表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

短編集

世界最強のドジメイドが三ヶ月ぶりに屋敷に戻る話

私は実家への帰省を終え三ヶ月ぶりに主人である葛城幸恋(かつらぎこうこ)様の屋敷に戻れる!!

実家では両親から縁談の話ばかりで正直つまんなかった。

幸恋様成分が不足しすぎて血反吐を吐き、そのことを両親に説明してやっと解放された、バンザーイ

一方屋敷では

「エリーシアが帰ってくるぞ!! 幸恋様の大切な物はシェルターにしまえ!!」

「どうしましょう執事長!!」

「どうした!!」

「幸恋様が大切になされているペンダント……エリーが持っていってます!!」

「幸恋様には正直、もう正直に『あのペンダントはエリーシアが持っていきました。後は分かりますね』と私が言っておく!! 今はあの"破壊神"が帰ってくる前に全ての準備を終わらせる。それにしてもいつになったら全員集まるのだ!! これでは準備が終わらない」

「執事長……もう、終わりです。エリーの魔力を感じます」

「クソっ……んんんあぁぁぁもうやってられるかああああ私は寝るから起こさないでくれ!!」

一同「執事長〜〜〜!!」

「ねえみんな……私たちも寝ようよ」

「そうだね、そうしようか」

「ダメ!! 絶対ダメ……今ここで寝たら私たちはエリーシアのドジで殺される!!」

「そっそうだったエリーはドジで山を切断したこともあるほどだしね」

「あれはびっくりしたよねぇ、まさか転んだ拍子に持ってたお皿が飛んでいって屋敷ごと山を切れたんだよね」

「世界最強がドジだと……ヒヤヒヤものどころかマジで恐怖だよ。一体何度死にかけたことか……帰ってきてほしくない。いい子なのは分かるし頑張ってるのもわかるけどそれを帳消しにするほどのドジなんだよなぁエリーシアは」

コンコン

「きっ来たぞ!!」

屋敷での騒動を知らないエリーシアは呑気に屋敷に入った。

「ただいまエリーシアが戻りましたよ幸恋様〜〜〜!!! はわわわ」

ドテッ

「エリーが転んだ!!」

私が転ぶとみんなが大慌てでしゃがんだ

「いてて……また転んじゃった。どうしたのみんなそんなに慌てて……それも気になるんだけど執事長はどうして分身体なの?」

私が聞くとみんなが私を指差した。

「えっ私のせいなの?」

するとメイド長が

「あのねエリーシア、貴方が一生懸命頑張ってるのも幸恋様のために行動してるのも分かるけど、エリーシアは頑張りすぎて裏目に出てることが多いから……貴方はシェンメイのサボり癖と足して二で割るぐらいでちょうどいいのよ」

「私はサボってませんよメイド長!! 休憩ですよ、休憩!! 忙しいですからね〜、わ・た・し」

「こういうところは絶対に見習わなくていいからエリーシア……それにシェンメイ、アンタはやろうと思えば仕事は完璧に出来るんだからサボらないでほしい本当……はぁ」

その時

「ねえみんな、私のペンダント知らない?」と幸恋様の耳元で天使が甘く囁いたようなか細くも美しいお声が聞こえてきた。

その瞬間執事長が飛び起きた。

「幸恋様のペンダントは……エリーシアが持っています。後はお分かりですね。なので私が全く同じ物を作りました。どうかエリーシアを許してください」

それで執事長は分身体だったのか、本体の方が作るやすいし怪我をしても消えることはない。

「許すも何もエリーシアが帰省から無事に屋敷に必ず戻ってきて私に返すって約束で渡したものですよ」

ペンダント…………どうしよう、くしゃみした時握り潰しちゃった!!

「あ……あの幸恋様……これエリーシアのポケットから、出てきたのですが」

「エリーやっぱりあなた……はぁ」

「ちっ違うよ、わざとじゃないよシェリー……これは」

「どうせ『幸恋様からペンダント貰っちゃった……幸恋様のいい匂い』とか言いながらくしゃみして握り潰したんでしょ」

「当たってる……さっすが〜」

「さっすが〜……じゃないでしょバカ!! 本当このバカが……本当に申し訳ありません幸恋様罰は私が受けますので、どうか」

「頭を上げてシェリー……それにみんな謝らないで……エリーシアに渡した時点で覚悟出来てましたから」

それを言われる私って……なんか悪い意味ですごい!!

「幸恋様ペンダントのことは壊した私が仕事で返します!!」

「頑張りすぎないで適度に力を抜きなさいエリーシアは特に分かりましたか!!」

「はい!! 頑張ります!! その前に不足した幸恋様成分をチャージさせてくださ〜い!!」

「何がいいの? 前は一緒にお風呂入りましたが……今回はお疲れでしょうから、一緒に寝ますか?」

「一緒に寝ます!!!!!」

「ほんとエリーがいないときはすっごい静かで凪みたいだったのに……エリーは嵐みたいね」

「まあそこがエリーシアのいいところでもあるんじゃない?」

「危なっかしいですが、元気は貰えますよね」

そして私は幸恋様成分を久しぶりに過剰摂取しすぎて心臓が爆発するか心配になりながら眠った。

次の日には私たち葛城家のメイドと執事は王城へ召集を受けた。

まあ召集理由はいつもの仕事"国落とし"だろうけどね。


おしまい

見つけて読んでいただきありがとうございます!!

昨日家の鍵を忘れて家族が帰ってくるまで扉の前で待っていた時に思いつきました

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ