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ムトウのケンシの旅路 保護した幼女と旅をする  作者: のんびり作者


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12 朝の身支度と味の好み

朝だ


テントの入口から射し込む朝日と、元気に吠える親狼さんの声


そして、何故か隣で仰向けに寝ている子狼


おぉ!!ふかふかなお腹だ


子狼のお腹を撫でてみると背中とは違うやわらかさが···


これはクセになりそうだ


そして反対側にはぷるぷる揺れている(透明に近い)水色の丸い粘体が···


うん。スライムだ


何故かスライムと子狼に挟まれていた


子狼はともかく···何故スライムが?


敵意が無いから襲われなかったが、寝起きに『隣のスライム』はかなり危険だぞ!?


しかし、このスライムは寝ているのか?小さく揺れているだけだ


両側を起こさぬ様にテントから出ると親狼さんがこちらを見ている


『おはよう。よく眠れた?今日もいい天気になりそうだよ』


と言っているなら可愛いものだが、多分現実は『はやく朝飯の熊肉を出せ』だろうな


だって、焚き火跡の隣に陣取っているからね···


狼さん···野生はまだお持ちですよね?


バウッ!!(当たり前だ!!)


なら、良いですけどね···


格納庫から昨日の熊肉を一本出して、狼さんにあげると、尻尾を振って食べ始めた


野生···あるよね?


気を取り直して朝ごはんの準備をする


焚き火跡の炭に新しい枝を足して火を点ける


今日は街に戻って明日ダンジョンの調査をする予定だ


焚き火の周りに串肉(熊·兎·猪)を刺して遠火で焼く


一応3人前焼いているが、2人前は味付けをしていない


これは子狼とスライムの分だ


焼け上がる頃には起きて来るだろう


肉を焼いているうちに池で水浴びをして体を清める事にする


周囲の警戒は狼さんがしてくれているので、気配察知だけうす~く広げている


武器は格納庫にあるから何時でも取り出せるし、あの狼さんを抜けて来る奴はそんなにいないだろう


昨日の熊さんくらいなら抜けるかもしれないが、その前に俺が戦闘準備が出来てしまう


強襲するとしたら上空からだが、ある程度近づけば探知に引っ掛かり、最後は食糧か素材になるだけだ


しかし、のんびり水浴びしている場合ではないので、ササッと身綺麗にして着替える


「うん。今日も1日頑張るぞ~」


体も気分もすっきりしたので、程よく焼けた肉を回して全体に焼き色をつけていると、テントから子狼とスライムが出てきた


「おはよう。朝ごはん出来てるよ」


焼いた肉を子狼とスライムの前に置くと子狼はすぐに食べ始めたが、スライムはぷるぷる震えて食べようとしない


「どうしたの?焼いた肉は嫌い?」


スライムに聞いてみると、スライムは体の一部を伸ばして『味つき肉』を指す


どうやらこのスライムは『味つき肉』が好みらしい


それなら『味つき』をあげようではないか


味つき肉をスライムの前に置くと、スライムはすぐに体に取り込みゆっくり吸収し始めた


気のせいか?喜んでいる様にゆらゆらしている


『味なし肉』は親子狼に全部あげて、追加で『味つき肉』を焼いて、スライムと食べるムトウであった


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