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二度転生した少年はSランク冒険者として平穏に過ごす ~前世が賢者で英雄だったボクは来世では地味に生きる~  作者: 十一屋 翠
魔法学園編

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第264話 生徒達の噂

作者_(:3)レ∠)_「ぐっもーにん更新ですよー」

ヘルニーヾ(⌒(_'ω')_「暖かくなってきましたねー、なんかベッド以外で寝たら肩甲骨のあたり?が筋肉痛っぽい痛みを訴えたりしてる」

作者_(:3)レ∠)_「次の日は治ったけどなんだったんだろ?」

ヘイフィー(。・ω・。)ノ「新連載のアイテム合成もよろしくねー」


いつも応援、誤字脱字のご指摘を頂きありがとうございます!

皆さんの声援が作者の励みとなっております!

「そういえば、前学園長の遺産って知ってるかい?」


 学園の食堂で昼食を食べていると、スデン君がそんな話題を振って来た。


「前学園長の遺産?」


 はて、何の話だろう?


「あら、貴方あんな噂話を信じているんですの?」


 スデン君の持ち出した話題を聞いたモルテーナさんが呆れた様子で苦笑する。


「どうかな、噂とは限らないよ」


 モルテーナさんの様子を見るに学園の生徒達の間では普通に通じる話題みたいだね。


「遺産って何の事なの?」


 とミナさんが促すと、スデン君が話題に戻る。


「カークス前学園長がこの学園に遺したというお宝さ」


「ミナさんのお爺さんが遺した?」


「「お宝!?」」


 何それ、この学園にはそんなものが隠されているの!?


「なぁ、それってどんなお宝なんだよ?」


「ん! ん!」


 お宝と聞いたジャイロ君とメグリさんは興味津々な様子だ。


「分からない。ただ前学園長は冒険者としても一流だったそうだし、隠したのは迷宮で手に入れた財宝とも古代の遺跡で発見した伝説の秘術とも言われているんだ」


「迷宮で手に入れたお宝!」


 へぇ、ミナさんのお爺さんは冒険者でもあったんだ!

 それが魔法学園の学園長になって今は名誉貴族で宮廷魔術師とは凄い人生だなぁ。

 Aランク冒険者から騎士になって領主の娘さんと婚約したオーグさんに匹敵する大出世だよ。


「また胡散臭い話ねぇ」


 けど皆が興奮するなかでミナさんだけは冷めた表情だった。


「って言うか、まだ生きてるわよお爺様。遺産とか人の身内を勝手に殺さないで頂戴」


 そういえばそうだった。ミナさんのお爺さんは生きているのに遺産っていうのもおかしいよね。

 寧ろ隠し財宝かな? うん、どっちでもメグリさんは喜びそうだ。


「ゴメンゴメン、そう呼ばれてる噂があるって話さ」


 と、スデン君が話を続ける。


「ご家族である君はそれらしい話を聞いた事はないのかい? 君が学園にやってきたのも、前学園長の秘宝を受け継ぐためにやって来たともっぱらの噂なんだよ?」


 成程、そんな噂があるのならミナさんが学園にやって来た事と何らかの関係を期待してしまうのも仕方ないかもだね。


「何よその迷惑極まりない噂は。ない、ないわよそんなモノ。大体ね、そんなものあったならわざわざ学園に隠したりしないでしょ」


 とミナさんは噂をバッサリと切って捨てる。


「どうだろうね、君が知らなくても前学園長が君を学園に入れたのはその為かもしれないよ」


「男の方って本当にそういう話が好きですわね」


 それでも持論を崩さないスデン君に、モルテーナさんは呆れ気味だ。


「お爺様ならわざわざ勿体ぶらずに直接持ってくるわよ」


「「「「「あー」」」」」


 確かに、ミナさんのお爺さんを見た後だとそっちの方がありそうだね。


「納得されるとそれはそれでムカつくわね」


「何だ結局お宝はないのかよ」


「無念」


 お爺さんの人となりを一番知っているミナさんに否定され、ジャイロ君達が残念がる。


「とも言い切れないんだけどね」


 しかしスデン君がそれに待ったをかける。


「っていうと?」


「この学園は我が国が建国された当初に作られた歴史ある建物でね、色々と不自然な構造をしているんだ」


「不自然な構造?」


「ああ、外から見た校舎の形と中の教室の数が合わない場所があるとか、鍵がかかっていて誰も入る事の出来ない秘密の部屋があるって噂があるんだ」


「「秘密の部屋っ!?」」


 秘密と聞いて再びジャイロ君達の目に光が戻る。

 うん、正直秘密の部屋という言葉には僕もちょっとだけワクワクするよ。


「どうせ生徒が入れない倉庫とかじゃないの?」


「魔法関連の触媒とかあるでしょうしね」


 しかしミナさん達は冷静に否定する。


「あはは、かもね」


「「何だまたぬか喜びかー」」


 またしても梯子を外されてジャイロ君達がふてくされる。


「でも、案外本当にあるかもしれないよ。カークス前学園長は宮廷魔術師になる前は冒険者として名を馳せた方だ。実際に遺跡で秘宝や失われた秘術を見つけたのは事実だから、何処かに人には見せれない特別な宝を隠しても全くおかしくはないんだよ」


「「おおー!!」」


 成程、遺跡で見つけた秘宝となれば安全な物ばかりじゃないだろう。

 場合によっては隠しておかないといけない品だってあるかもしれない。


「実際放課後になると遺産を求めて宝さがしをする生徒もいるくらいだよ」


 へぇ、実際に宝探しをしている生徒もいるのか。


「面白そうだな! 俺達もお宝を探そうぜ!」


「おー!」


 ジャイロ君達はもう我慢できないと食堂を飛び出していった。

 午後の授業が始まるまでに戻ってくるかなぁ。


「けど、ミナさんのお爺さんの遺産かぁ」


「いやだから死んでないって」


 正直どんな遺産なのかはちょっと気になるよね。

 かつては優秀な冒険者であり、またこの魔法学園の学園長で、更に今は宮廷魔導士であるミナさんのお爺さんが遺したお宝。


 もしあるとしたらそれはどんなものなんだろう?

 そもそも本当にそんなモノはあるのだろうか?

 考え出すと僕も気になってしまう。

 学園に眠る謎の宝なんて、それこそ学園を舞台にした物語みたいでワクワクしちゃうよね。


「……ハイエリアスキャン」


 僕はこっそりと広範囲検査魔法で学園の敷地を精査してみる。

 すると……


「ん? これは……地下に何か空間があるぞ?」


 学園の地下には複数の空間が感じ取れたんだ。

 ふむ、上の層は弱い魔力を感じるから魔法の触媒の倉庫かな?

 お宝と言うほどの魔力は感じ取れないし、やっぱりただの噂……いや、一か所だけ奇妙な区画を見つけた。


 その区画は校舎から少し離れた位置に入り口が設置されていた。

 これも地下倉庫……いやそれにしては構造がおかしい。

 上層には何もなく、階段だけが地下深くまで伸びていて、階段の終わりに広い空間が一つだけ。


 転移装置や昇降機らしきものもなさそうだし、移動は階段のみみたいだ。

 それに入り口の反応が薄い。恐らくは魔法で軽い偽装がかけられているね。

 うーん怪しい。


 地下空間には何か密度の濃い魔力を放つモノの反応が感じられる。

 もしかしてこれがミナさんのお爺さんの遺産かな?

 興味はあるけど、勝手に入ったら叱られるだろうしどうしようか?


「お宝はどこだー!」


「隠し扉はないかー!」


 まぁ、ジャイロ君達も楽しそうだし、いきなりそれらしいところが見つかったと教えてしまったら興醒めだろう。

 こういうのは自分で見つけるのが楽しいんだしね。

 地下の空間については今度ミナさんのお爺さんに会ったらこっそり聞いてみようかな。


 ◆ナギベルト◆


「へっぷし」


「おや、風邪ですか?」


 儂がくしゃみをすると、ゼンザールめが気遣うようなことを言ってきおった。


「いやいや、きっとミナが儂の事を噂しておるのじゃよ。素晴らしいお爺様じゃとな!」


「……その前向きな考え方は凄いと思いますよ」


 む? その割にはなにやら言いたい事がありそうな顔をしておらんか?


「ところで、貴方の遺産の噂話は御存じですか?」


 するとゼンザールが奇妙な話を切り出してきた。


「なんじゃそりゃ!?」


 儂の遺産? 何の話だ?


「貴方の遺産が学園のどこかにあると言う噂ですよ」


「はぁ!?」


 何じゃそりゃ!? 何で学園にそんなモンがあるとおもったんじゃ!?

 

「そしてその噂の信憑性を増すかのように現れたお孫さん。生徒達の間で前学園長の遺産は実在しているんじゃないかと話題になっていますよ」


「なーんで儂が生きておるのにそんな話が出て来るんじゃ!?」


 全く、一体誰がそんな根も葉もない噂を流したんじゃ!?


「まぁ貴方は有名人ですからね。冒険者であり英雄であり平民でありながら宮廷魔術師になって名誉貴族にまで上り詰めた民の希望の星ですよ」


「かーっ、なりたくて名誉貴族なんぞになった訳ではないわ!」


 ありゃ儂に渡す褒美に困った貴族共が無理やり送って来たモンじゃわい。

 子孫に残せん一代貴族にしておるのがその証拠よ。


 じゃがゼンザールめはふと目を伏せて思案する様子をみせる。


「……私は思うんですよ。誰かが貴方の名を利用してアレを見つけ出そうとしているのではないかとね」


 ゼンザールの言葉に儂はすぐに周囲の気配を探る。

 いかに名を伏せていても、わしらの会話からアレの事を推察されんとも限らんからじゃ。


「……アレか。じゃがアレの場所は国王と儂等一部の者しか知らん筈じゃぞ? それに見つけてどうするんじゃ。アレの事を知っている者なら、それが人の手には余るものどころか害悪でしかないと分かる筈じゃぞ?」


 そう、アレを利用するなど無理じゃ。アレの存在を誰もが忘れ去るその日まで封じ続ける以外方法はない。


「分かりません。しかしろくでもない事を企む連中は自分なら上手くやれると根拠なく信じているものですからね」


「まったく迷惑な話じゃな」


 事実、アレの事をまだ多くの人々が知っていた時代はそれを利用しようと画策する馬鹿が多かったそうじゃからな。


「もうすぐアレに関わる行事で忙しい時期になりますし、教師達には学園内の見回りを強化するように指示した方が良いですね」


「じゃな。まぁアレの入り口には儂が古代遺跡から発見した結界マジックアイテムを設置してあるし、生徒どころか現役の宮廷魔術師でも見つけようがないがのう!! カッカッカッカッ!!」


 寧ろ見つけれるもんなら見つけてみろってもんじゃい!

モフモフ_Σ(:3)レ∠)_「とっくにご主人にバレている件について」

ミナ_(:3)レ∠)_「ちなみにお爺様の遺産は生まれる前から私に譲渡する事が決まってたりするのよね。遺言状も用意してあるって言ってたわ」

リリエラ:(;゛゜'ω゜')「度を越した爺バカ!?」


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― 新着の感想 ―
[気になる点] 現時点における最新の第266話「危険な賭けに挑む者」を読み終えた後に今話を読み返して思った事だが…ひょっとして今章における敵の黒幕の正体は、あいつか? (今ここで名前を出すのは無粋でし…
[良い点] 寧ろ見つけれるもんなら見つけてみろってもんじゃい! [気になる点] ソレは…確実にフラグが立つセリフ…( ・×・)オクチチャック♡ [一言] 素敵な小説ありがとうございます♡ 連載最新まで…
[一言] 学園長は封印した災害級魔物と思っていても、レクスは「遺産ってこんな生きた素材なんだ(ほのぼの)」と考えると思われ。
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