお前にまで話しは通ってない位の小物扱いだったんだろうよ。 

 だがアイツ等のお陰でここまで来れたんだ。さて…もういいだろう。 

 これから俺は先程言った事を実行してやる!お前は絶望してこの世を去るがいい。

 もういいよな、本来の俺はこんな喋る人間じゃあないんだ。とっとと殺してやる」



 と、解けた!ずっと金縛りにあってたよ。どの道動けないけど…何があったんだ?

 雅代!?まさか…誠治は…!?ウソ……なんでこんな…



「………」


「とっとと殺さねぇとな!グチャグチャにしてやる!!」



 う、うわぁ…見てられないよ!そんなメッタ刺しにする事ないじゃないかぁ!?コイツ忍びじゃないのか?



「ふぅ、なんだコイツ?自分の血で男って書いてやがる。ダイイングメッセージか?くくく、死ぬ間際じゃこんなもんか。男ってバレた所でもう無意味だろ!まあいい、次期当主達も消しに行こう」




 はわわわ……どうしよ……あれ?雅代はまだ…まだ辛うじて生きてる?でももうあの傷じゃあ…



「……誠…治…アンタ……わか…ってる…わよね」



 誠治の所に行こうとしてるの?でももう誠治は…



「ふふ…子供の…頃から……の…付き合いだもん…アイツの言う通り…私は…綺麗な女じゃ……ないから……互いの…相方が…死んで、親も死んで…邪魔者が居なくなって……ふふ、もう恋愛なんて……歳じゃ無かった……けど……子供の頃みたく一緒に……過ごせて……幸せだったんだよ……」



 駄目だ…もう気もそぞろで前も見えてないんじゃないか?でももう少しで誠治の所だ!アレ?誠治の手…なんか力が帯びてないか?



「そこ…ね。ずっと一緒だったから私は分かる。あんただって分かってるわよね?もう…誰にも邪魔はされないんだからあの世で沢山デートしましょ!ほら、やっぱり分かってた、あんたの力も一緒に、一矢報いましょ!」



 あ!?アレは当主にだけ伝わる禁呪シソナだ


「死空亡」



 2人とも……お疲れ様でした。あの世で沢山楽しんで下さい



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