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社畜が転生したら竜種の王になっていた  作者: 社畜大根
竜王奇譚
33/67

天地粛清

ユダの光輪が輝きを増す、神話に謳われしその力を解放せんと鐘を鳴らし、翅を蠢かし、復活の咆哮を上げる


「ォォォォォォォォオォォォォォオ!!!」


両手に持つ黒光の両剣を突き出し虚空を切り裂く、切り裂いた虚空からは“虚無”が生まれる、次元の狭間から漏れ出る“虚無”は高速で次元を侵食しながら次第に広まってゆく


「なんだありゃ…空間を切り裂いたと思ったら妙な物が溢れてきた…」


「神話の記述ですが“虚空を切り裂く斬撃は世界を飲み込む煉獄を呼ぶ”」


「煉獄?」


「世界に数カ所存在する異常な次元です、近付いた万命を呑み込み、入れば天使すら塵にしてしまいます…」


「その煉獄とか言う次元を地上に持ってきた訳か…面倒だな…ん?…今何か…」


「どうしました?」


「いや…次元の狭間に何かの…目?を見た気がして」


「見間違えでしょう、煉獄の中に何者かが存在するなどあり得ませんよ…それより煉獄をなんとかしないと…放っておくと世界が呑み込まれます」


「術式で呼び出し続けてるのはユダだよな…?ユダを倒せばどうにかならないか?」


「ユダを倒す……言うは安いですがやるとなると面倒ですよ」


「お前が聞いた大天使?も駄目だし…殴り合うしか無いじゃん」


「申し訳ありません…あの堕天使には後でキツく…」


「大丈夫大丈夫…ん?なぁ」


「はい?」


「スザクって玄武をテイムしたんだよな?」


「え、ええ」


「ならユダも出来るんじゃないか?」


「ぶっふぉ!!!」


「どっどうした」


「いや…我が君の言葉が突拍子もなすぎて」


「そうか…?でもあると便利そう」


「ですが…」


「とにかくやってみようや、やり方知ってる?」


「ある程度は心得が」


「簡単に教えてくれ」


「対象拘束した後魂縛魔法で自らの魂とリンクさせて後は誓約の魔法で使役させれば完了です」


「ん〜…面倒臭いな、特に魂縛魔法とか誓約魔法も知らないし」


「ではどうすると…?」


「魂入れ替えればいいんじゃねぇか?」


「え?」


「そこら辺に居る適当な霊をとっ捕まえて中のルシフェル?の魂と入れ替えれば」


「…ふむ…確かに…でもどうやって?」


「ユダのコア…あれに近付ければ楽なんだけど」


「ユダのコアは羽では無く宝玉ですからね…胸部外装の中心についている真紅の宝玉…あれです」


「ォォォォオオオォォォォォォオォォォオォォォオォオ!!!」


ユダが翅を最大まで広げ、咆哮する、4本ある腕で持つ剣を天高く掲げ、“何か”を行おうとしている


ユダを中心に多重の魔法陣は発動する、全ての生に天誅を下す、裁きの祝福が放たれる


大地に刻まれた印、ゆっくりと回転しながら拡大している、範囲の中に入った生物の生命を吸収しながら膨張し、それに対応するかのようにユダの光輪も爆発的に増え、大きくなって行く


「暴食!!」


クリルが魔法陣を吸収しようとするが霧が発生すると同時に消え失せる


《竜王の暴食による妨害、吸収は不可、該当魔法のキャパシティーを超えている》


「直接ユダを狙う、ミーミル、霧を出して目眩し、ウルズとヴェンデルは援護を頼む、隊長クラス以下の実力の者を下がらせて」


「「「御意」」」


「…霧…」


ミーミルが魔素を含む霧を広範囲に発生させる、竜達の気配を誤魔化し、一方的に攻撃を行うつもりだろうか


「私に当てんなよ!!援護頼んだ!」


「「御意」」


「炎弾!!大サービス6割増し!!」


「えっと…えっと…技名ないけど重力刃!!」


紅い焔の弾と刃が空を舞う、位置の特定を防ぐためか自身より遥かに離れた場所から弾幕を貼っている


クリルは焔の翼をはためかせると、直線的にユダを目指す


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