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社畜が転生したら竜種の王になっていた  作者: 社畜大根
竜王奇譚
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逆転の発想

「炎撃!!」


ウルズは自らが腰に下げていた剣に炎を付与すると天使に斬りかかる


「エンジェルレギオン」


大地を溶かす熱を放つ一撃、しかしその一撃は天使に当たるもなんら効果を示さない


「な!?」


「甘い!!玄武、ブレス!!」


スザクが玄武に命令し、ブレスを発動させるがそのブレスも威力を殺される


「無駄…このエンジェルレギオンは全ての攻撃を“祝福”によって相殺します…大人しく贄になりなさい」


…仕方がない…正攻法でダメなら…


「この…!!でも攻撃出来なきゃ意味がないわよねぇ」


その言葉を聞いて天使は笑みを絶やさずに唱える


「エンジェルクルーティー」


どこからか現れた純白の羽がウルズを包む、檻のようにウルズを包んだ刃物の様に鋭く、内部でウルズを中心に舞いを舞う


「逃げ場の無い斬撃を受けなさい、そして乗り越えて、神の贄に相応しい存在になりなさい」


天使がそう告げた時、檻が破壊された、灼熱の炎に焼かれ塵と消える


「残念でしたぁ〜!炎を使う相手に羽みたいな発火物はダメね〜」


「…」


笑みを崩さず天使は浮かんでいる


「あっレェ〜誰かさんはカッコつけて「逃げ場の無い斬撃を〜」とか言っちゃったけどあっさり乗り越えちゃったわねぇ〜、ねぇねぇ今どんな気持ち?ほら、お姉さんに教えてよ、貧乳天使さん」


「…」


天使の顔に浮かぶ笑顔、しかしその影が強くなっていく


「あっれぇ〜きこえまちぇんかぁ〜?もしも〜し、天使さ〜ん!」


「この…」


天使が笑みを崩した


「人が気にしている事をぉぉぉぉぉおおおおおお!!!」


「ぷふゃー!怒った〜!怒っちゃった〜!怖い怖い〜w」


「乳がデカいからって何がえらいんですか!大きさじゃなくて形ですよ!!」


「あーはいはい、持たざる者は辛いわね〜」


「ふひ…ふひひひ…大体この竜域はどうかしてますよ……特に何あの竜王!!一回殺してやろうかしら…!!」


「あ〜…盛り上がってるところ悪いんだけど羽見てみて」


「はい?何か問題でも……!?」


天使の羽は端の方から光に溶けている


「自我を持っちゃったわね〜、さぁ〜て、このまま消えるのかにゃぁ〜?」


ウルズが笑う、これまでみたことのない位の美しい笑顔で


「見え見えの挑発に乗っておまけに自壊wwwwwねぇねぇ今どんな気持ち〜?」


対照的に天使は顔を歪める、頭を抱えて蹲る


「この…!大天使であるこの私が……!!自壊…なんて!!嫌…消えたくない…死にたくない…死にたくない!」


「ふっふ〜ん…ここであなたに有益な情報がありま〜す」


ウルズはその大きな胸を張って言う、ぽよん、とリズム感満載に双丘がたゆむ


「…?」


「あなたにはもう立派な自我が芽生えちゃってるわよねぇ〜当然死ぬのも怖いわよねぇ…?」


「…」


「我が君に忠を誓いその生を全うするのであれば我が君に掛け合って助けてあげても良いわ」


「この…!!」


「あ、ふーん、じゃあ勝手にー」


「すみませんでした!!喜んで忠を誓わせていただきます!!」


天使は腰を折った、見事なまでの御辞儀をした


「宜しい♪」



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