第317話 グランドゲートの探索
作者_(:3 」∠)_「取材から帰ってまいりましたー!」
ヘルニー_(┐「ε;)_「駅から目的地までの絶妙な距離と交通機関の発車時刻、本数がネックだったねー」
ヘイフィー(ノ∇`)「さらに名物のうどんを食べようと思ったら、まだ昼過ぎなのにうどんメニューだけ売切れてた時には本気で戦慄したよねー」
作者ψ( '༥' )「あれはビビった。けど香川は全体的に食べ物が美味しかったなー。純粋に海産物の新鮮さが違う。これが海あり県の力……!」
ヘルニー(꒪ཫ꒪; )「あとは最終日が雨だったのは割と危なかったなぁ」
ヘイフィーε-(´∀`*)「最終日は帰る事に専念しようと前日に残ったスケジュールを全部詰め込んだお陰で、帰りに寄ろうとして大変な事にならずにすみましたねぇ。地図を確認するのが遅れて明後日の方向に進んでた愚行とかあったけど」
ヘルニー(´ཀ`」∠)_「道が緩やかに弧を描いていた事に後で気付く恐怖!」
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リリエラさんを子供にしたマジックアイテムの痕跡を追ってきた僕達は、ガンエイさんが案内してくれる筈だったグランドゲートにたどり着いたんだ。
「ここがグランドゲート……」
広く、円形のホールに、いくつもの転移ゲート。
うーん、装飾といい、前世じゃ見覚えのない様式の施設だなぁ。
って事はこの施設自体、前世の僕が死んだ後に作られたものかな?
既にガンエイさんとミナさんが周囲のゲートを調べている。
「ふむ、見た感じ施設は休眠状態みたいだな」
「休眠状態?」
「あー、マジックアイテムがいつでも起動できる準待機状態とでも思っておけ」
魔法学園でその辺りの基礎知識も焼きつけた筈なんだけど、若返ったミナさんはその事を忘れているみたいだね。
「じゅんたいきじょうたい?」
「そんな事も知らんのか。良いか、マジックアイテムにはな……」
ミナさんは設備の構造についてはよく分かってないみたいだけど、魔法への好奇心からガンエイさんを質問攻めにしている。
そしてガンエイさんも迷惑そうにしつつ、なんだかんだとミナさんの質問に答えている辺り、面倒見のいい人なのかもしれない。
村の外から来る人が驚かない様に変装してくれているし、人付き合いが良いんだろうね。
「でも確かに、施設が静かすぎるかな」
魔力の流れが止まってる訳じゃないけど、世界中に転移ゲートを開く施設の割には魔力の流れが静かすぎる事からも休眠状態なのは明らかだ。
「あ、あの」
と、ノルブさんが声を上げる。
「ここの設備の状態は良く分からないんですけど、レクスさんの魔法でマジックアイテムの反応を追いかけてここに来たって事は、この施設を誰かが使っているって事ですよね?」
流石はノルブさん。やたらと弱気になってるけど、重要なところはしっかり分かっているね。
「その通りです。誰かがこの施設を部分的に蘇らせて使っているんでしょう」
だからこそ、この施設の起動記録を調べれば、犯人の居場所を突き止めるのは難しくない筈だ。
「まずは施設の中央制御室を探しましょう。そこに行けばいつどこに行くためのゲートが開いたのか確認できます」
「そこに凄いマジックアイテムがあるのね!」
いつの間にこちらに戻ってきたのか、ミナさんが興奮した様子で会話に加わって来た。
「ねぇ、ちょっといいかしら」
「まぁ待て待て、探すと気楽に言っても、警備用のゴーレムは生きている筈だ。アレは施設とは別に独自の動力で動いているからな」
意気揚々と調査に出ようとしたミナさんを、ガンエイさんが止める。
「大丈夫よ! 何が相手でも私の魔法でぶっ飛ばして見せるわ!」
「馬鹿者! ここは地下なのだぞ、ぶっ飛ばしたら我々ごと生き埋めだ!」
「あの、ねぇ」
敵を相手に力を振るえるとはしゃぐミナさんに対し、場所を考えろと窘めるガンエイさん。
うん、楽で良いなぁ。
「じゃあチームを分けましょう。組み分けはさっきと同じで、僕とマリエルさん、ノルブさん、リリエラさん、ジャイロ君、メグリさんの子守りチームとガンエイさんとミナさんの探索専門チームでいいですね?」
「ええ、パパッと探して事件を解決しちゃいましょう! 行くわよおじさん!」
「ええい、走るなというのに!」
ふふ、なんだか親子みたいだなぁ。
「それじゃあ僕達も探索開始といきましょうか」
そう言って振り返ると、そこに居たのはマリエルさんとノルブさんだけだった。
「あれ? マリエルさん、皆はどこですか?」
「もー、やっと気付いてくれたの? さっきから呼んでたのに」
頬を膨らませてプンプンと怒るマリエルさん。
しまった、調査の打ち合わせをしていたらマリエルさんの声が聞こえてなかった。
「すみません。えっと、それでリリエラさん達はどこに?」
「それがねぇ、皆冒険に行ってくるって言って、飛び出して行っちゃった」
「あー、冒険ですか」
まぁ皆今は子供だからねぇ。
「……ん?」
冒険に行ってくるって言って飛び出した……?
「えええーっ!?」
◆モフモフ◆
我はあらゆる獣の王。
「ぼっうけーんぼっうけーん!」
全ての命は我の糧でしかない。
「くーらいどーくつすっすんでー」
故に我は……
「おたからみつけてうっはうはー」
小さくなったご主人の仲間に連行されていた。
って、何で!?
「おっ! あんな所になんか動いてる! やっつけるぞー!」
『ギガガ……ギュピィーン!』
それ絶対なんかヤバイヤツーッ!!
近づくなこのガキ共―っ!!
「わー、きれー!」
うぉぉーっ! 何か魔力が凄い勢いで集まってる!! 絶対攻撃してくるつもりだ!
「きゃっ!? モコモコちゃん?」
危険を察知した我は、小娘の腕の中から飛び出すと、敵が攻撃を放つ前に顔面に一撃を喰らわせる。
ゴガッ! という音と共に、間一髪敵が溜めていた魔力が地面に向かって放たれた。
そしてドゴムッ! という音と共に地面に穴が開き、そこを中心に床にひびが広がってゆく。
我はすかさず敵の頭を踏み台にして跳躍すると、子供達の下へと着地した。
同時に敵周辺の地面が崩落し、その上に居た敵と共に落下してゆく。
「うわー、でっかい穴」
「アイツ落ちちゃったな」
危ない所だった。あと少しでご主人の仲間が死ぬところだった。
って、よく考えたら何で我がご主人の仲間を守らなければならないんだ!
我だけ逃げていれば良かったではないか!
という訳で我は逃げる! 貴様等のお守などまっぴら御免よ!
「あっ、勝手にどっかいっちゃ駄目よモコモコちゃん。また地面に穴が開くかもしれないよ」
ぬわっ! 放せ! 我は自由になるのだ!
「ヒモで結んどくか?」
「でもこの子丸くて首が無いよ?」
「縛るの可哀そう。抱えて運ぶ」
やめろー! 降ろせー!
「こら、暴れないの」
おのれー! せめて言葉が通じれば!!
「おっ! また動く奴発見!! さっきのとは違う形だぜ!」
「お宝守ってるかな?」
「よーし、いくよー!」
「「おおー!」」
だからヤバそうな奴に自分から突っ込むなー!
お願いだから言葉通じてぇーっ!!
ショタイロ ε”ε”ε”(ノ* •ω• )ノ「ぼうけんだぜー!」
ミニエラε=┌( ・д・)┘.「いくわよー!」
メグリε= (*ノ´▽`*)ノ「おたからのにおい」
モフモフΣ(゜ω゜ノ)「次回、遺跡と我に激震走る!(言葉通りの意味)」
遺跡Σ( ˙꒳˙ ;)「ビクッ!?」
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