第42話 大規模討伐と二人の勝負
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「じゃあ王都の冒険者ギルドに行こうか」
今日はジャイロ君達の要望で王都の冒険者ギルドに連れて行く事になった。
修行をしている間、冒険者としての仕事が出来なかったから、そろそろ仕事を再開したいとの事だった。
「さーって! 遂に俺の冒険者伝説が始まるぜー!」
王都での冒険にジャイロ君は朝から大興奮している。
「またドラゴンスレイヤーズとか叫ばないでよ?」
「……うん」
あ、冷静になった。
「そんじゃさっそくいこうぜ兄貴!」
「はいはい」
と、僕達が家を出ようとした時だった。
「キュウ!」
庭の植木の間から飛び出してきたモフモフが、ジャイロ君の顔面に飛び込んだんだ。
「おわー!? 何だ何だ!?」
突然目の前が真っ暗になったジャイロ君がパニックに陥る。
「こらモフモフ、悪戯しちゃだめだろ?」
僕は慌てるジャイロくんの顔面から、モフモフを引きはがす。
「キュウーン」
「うぉっ! ビックリしたぁー! なんだお前!? やんのかコラ!?」
ジャイロ君がまるでチンピラみたいな発言をしながらモフモフを相手にファイティングポーズをとる。
「キュフッ」
それに対してモフモフは泰然とした様子だ。
「何それ? レクスのペット?」
ミナさん達が突然現れたモフモフに目を丸くしている。
「ああ、魔獣の森で拾ったんだ」
「魔獣の森と言うと、確か魔物しかいないという森ですよね!? あそこで拾ったという事は、その生き物も魔物なんですか?」
ノルブさんがやや腰が引けた様子でモフモフを見つめる。
「ギュゥウー」
モフモフが自分を無遠慮に見つめるノルブさんに唸り声をあげる。
「こらこら、この人達は敵じゃないよ」
僕は飛び出そうとするモフモフを抱きしめて、撫でてやる。
「ギュウン……キュ、キュウー!」
よしよし、機嫌が直ったね。
「僕にも良く分からないんだけど。あまり危険な生き物でもないから大丈夫なんじゃないかな?」
「……レクス基準の危なくないかー」
ミナさんが呟くと、何故かメグリさんやノルブさんが難しい顔になる。
「大丈夫だって、一応安全の為に首輪も着けておいたし」
この首輪はモフモフ用の出入りの為の鍵であるだけでなく、見知らぬ人に噛みついたりしないように安全装置も付けてある。ほら、飼い主が居ない所で何かあったら、殺処分を求められる恐れがあるからね。
「まぁ一応その生き物が人を襲った事はないから、レクスさんの監督下でなら安全よ」
と、リリエラさんがフォローしてくれた。
「そうなの?」
「ええ、野生動物らしく、目の前の絶対的強者の意向に逆らったりする事はないわ。少なくとも飼い主が居る場所ならね」
「成程、野生の本能なのね」
「ええ、そういう事よ」
リリエラさんとミナさんがうんうんとお互いに納得し合う。
「で、その生き物はなんていう名前なの?」
「え?」
「いや名前」
名前、名前……
「そういえば名前を決めてなかったなぁ」
「「「「今更!?」」」」
「そう言えばそうだったわね。驚くところが多すぎて私もうっかりしてたわ」
「貴女までそんなで良いの!?」
ミナさんがリリエラさんに対してツッコミを入れる。
まぁ今まで困らなかったからね。
「今まではモフモフって呼んでたけど」
「それ名前じゃないと思う」
「そうですねぇ、ペットを飼うなら名前はちゃんとしておいた方が良いと思いますよ。迷子になった時に名前が無いと大変ですから」
ああ、それは確かにそうかも。
一応モフモフの首輪には現在位置が分かる仕掛けをしてあるけれど、何かのはずみでそれが機能しなくなる可能性もあるからね。
「名前かぁ、うーん」
どんな名前が良いかなぁ?
モフモフしてるから雲……クラウド? いやいやそれはちょっとクール過ぎるな。
白いからホワイトとかヴァイスとか……やっぱりクール過ぎるなぁ。
白色から連想するふわふわしたものと言うと、あとは雪?
「ネーヴェとかどうかな?」
ネーヴェというのは、今は滅びた古い国の言葉で雪という意味なんだ。
もっとも、それを理解できる人は殆どいないだろうけどね。
「キュウ!」
おっ、気に入った?
「「「「「ちょっとカッコ良すぎない?」」」」」
あれ? 皆には不評?
「じゃあシンプルにモッフーとかモーフ?」
「良いんじゃないかしら?」
「可愛いと思う」
可愛い系の名前の方が皆には好評っぽいな。
「キュウキュウ!」
あっ、今度はモフモフが全力で首を振って嫌がってる。
うーむ、名づけって難しいなぁ。
「なぁー、名前なんて後でもいいだろ? さっさとギルドに行こうぜー」
と、名前付けに興味の無いジャイロ君が僕達を急かしてきた。
確かに、名前を付けるのは後でも良いか。
「うん、それじゃあギルドに行こうか」
「キュウー!?」
ほら行くよモフモフ。
◆
「おー! ここが王都のギルドかー!」
「すごく広い、トーガイの町のギルドが沢山入りそう」
「さすがに大きいわねぇ」
「それに人の数も凄いですね」
ジャイロ君達は、初めて入った王都の冒険者ギルドに大興奮だ。
「ふふふ、驚いたでしょう?」
何故かリリエラさんが自慢げだ。
「よーっし! それじゃあ依頼を受けようぜー!」
さっそくジャイロ君が依頼ボードに向かおうとした時だった。
「レクスさーん!」
ギルドの受付の人が僕の名を呼びながらやってくる。
「どうかしましたか?」
「実はですね、レクスさん達に是非受けて欲しい依頼があるんですよ」
「僕達に?」
是非受けて欲しいっていう事は指名依頼なのかな?
「おおっ、さすが兄貴! 指名依頼かよ!」
「いえ、指名依頼という訳ではないんです。これは全ての冒険者が参加出来る依頼ですので」
あれ? 指名依頼じゃないんだ?
「どういう意味なんですか?」
僕が質問すると、窓口の人は一枚の紙を取りだす。
「これは……依頼シート?」
そう、それはギルドの依頼ボードに張られる依頼シートだった。
そしてその紙に書かれていた内容は……
「大規模魔物討伐?」
「ええ、近頃王都付近で魔物が異常に増えている事は、レクスさんもご存知でしょう?」
そういえばそんな話を聞いたなぁ。
「そしてついに数日前、国の上層部がこの状況を問題視されまして、騎士団と合同で大規模な魔物討伐を組む事を決定したんです」
へぇ、騎士団と合同なんてかなりの規模だなぁ。
「今回は特定の危険な魔物のみが出没したわけではなく、様々な魔物が確認されていますので低ランクの冒険者にも募集をかけました。そしてレクスさん達には高ランクの魔物との戦闘をお任せしたいのです」
なる程、弱い魔物はランクの低い冒険者さん達に任せて、高ランクの冒険者は危険な魔物に専念して欲しいって訳か。
「へぇ、面白いじゃねぇか。俺達も参加するぜ兄貴!」
と、会話に入ってきたのはジャイロ君だ。
「ここで強い魔物を倒せばランクアップの近道だ! チマチマした依頼をいくつも受けるよりもよっぽど金になるぜ! なぁ、兄貴もやろうぜ!」
ジャイロ君はやる気だけど、ミナさん達はどうなのかな?
「良いんじゃないの? こっちの方が私達も修行の成果を発揮しやすいしね」
「大規模な討伐となれば、回復役は一人でも多いほうが良いですね」
「うん、このチャンスに稼ぐ!」
どうやら他の皆もやる気みたいだ。
で、僕達はというと。
「どうします? リリエラさん?」
まずはチームメイトの意見を聞いてからでないとね。
「私はレクスさんに恩返しする為に一緒にいるんだから、レクスさんのやりたい様にすれば良いと思うわ」
つまり僕次第って訳か。
受けてもいいけど、騎士団が出張っているとなると、あまり活躍するのは避けた方がいいかなぁとも思うんだよね。
何しろ、騎士団はプライドが高い人が多いからなぁ。
下手に獲物を奪う様な真似をすると目を付けられちゃうんだよね。
やるなら騎士団が居ない場所を確保しないと。
「それと、今回の依頼ではSランクの冒険者チーム、サイクロンのロディさん達も参加します」
「ロディさんも!?」
Sランクのロディさんも参戦するって事は、今回の討伐はかなり本腰を入れているんだなぁ。
「そう、その通り!!」
と、突然背後から誰かが同意の声をあげる。
ビックリして振り返ると、そこに居たのは今まさに話題になっていたロディさん達だった。
「久しぶりだな」
ロディさんは僕達ににこやかに挨拶をしてくる。
「お久しぶりです。ロディさんも討伐に参加するんですね」
「ああ、そうさ」
そしてニヤリと笑みを浮かべる。
「君と再び勝負するためにな!」
「ええっ!?」
僕と勝負!?
「前回の勝負では惜しくも負けてしまったが、今回の討伐では俺が勝たせて貰う。勿論君も参加するんだろう? 同じSランクとしてな」
「えーっと……」
どうしようかな、この人が出るなら、僕は参加しないほうがいいかも。
なんというか、高いテンションで勝負を挑まれるのは面倒なんだよね。
悪目立ちしちゃうしさ。
「さっすが兄貴だな!Sランクと知り合いなだけじゃなく、勝負に勝ったのかよ!」
やめてジャイロ君。このタイミングで褒めないで。
「おお、Sランクのロディとあの新入りがまた戦うのか!」
「今度はどっちが勝つと思う?」
「やっぱりあの新入りだろ。なにせ一度勝ったんだからな」
「いやいや、今回の大規模討伐は数が違うぞ。やはり経験豊富なロディが勝つだろ」
「俺は新入りに」
「俺はロディだ」
待って、待って後ろの人達。
貴方達僕達の勝負で賭けをしてませんか?
「どうだい? どっちが多くのSランクの魔物を狩るかで勝負しないか?」
「Sランクの……魔物を!?」
待って、Sランクの魔物で勝負とかってどういう事!?
「実は我々がレクスさんに参加を求めたのも、それが理由なんです」
窓口の人が、真面目な顔で事情の説明を始める。
「最初、この依頼は冒険者のみで行われる予定だったんです。ですが調べてみると予想外にA、Bランクの魔物の数が多く、あまつさえSランクの魔物が数体確認されたのです」
「そう、君にかっさらわれたカイザーホーク以外のSランクが王都周辺にまだまだ居るって訳だ。そもそも通常なら人里には姿を表さないSランクが同時に何体も王都周辺で確認されるなんて、どう考えても普通じゃないだろ?」
と、ロディさんも同意してくる。
「ロディさんの言うとおりです。我々は今回の魔物の異常発生には何らかの原因があると考えており、その調査も兼ねて大規模討伐を行いたいと考えております。勿論最大の目的は王都の安全の為ですが」
「そもそもSランクは軍隊が出動するレベルの魔物だからな、予算をケチって魔物討伐をサボっていた貴族連中は報告を聞いた途端真っ青になって、慌てて軍隊の出動を決定したって訳だ」
なる程、確かにSランクの魔物が何体も王都のそばに居たら、貴族達は気が気じゃないだろうね。
そのあたりは、前世も今世も変わらないなぁ。
それにしても、ロディさんは情報通だね。
貴族達の事情まで知っているなんて。
「そういう訳でして、王都の人々を守る為に、是非とも討伐に参加しては戴けませんか?」
「……」
うーん、そうだなぁ。
正直貴族や騎士団に目を付けられるのは避けたい。凄く避けたい。
前世の二の舞は避けたいからね。
……でも、それと同じくらい、困っている王都の人達を見捨てる訳にも行かないという気持ちがあるんだよね。
まだ王都に来て短いけど、それでもやっぱり、戦えない人達を見捨てるのは気分が悪いじゃないか。
あの大剣士ライガードも、たどり着いたばかりの町が魔物の群れに襲われていた時「たとえ赤の他人だろうと助けない理由はねぇ!」って言ってたもんなぁ。
うん、そうだね。
僕は冒険者だ、困っている人が居たら助け、救いを求めている人を見かけたら守るのが冒険者の生き様だ!
「……わかりました。その依頼受けます!」
「おお、ありがとうございます!」
「さっすが兄貴だぜ! そうこなくっちゃな!」
「ふっ、これで俺もやる気が増すというものだ」
僕はリリエラさんに向き直る。
「そういう訳で、参加する事にしますね」
僕がそう言うと、リリエラさんはうっすらと笑みを浮かべながら頷いた。
「貴方の事だから、どうせこうなるだろうと思ってたわ」
どうやらお見通しだったみたいです。
◆
「それでは皆さん、これより大規模討伐の説明を始めます」
大規模討伐の開催日、僕達はギルドに指定された集合場所である荒野へとやってきた。
確か以前このあたりでカイザーホークを討伐したんだよなぁ。
そして魔物が異常発生しているというだけあって、既にここからでも魔物の姿が何体も見えた。
彼等は集団で集まった僕達の方をチラチラと見て警戒している。
「この付近が最も危険な魔物が多く出没する地域です。自信が無い人は今からでももっとランクの低いエリアでの討伐に向かってもらっても構いません」
今回の大規模討伐は、確認された高ランクの魔物の数によって七つのエリア分けをしたらしい。
高ランクの魔物が多いエリアがS、少ないエリアをFといった感じで。
「ギルドは今回出張窓口を建てましたので、今回の討伐で倒した魔物の買取はこちらで行わせて戴きます!」
よく見ると、簡易解体所みたいなものが荒野に設置されている。
たしかに大規模討伐だから、王都のギルド内の解体所だけだとパンクしちゃうからなんだろうね。
ギルドの職員さんが詳細な説明を続けているけど、このあたりは既に窓口の人から聞いた内容だね。
僕達とロディさん達はSランクだからという事で事前に色々な説明をしてもらえたからだ。
なので僕は安心して周囲の様子を見ることが出来る。
周りを見回すと、僕等以外の冒険者さん達の姿が見える。
さすがに一番危険なエリアに来るだけあって、皆面構えは精強で、装備も他の冒険者さん達とは違うみたいだ。
一部明らかにランクの低い人達も見えるけど、彼等は上位の冒険者さん達が狙わない弱い魔物狙いかな?
他のエリアだと獲物の奪い合いになるだろうからね。
こういうのも冒険者の知恵なのかもしれない。
そして僕達から離れた場所には、明らかに冒険者じゃない集団の姿が見えた。
銀色のプレートメイルを纏い、軍馬に乗った一団……つまり騎士団だ。
彼等には近づかない様にしないとね。
「なぁなぁ、俺達も勝負しようぜ姉ちゃん!」
と、横からジャイロ君の声が聞こえてきた。
「え? 私?」
ジャイロ君が話しかけたのは、リリエラさんだ。
「何で私が貴方と勝負しないといけないの?」
「そりゃアンタ決まってるだろ。アンタが兄貴とチームを組んでるからだよ」
「っ!?」
ジャイロ君とリリエラさんの間に緊迫した空気が漂う。
「アンタはBランクらしいけど、本当に兄貴と一緒に戦うのに相応しいのか知りたいのさ」
いやいやジャイロ君、リリエラさんは優秀なBランクだよ?
「俺達だって兄貴の故郷で修行を積んで強くなった。だから、なおさらアンタの強さが気になるのさ」
これ、どうしたものかな。味方同士で争うような事はして欲しくないんだけど
「ふぅん」
そしてリリエラさんは何を思ったのか、ジャイロ君を見てニヤリと笑う。
「つまり、レクスさんを取られて悔しいのね貴方」
「なっ!?」
ジャイロ君が声を詰まらせて慌てる。
「そうなんでしょ? 尊敬するレクスさんを取られて、嫉妬しているんでしょ?」
「ち、違ぇよ! そんなんじゃねぇよ!」
「バレバレよねー」
「バレバレですねぇ」
「バレバレー」
「お前等ぁー!」
皆してジャイロ君の本音を見透かしていたみたいだ。
これはアレかなぁ。村で小さい子達の相手をしていたら、大きい子達が急に怒りだしたアレかなぁ?
だとしたらもうちょっとジャイロ君の相手をした方が良いのかな?
「良いわよ、相手をしてあげる」
「え?」
あっさりと勝負を快諾したリリエラさんに、ジャイロ君が拍子抜けした顔を見せる。
「貴方、レクスさんの故郷で修行を積んできたって言ったでしょ。私もね、レクスさんに修行を付けてもらって、その力を確認したいなって思ってたのよ」
「……へぇ」
リリエラさんの言葉に、ジャイロ君がニヤリと笑う。
「つまり、アンタも俺達と同じ気持ちって訳か」
「そう、今の自分がどこまで通用するか、試す相手が欲しいって訳よ」
それ、普通に魔物が相手じゃだめなのかなぁ? ああいや、魔物を相手にして勝負するから良いのかな?
「よっしゃ! それじゃあ改めて勝負だ! 姉ちゃん!」
「ええ、受けて立つわ!」
まぁ、剣呑な空気でする勝負じゃないから、良いのかな?
「そういう訳だから、私は単独で討伐をするけど良いわよねレクスさん? どうせ私が一緒に居ても貴方の足かせになるし私は自分のペースで戦うわ」
そんな事はないんだけどなぁ。
でもまぁ、自分のペースで戦うのは正しい事だと僕も思うよ。
それにいざとなったら、皆に渡した鍵があるしね。
「ええ、良いですよ。でも、無理だけはしないでくださいね。皆命を大事に!」
「ええ、分かっているわ」
「ああ、分かってるぜ兄貴!」
「いざとなったら私達がジャイロをフォローするから任せて」
「ええ、怪我人の治療は僕の仕事ですしね」
「任せて」
ミナさん達がジャイロ君のフォローに回ってくれるのなら、安心だね。
「キュウ!」
と、僕の頭の上に乗っていたモフモフが飛び降りてリリエラさんのそばに行く。
「モフモフはリリエラさんのサポートに回ってくれるんだね?」
「キュウ!」
と、皆と話している間に、説明が終わりを迎えたみたいだ。
「あ、そうだ」
皆で単独行動をすると決まったので僕は急いで場所を移動する。
「それでは、これより大規模討伐を……」
人ごみをすり抜け、僕は冒険者グループの右端、つまり騎士団の反対側にたどり着く。
そして……
「開催します!!」
「おおおおぉぉぉぉぉぉぉっっっ!!」
雄たけびと共に冒険者さん達と騎士団が動き出す直前に、僕は魔法を放った。
「サイクロンタワーッッ!!」
突如冒険者さん達のグループの前方に、横向きの巨大な竜巻が出現し、正面側に居た魔物達の群れを彼方まで吹き飛ばした。
「「「「「な、何だこりゃぁぁぁぁっっっ!?」」」」」
よし、コレなら冒険者さん達が壁になって騎士団の目を誤魔化せるから目立たないぞ!
さぁ! 大規模討伐の始まりだ!
_(:3 」∠)_ 騎士団「何事ー!?」
_(:3 」∠)_ 冒険者達「何事ー!?」
_(:3 」∠)_ リリドラモフ「知ってた」
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