第314話 新たなる被害者
作者_(:3 」∠)_「酔い止めを飲めば3D酔いしない! 初めて知った!」
ヘルニー_(:3 」∠)_「つ原稿」
ヘイフィー_(:3 」∠)_「つ提出しないといけない設定データ」
作者(┐「ε;)_「あっ、はい」
いつも応援、誤字脱字のご指摘を頂きありがとうございます!
皆さんの声援が作者の励みとなっております!
「かーちゃ」
「かーしゃま」
なんという事だろう。再びあのマジックアイテムが輝いたと思ったら、ジャイロ君達まで小さくなってしまったんだ。
「あわわ、大変な事に……」
まさか身に着けた本人以外にまで影響を及ぼすなんて!
「と言うか、これじゃ面倒を見ないといけない子供が五人に……」
これはマズイ、リリエラさんの面倒を見てもらおうと思って連れて来たのに、逆に増えちゃったじゃないか!
これじゃあ調査どころじゃないよ!
「ビックリしたぁー、今の何よ?」
「ま、魔物の襲撃ですか!?」
と、そこに聞こえてきたのはミナさんとノルブさんの声だった。
「二人は無事だったの!?」
良かった、理由は分からないけど、二人が無事なら少なくともプラスマイナス0くらいにはなるよ!
ほっとしながら声の聞こえてきた方向を見ればそこには……
「え? 貴方誰?」
「ひっ、だ、誰ですか!?」
ジャイロ君達ほどではないにしろ小さくなったミナさん達だった。
「微妙に小さくなってるぅぅぅぅぅぅぅっ!!」
◆
「つまり、私達はマジックアイテムの影響で子供になったって言うの?」
あの後、僕の事を覚えていないミナさん達は何故自分がこんな所にいるのかと混乱してしまって説明どころじゃなかったんだけど、マリエルさんとエリシアさんが間に入ってくれたお陰で何とか話を聞いてくれるくらいには落ち着いてくれた。
エリシアさんの肝っ玉母さんぶりとマリエルさんのおっとりした空気のお陰で本当に助かったよ。僕だけじゃどうなっていた事か。
「そうなんです。それでジャイロ君達の力を借りようとこの村に来てもらったんですけど、突然マジックアイテムがまた動き出して、皆は小さくなってしまったんですよ」
「に、にわかには信じがたい話ですけど……」
こちらを警戒しながらも少し小さくなったノルブさんは、ちらりともっと小さくなったジャイロ君達を見る。
「この小憎たらしい顔、どう見ても昔のジャイロとメグリなのよねぇ」
とモフモフを引っ張って遊ぶジャイロ君とメグリさんを見てため息を吐いた。
「ギュゥゥーッ!!」
「はははおもしれー!」
「ふかふか」
……うん、頑張れモフモフ。後で美味しいお肉を用意するからね。
「それで、私達は何をすればいいの?」
「え?」
「え? じゃないわよ。私達に出来る事があるから呼んだんでしょ? どうすれば私達は元に戻る訳?」
おお、流石ミナさんだ。話が早いというか割り切りが早い。
「ええと、二人に頼みたいのは子供になったリリエラさんとジャイロ君達の面倒を見る事なんです」
「はぁ!? そんな事!? 私達は冒険者になったんでしょ!? 一緒にマジックアイテムの調査をする為に呼んだんじゃないの!?」
どうやらミナさんはマジックアイテムの調査の為の戦力として呼ばれたと勘違いしていたみたいだ。
まぁ戦力と言う意味ではあながち間違いではないんだけど。
「いえ、マジックアイテムの調査よりも、被害を抑える方が重要でして」
「被害? 何の?」
僕はリリエラさんが子供になっても鍛えた力はそのままで、家を半壊させてしまった事を二人に説明する。
「そ、そそそんなの無理ですよ! 家を半壊させるような子供の相手なんて絶対無理ですよ!」
予想通りと言うか、子供になったノルブさんには、いつも以上に怯えた様子で無理だと断られてしまった。
まぁいきなり家を半壊させるような力を持った子供の相手をしろって言われたら誰でも困惑するよね。
「……」
対してミナさんは何かを考えているのか、ずっと無言だった。
「何か気になる事があるのなら、何でも聞いてください」
「……じゃあ聞かせて貰うわね」
ミナさんは真剣な表情で僕を見つめてくる。
「私達もあの子が身に着けたマジックアイテムの影響で子供になったのよね?」
「ええ、そうですよ」
「成る程、それじゃあ……」
ミナさんは自分の中の考えが確認に至ったと笑みを浮かべる。
「私達にも大人になった自分の力がそのまま残ってるって事よね!」
「ええ、その通りです」
成程、ミナさんが知りたかったのは、自分にもこれまで積み重ねてきた修行の成果が残っているかだったんだね。
「やっぱり! ちょっと自分の力を確かめて来るわ!!」
するとミナさんは突然椅子から立ち上がると、あっと言う間に家から飛び出していったんだ。
「「え?」」
取り残される僕とノルブさん。
そして聞こえる爆音と衝撃。
「「何事ぉーっ!?」」
慌てて家を飛び出すと、村のはずれからもくもくと上がる煙。
嫌な予感にそこへ向かえば、村を囲む森の一角が更地になっていたんだ。
「凄い凄い!! 魔法の威力が物凄く上がってる! 私ってば成長するとこんなに凄い魔法を使えるようになるのね!!」
そしてその傍には、いつもより小さくなったミナさんの姿。
「……やっぱりミナさんも子供になってるんだなぁ」
更地になった森の一部にはしゃぐミナさんを見ながら、僕はしみじみと実感してしまったのだった。
魔獣の森の植物魔物達(´ཀ`」∠)_「解せぬ……」
モフモフ(´ཀ`」∠)_「助けて……」
面白い、もっと読みたいと思ってくださった方は、感想や評価、またはブクマなどをしてくださると、作者がとても喜びます。




