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ムトウのケンシの旅路 保護した幼女と旅をする  作者: のんびり作者


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47/62

47 お祝い

鍛冶ギルドの次は『商業ギルド』に行き、アリスの登録を済ませる


商業ギルドに売却する物は無いので、登録だけして次のギルドへと向かう事にするが、アリスのお腹からかわいい音がした


「後は『薬師』と『錬金術』かな?一応『魔導師(魔法使い)』や『テイマー』にも行くか···。でもその前に···昼食だね」


鍛冶ギルドでの売却手続きは昼までかかり、2人はまだ昼食を食べていないかった


ムトウは今回の売却金(ダンジョンの扉代等)で『アリスに少し贅沢をさせよう』と肉専門の食堂へ行く事にするが、そしてその通り道の途中にある『商業ギルド』に先に寄ったのだった




「ありがとうございました~。またのお越しをお待ちしております~」


肉専門の食堂の店員に見送られ、2人と1匹は店を出る


「食べ過ぎた。苦しい」


アリスはまん丸になったお腹をさすりながら歩く


プルプル~♪


ライちゃんもふた回り程大きくなっている


「ちょっと頼み過ぎたね。無理して食べる事なかったのに···」


ムトウが苦笑しながら話す


肉専門店に入った2人と1匹は、すぐに席に案内されてメニューを見る


ムトウの「好きな物食べなさい」にアリスは悩んでしまい、結局はムトウが適当に注文し、少しずつアリスが食べていく事になった


そしてムトウはメニュー表を指さし「ここからここまでのお肉料理出して」と店員に注文


高級肉料理がテーブル一杯に運ばれ、乗らない分は別のテーブルに置かれていた


「さぁアリス。好きなだけ食べてね?他にも欲しい物あれば注文していいよ。今回は『アリス(とライちゃん)のお祝い』だからね。まぁ、少しは贅沢も知る事が必要なのさ」


笑顔でアリスとライちゃんに料理を取り分けてくれる


アリス達は感謝しながら料理を食べていく


そして出された料理を全部少しずつ食べた結果、アリスとライちゃんは満腹となり、食事は終了となった


ムトウもかなりの量を食べたが、全部は食べられる訳がなく、余った料理は『格納庫』にしまったので、無駄にはならない


また後日、消費すればいい


こうして幸せいっぱいのアリス達は街にあるギルドを回り歩き、全ての登録を終わらせたのであった




「これで一仕事終わりかな?」


宿に戻ったムトウ達は、思い思いの場所で寛ぎ始めた


鍛冶·商業·魔導師·薬師·錬金術·テイマーのギルドを回り終え、流石に疲れた様子のアリスは、椅子に座ってウトウトしている


時間的に夕飯には早いが、今寝てしまうと夕飯を食べずに寝る事になるだろう


しかし、起きていたとしても昼間にあれだけの量を食べたのだ···


夕飯はいらないのではないだろうか?


「アリス。今日はもう寝ていいよ?夜にお腹が空いたら、魔法袋にお握りと漬物を入れて置くから、それを食べなさい」


格納庫から大きなお握りを5個と漬物を出して、アリスの魔法袋に入れておく


夜にライちゃんと仲良く食べるといい


この魔法袋は共用なので、アリスとムトウが出し入れする事も可能だ(ライちゃんも使用可能である)


「···わかった。お休みなさ···」


限界が来た様で、アリスが椅子から落ちそうになったが、ライちゃんが大きくなって受け止め、そのまま寝室へと運んでいく


袋はライちゃんの触手に持たせてあるので、後の事はまかせる事にする


「さて、俺は少し外出しますかね···」


ムトウはアリス達が寝たのを確認すると、宿を出て街中へと消えてゆくのであった


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