表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
5/7

5 面倒事がやって来た

返り討ち事件から3日後


ムトウはギルマスに呼び出され、ギルマスの執務室に来ていた


「今回呼び出したのは『この前の事』だ。今回馬鹿やった奴等だがな···面倒な事に『(馬鹿)貴族の(馬鹿)息子』がいやがった。そして、面子を気にした当主が『お前を差し出せ』とさ···」


ギルマスは一息で言った後、毒を吐き始める


「何で危険物をわざわざ欲しがるかねぇ···。こちらの仕事を増やすなっての···大体管理が···」


なんか失礼な事言われたけど、その事は後でいい


「それで?直接行けばいいの?相手は誰かな?」


「···クズーノ子爵だ。正直いい噂は聞かん。ここいらの腐れ貴族の1つだな」


「ギルマスも言うね~。腐っても一応貴族でしょ?それで?上(国)はなんて?」


一応俺の事で何かあれば『上(国)に報告』がされていて、こういった事がある時には、俺も上(国)の意見を(一応)聞いておく


大抵は国が馬鹿を静止するが、たまに匙を投げる事があり、こちらに『消毒(処分)依頼』が来る事もある


「上は警告はしたが、相手は無視した様だぞ?馬鹿のお使いが俺の所に来た時に『確認の為』に聞いてみたが『関係ない』って言ってたからな···。まぁ、後はお前次第だ。こちらも『注意はしたが、聞き入れてもらえなかった』からな。『あとはお好きにどうぞ』ってやつだ」


そう言ったギルマスは書類に目を通し始める


どうやら話はこれで終わりの様だ


「ふ~ん。じゃあ、こちらも好きにさせてもらおうかな。多分だけど、近いうちに結果が報告されると思うよ?楽しみにしててね~」


ムトウは笑みを浮かべて退室し、そのまま街の外へ向かう


連中の相手をするにへ街中は他人に迷惑になる


やるなら外でお迎えするつもりだ


(これから森に狩りに行く予定だったからね。ついでに森の養分にしてあげよう。森が汚染されないといいけど···大丈夫だろ)




街を出て森に入り、少し奥まで進み、食糧になる物を採取するついでに罠を仕掛ける場所に到着する


「ここいらに罠を張っておこうかな。上手くいけば『獲物が掛かる』だろうし、運が良ければ森鹿でも掛かればいいかな」


ムトウは簡単な罠を仕掛けて森を進む


仕掛けた罠は『足を縄の輪で引っかけ、吊し上げる』タイプ(くくり罠?)だ


仮に縄を切って脱出しても、着地地点に『落とし穴が深く掘られて』おり、短い竹槍が敷かれてあるので、どのみち無事では済まないだろう


落とし穴の方は『獲物を横取りしようとする不届き者』への罠が本命であり、たまに森熊等が引っ掛かってくれるのだ



森の中を気ままに歩く事数時間···数日前に来た大きな池に到着した


「よし、今夜はここで野営をしよう。折角だし、夕食に魚でも釣ってみるか」


『格納庫』から釣具一式を出して、そこら辺にいる虫を餌にして池に投げ入れる


「上手く釣れればいいな〜」




釣糸垂らして一時間···


隣に作った生け簀は···静かだった


「釣れないな〜。魚はいるのに···何故?」


呟くムトウの視線の先で魚が跳ねる


(釣れないのは餌に問題があるのか?いや、食べられているから問題は別にあるのかな)


ぼ~っと竿先の動きを待つが、見ている間はピクリとも動かない


しかし、餌は食べられている


何で釣れないかなぁ···


そんな事を考えつつ、気持ちは穏やかになっている


どうやら『のんびりとした時間』に癒されている様だ


ムトウは自己防衛の為とはいえ、命を奪った事に少しは罪悪感を抱いていたりする


『相手を殺らねば、自分が殺られる』


『生きる為に命を奪う事は悪くない』


『話をして理解し合えるのなら、そもそも命の奪い合いは起きない』


俺だって『殴られて黙っている程お人好し』ではない


『殺る気には殺る気を、それが生きる為に必要な覚悟だ。情けは自分の命を捨てるだけ』


師匠達から言われた言葉だ




(かなり癒されるけど、このまま魚一匹釣れないのは凹むぞ~)


のんびりと釣りをしているムトウに近づく存在がいるのだが、まだ出会うには時間がかかりそうで会った


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ