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ムトウのケンシの旅路 保護した幼女と旅をする  作者: のんびり作者


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17/62

17 出発(街~森)

朝、朝食を済ませたムトウとアリスは街を出る為に手続きをしに冒険者ギルドに来ていた


「ギルマス~色々と世話になったね。これからこの子を師匠の所に連れて行くから、街から離れるわ」


「いきなりだな!?せめてその子の事を説明してくれよ!!」


ギルマスの執務室に入ると同時にそう告げて、さっさと去ろうとするムトウを慌てて止めるギルマス


「面倒だなぁ···。この子は『アリス』。師匠の養子にするから、俺が師匠の所に連れて行く。以上!!」


「簡潔すぎる!!もう少し詳しく話せ!!」


『早く街を出たいムトウ』と『状況を知りたいギルマス』の漫才みたいなやり取りを唖然として見ているアリス


そんなアリスを気遣い、執務室のソファーに座らせてジュースとクッキーを出してくれる職員は、すぐに調書を作成する


そして簡単に話をして無事に調書は出来上がり、アリスはジュースを飲んで2人のやり取りの終わりを待っているのであった


「ギルマス。簡単ですがアリス様の調書とギルド証の作成は終わりました。ムトウ様もアリス様も出発して大丈夫です」


職員の一言で漫才は終わりギルドを後にする


ギルドを出る前にアリスにクッキーを持たせる職員は、さぞかしモテるだろう



誰にでも優しく、仕事もテキパキとこなし、外見も優れている彼は、所謂『優良物件』だ


しかし彼は『誰とも交際をしない』のだった




2人は街を出て最初に向かうのは森だ


いきなり森に入るのはどうか!?と思うだろうが、街道を進むより森を通った方が近道であり、移動中の生活を勉強するのにも適しているのだ


「森の中は魔物や野生動物がいるが、街道を進む時に出てくる『盗賊』なんかを相手にするより楽だし、何より『食糧を確保する』為の訓練になる。これからアリスも1人で旅をするかもしれない。だから、早いうちに身につける事にした。ここまでは大丈夫?」


アリスに聞くと、「わかった」と一言だけ返事をしてくれる


「あまり緊張しない方がいい。大丈夫だ、ここなら魔物は滅多に来ないし、野生動物も兎とかだよ。たまにスライムとか来るけど、水場から遠いからね」


そう説明をしながら近くに生えている草を摘む


「これは傷用の薬草だね。薄皮を剥いて揉んで薬液が染み出したら、切り傷にあてて固定する。そうすると消毒されて傷の治りを早くしてくれるよ」


実際に薬草の処理方法を教えるムトウと、真剣に真似をして自分の知識にするアリス


「次は食糧探しだね。『鑑定』持ちなら楽だけど、最初は実体験して憶えていこう」


「はい」


2人は森の中へと食糧を探しに進む


こうしてアリスは生き残る為の訓練を兼ねた移動を始めるのであった


そして、その2人に忍び寄る存在があるが、今はまだ彼らと接触する時ではない様だ



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