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レイチェル・ラーナー子爵令嬢2

良く知るゲームの世界で楽勝だと思っていたのに、そんなことはなかった。

アカデミーの夏季休暇に入る前に、クライブと侯爵令嬢が他国へ留学してしまったのだ。それも、夏季休暇を利用して移動しなければいけない程離れた国へ。有り得ない、でも、現実。RPGで敢えて装備とかを付けずに再プレイする人がいるけれど、この世界はそういうことなのだろうか。


わたしに本来あるべきだったクライブの頭脳と、恩を売ることで多くの見返りをくれるはずだった侯爵令嬢。

二人がいないなんて、ハードモード過ぎる。

しかも、画面で見ていた王子と、現実の王子。見た目は同じでも、それ以外はプレイしていたわたしが勝手に脳内変換して都合よく補っていたことが良く分かった。

王子もまたハードモード過ぎる。貴族家によっては娘を道具のように扱うが、王子にとって子爵家や男爵家の娘は消耗品程度。道具のように手入れすることなく、消費して終わりなのだろう。あわよくばと思う消耗品が使って欲しいと寄ってきているのだから。


楽勝なゲームの世界だと思っていたのに…。


実際にプレイしていたときは、恋愛イベントを繰り返しで攻略対象を落とすよりも倫理観を教え、正しい道へ導くことで好感度が上がるという不思議な設定に正義の味方になった気がしていた。でも、そう出来るくらい攻略対象者達は問題があるということだ。


いなくなってしまったクライブだって、噂されている内容よりも酷い仕打ちを伯爵家で受け心が闇に染まっているはずだった。

伯爵家をいつか見返す為に留学しようとしているところに、ヒロインであるわたしがクライブの考えている方法があまりにも不道徳で卑怯だからと諭すはずだった。そして、正しい道へ向かわせる予定が、クライブは留学先へ向かってしまったのだ。


もう、プレイヤーから降りて、傍観者になる?


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