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出会いは突然に・・・

初投稿でかつ自己満足な内容です。

生暖かい目で見守ってください。

 レオンは転生者だった。しかも生まれ変わった先が剣と魔法の異世界という、テンプレというかなんというか。

 異世界転生をテンプレっていう時点で察してくれる方も多いと思うが、レオンはもともとオタクコンテンツ大好きな夢女子だった。ちょっと腐ってたけど、想像するのはいつも自分がチートな物語。腐向けな作品は多分かけなくはなかったんだけど、いまいちイメージが広がらなかった。ちなみに絵の才能は壊滅的だったので、完全に見る専。


話が逸れた。


レオンが住んでいるアスレイド王国は国名の通り王政を敷いており、国民は平民から公爵まで身分がある。身分は生まれた家に左右されるので、生まれながらに人生が決まっている人も多い。たまに平民からでも貴族になることがあるが、詳しくは知らない。

アスレイド王国は先先代の国王が典型的なクズで、私利私欲を肥やすために権力を振るったため国は一度滅びかけた。それを正したのが先代国王で、クズ王とそれにすり寄っていた貴族もろとも駆逐して、国民を優先した政治を行った。さらに現国王もその意思を継ぎ、国民第一の安定した政治を行なっている。


そしてこの世界は魔法が当たり前のように使われており、それに伴って魔物がいる。魔力量はは生まれつき決まっており、後天的にその量を増やすことは不可能だと言われている。魔法には火・水・風・雷・土・光・闇の7属性があり、人が持つ魔力はそれぞれの属性と相性がある。相性がいいほどその現象を容易に発言させることができ、逆に相性が悪いと現象を発現させることが難しくなる。ただ努力次第では習得可だし、まれに全属性に相性がいい人もいる。ただその分一つ一つの属性を極めることが大変になるため、器用貧乏になりやすいから気をつけないといけない。

また基本の7属性の他にも無属性の魔法があり、生活魔法や空間魔法などがそれに該当する。ちなみに生活魔法とはお風呂や洗濯を魔法で済ませることだ。なんかスキャンしたら綺麗になる感じ(語彙力


街から離れれば離れるほど、魔物は力をまし、相手によっては国一つを滅ぼせるような力を持つ奴もいるのだとか。

国民のほとんどは魔法を使えてもせいぜい蝋燭に火をつけるとか、コップいっぱいぶんの水を出すとか、その程度。まれに力の強いものが生まれるが、そう言うものは大抵貴族の養子として召し上げられることが多い。貴族は魔物から領民を守ることを義務とするため、強い魔力を持つものが身内にいることは大きなステータスになるからだ。

そのため強い魔力を持つものはほぼ貴族の家系に生まれている。


レオンは平民として生きている。生まれてすぐに捨てられたから、本当の出自は知らない。なんでそれを知っているのかというと、それはもちろん生まれた時から前世の記憶があり、意識がはっきりしていたから。

8歳までレオンを拾い育ててくれたアレイスター・クローリーと、村はずれの一軒家で二人暮らしをしていた。アレイが亡くなってからも、彼と2人で過ごした家を離れ難くてその家で一人暮らしをしていた。

アレイはレオンにいろんなことを教えてくれた。マナーや一般常識はもちろん、魔法も剣術も力を持つことの意味も、彼は教えてくれた。4歳の時にレオンが前世の記憶があることを話したら、その日から容赦無く鍛え上げてくれたのだ。

今は家の裏にある畑で作った野菜と、森で狩った動物で日々の助くじを賄っている。たまに狩った魔物の素材や核を売ってお金にし、調味料や菓子など自分では用意できないものを買っている。


14歳になった年の冬の夜、森の中で魔物の血が地面に飛び散っているのを見つけた。レオンは森で何かを狩った後は、少しでも他の魔物が寄ってくる可能性を下げるために血は一滴残らず埋めるようにしている。加えてその周辺には人の足跡と魔力を行使された跡が残っている。近くの村に魔物を狩れるような強い魔力を持っている人はいないし、レオンは今日は戦闘をしていない。


   1人や2人じゃないな・・・勘弁してくれよ


今夜はかなり冷えるし少し曇り始めている。雲が厚いから夜中から朝方にかけて雪が降るかもしれないので、厄介ごとに巻き込んでくれるなと祈りながら魔物の血を処理する。

用事を済ませてから家に戻る途中、家にはった魔力に人の気配がぶつかった。


『うっわぁ』


絶対さっきの足跡じゃん。

何かあってもすぐ対応できるように、異空間収納から刀を取り出して左手にもつ。家に戻ると家のドアの前に人影が1、2・・・6人。この森に入るには十分な人数を確保しているみたいだが、なぜこの時間に人の家のドアを全力で叩いているのか。


「誰かいないのか!?」


もはや叩き壊す勢いでドアをノックしている男性はもちろん、後ろで男性が3人たち真ん中の1人が、両サイドに肩を借りて立っている状態だ。残り2人が周囲の警戒をしている。


   ある程度統率の取れた動きだし、みんな帯刀しているし・・・あ〜嫌だなぁ


うんざりした気分で気配は殺さずに、わざと足音を立てて近づくと周囲を警戒しているうちの1人がレオンに気づいた。


「誰だ!?」


持っていた剣の柄に手を構えて叫べば、残りの全員がこちらを警戒する。


『・・・その家の、家主。ご用件は?』


「本当か!?怪我人がいる!頼む、休ませてほしい。」


『うーーん・・・まあいいか。どうぞ』


これだけの人数が中に入ってくるとむさ苦しそうだが、気温も低いし抱えられている人以外もそれぞれ手負いのようだ。

ドアに近寄れば全員が警戒したようにレオンの後ろす姿を見ているので、こちらもいつ斬りかかられてもいいように警戒する。ドアを開けると靴を脱いで壁際に置いている棚に刀を置く。


『靴脱いで、武器はこっち。』


それだけ告げると中に入りとってきた山荘を入って左手のテーブルにおく。その奥にキッチンや食器棚が置いてある。ドアからまっすぐ進めばローテーブルがあり壁は下半分が窓、上の端に月見窓があり、その窓から裏に出て畑をいじっている。キッチンから壁を隔てて裏庭側には衝立で仕切られた個室があり、壁についた押し入れの中から布団を取り出した。大の大人でも3人は余裕で寝れるスペースがあるので、看病しやすいように真ん中に布団を敷いた。ついでに暖炉に薪を入れて、魔法で火をつける。

男たちは靴を脱ぐことに戸惑いながらも言われた通りに靴を脱いで、持っていた剣を棚に置いて入ってきた。暗記や短剣は目を瞑ってやろう。


『怪我人そこ。防具外して、服緩めて。』


「アーク、しっかりしろ。」


「グレンシア様も、お座りください。」


怪我をしてベッドに寝かされた男は明るめの茶色の髪を後ろで束ねており、グレンシアと呼ばれた人は黒い髪に碧い目をしている。

部屋の中央にある螺旋階段に羽織っていたローブをひっかけ、壁際の棚に置いていた薬研を引っ張り出す。


『魔物?』


「ああ、影の魔物に襲われた。」


   シャドーリムかな。あの場に毒の気配はなかったし


シャドーリムはこの森の比較的浅いところに生息する魔物で、陽が暮れると活動を始める。影の中に入って攻撃の問いだけ地上に出てくる厄介な敵で、その上位種のシャドリーバムは体液に毒を持ち、解毒がかなり難しい。怪我の容体を見ようとアークと呼ばれた男性の側によると、金髪の同じ歳くらいの男が首元に短剣を構えた。


「ソル!やめろ。」


「何をする気だ!?」


『・・・傷を見ないと、調合できない。薬、いらないなら、いい。』


我ながらコミュ力が下がったものだ。10日に一度しか村に行かないから仕方ないかもしれないが、言語が迷子すぎる。

ソルと呼ばれた少年はレオンと同じ年くらいで、それを止めたのはガタイのいい赤髪の男性だ。多分この中では一番剣の腕が立つ。


「ソル、ギレン、やめろ。薬があるのか?」


『ある。怪我が大きい。傷を焼くか、薬を飲むか、夜明けを待って死ぬか。』


布団に寝かされたアークという男性は怪我が大きく、すでに意識がない。早めに措置をしないと失血死待ったなし。

レオンが出した生々しい選択肢に、一瞬家の中の空気が凍った。


「金は必ず払う。だから薬をくれないか?俺はこの中の誰1人、失うわけには行かないんだ。」


コクリとうなずけばソルが首元に構えていた短剣を収める。寝かされた男性は脇腹と足に血の跡があるので、棚から持ってきたハサミで傷周辺の服を切った。


   毒はなし・・・怪我をしてから30分ほど、よく保ったもんだ。


ただの怪我だけなら今から薬草を調合してよかったが、怪我をしてから時間が経ちすぎている。あまり猶予はなさそうだ。

仕方ないので棚の中から小瓶の入った箱を引っ張り出し、その中から一本引っ張り出す。それをアークの横に座って悔しそうにしているこげ茶の子に投げた。


『おい』


「え、わっ」


『それ、そいつに飲ませて。フルポーション。』


「ええ!?」


『早く、死ぬよ。そいつ』


少年が驚いたのはフルポーションが超がつくほど珍しいものだからだ。調合するにも技術がいるし、その材料もかなり珍しいものばかり。ただ一応この森で全部揃うので、レオンはストックを家に持っていた。

こげ茶の子はみんなに確認をとってからアークにポーションを飲ませる。すると飲み込んですぐに顔をしかめ、光と共に傷が塞がった。


「ははっ、すげえなこりゃ」


アークの顔色がだいぶ良くなり、呼吸が戻ったところでレオン以外の全員がほっとしたように息をはいた。


『じゃ、これも。』


同じように棚から出したポーションの小瓶を渡すと、さっきから無言で状況を見ていた銀髪の男性が受け取る。


「中級ポーションですね?」


『そう。あなたは、こっち』


立ち上がって取り出した薬研に薬草を入れてすりつぶし、中級ポーションの小瓶を一度カップに移してすりつぶした薬草の液を混ぜた。元のポーションが薄い黄色をしていたが、こちらは若干黄緑がかった色になった。それをカップごと渡す。


「なぜ私のだけ?」


『体質の違い。』


簡潔に答えて渡せば銀髪の男性は少し驚いた顔をする。それを無視して薬研をシンクにつけ、ついでにお湯を沸かし始めた。


『食事は?』


「よろしければ分けていただけませんか?影に荷物を取られてしまって、誰1人持っていないのです。」


『・・・わかった。待ってて』


お湯を沸かしたまま二階に上がり、屋根裏まで登って着替えを6着用意する。それを持って降りて階段の下で待っていたリュークに渡した。


『風呂とトイレそっち。食事までに、体、綺麗にして。』


「わかりました。ありがたくお借りします。」


強めの魔力もちがいるので、生活魔法も余裕だろうと判断し、それだけ伝える。多分アークと呼ばれた彼の服は処分しないとダメだろう。

説明長いな!?

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― 新着の感想 ―
[良い点] 今日この小説を見つけて今から読もうと思っています 私なシリアスや鬱描写が苦手なのでこの小説にはその描写があるか聞きたいです よろしくお願いします
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