第215話 感動の再会
作者(:3)∠)_「本日はNG騎士ラムネ&40公式外伝『NG騎士ラムネ&40FX』の連載開始日ですよー!」
ヘルニー(:3)∠)_「こちらはフロンティアワークス様の『「NG騎士ラムネ&40」BD-BOX公式』が運営するnoteでの連載となります」
ヘイフィー(:3)∠)_「作者のツイッターや上記公式さんのアカウントのツイートから連載ページに行けますよー!」
作者(:3)∠)_「(お昼追加情報)NG騎士ラムネ&40FXの書籍化と作中登場ロボのプラモ化が決定いたしましたぁー!!」
いつも応援、誤字脱字のご指摘を頂きありがとうございます!
皆さんの声援が作者の励みとなっております!
モフモフと共に地下道に入った僕だったけれど、突然の落盤によってモフモフと離れ離れになってしまった。
幸いモフモフの角輪に仕込んだマーカーのお陰で、モフモフが元気に動き回っている事が分かったのは良かった。
モフモフが落盤に巻き込まれなくて良かったよ。
「さて、それじゃあモフモフと合流しようか」
僕は土魔法で土を固めながら掘削魔法で地面を掘り進め、大きな地下空洞へと出た。
「キュキュウー!」
するとそこには魔物を相手に元気に暴れるモフモフの姿が。
良かった、生きているのは分かっていたけれど、やっぱり元気にしている姿を見ると安心するよ。
それじゃあまずは地下空洞にひしめく魔物達を撃退するとしようか!。
「チェイスサウザンドジャベリン!!」
僕は地下空洞を崩落させないように、無数の追尾式の魔力の槍を魔物達に向けて放つ。
槍は魔物達めがけて飛んでいき、魔物が回避しようとどこまでも追いかけてゆく。
幸いモフモフが結構な数を倒してくれていたので、ほどなくして魔物の群れの討伐は完了した。
「モフモフッ!」
探査魔法で生きている魔物が居なくなった事を確認した僕は、モフモフの下へと向かう。
「キュ……キュウゥ~」
僕が居なくなって不安だったんだろう。
モフモフが弱々しい鳴き声を上げる。
「よしよし、怖かったんだね」
そう言ってモフモフを安心させようと頭を撫でると、モフモフも心細さが限界を迎えたらしく、おしっこを漏らしてしまった。
よっぽど怖かったんだなぁ。しょうがないよね、モフモフはまだ赤ちゃんなんだから。
モフモフを宥めた僕は、魔物の血で真っ赤に汚れたモフモフを魔法で綺麗にする。
そして次は地下空洞内の魔物の死体を全て魔法の袋に回収した。
これだけの数の死体を放置しておくと、腐ったら大変なことになるしアンデッドになっても困る。
それに回収しておけば後で素材として利用できるしね。
「キュキュウ~」
怖い魔物の群れが居なくなった事でモフモフも安心したのか、僕の足に擦りついてくる。
「それじゃあここを探索するとしようか」
僕は灯りの魔法を複数展開すると、地下空洞内部を照らす。
「うーん、やっぱり不自然に広いね」
灯りで照らして分かったけど、やっぱりこの地下空洞は不自然だ。
地下空洞の規模の割に、この空間を支える柱が無い。
これじゃあいつ落盤が起きてもおかしくない。
「やっぱり人為的に加工された空間っぽいなぁ」
僕は地下空洞の壁に触れ、その滑らかな肌触りからこれらが魔法で加工されたものだと気付く。
「多分魔法で落盤を起こさない様に補強されたんだろうね。でも魔法の痕跡がほとんど感じられないし、大分昔の話かな」
だからこそ、さっきの落盤が起きたんだろう。
補強魔法の効果が切れたこの地下空洞は、いつ落盤を起こしてもおかしくない。
「群れのボスはここには居なさそうだね」
モフモフが最後に戦っていた魔物は他の魔物よりちょっとだけ強そうだったけど、それでも群れのボスというには力不足の感が否めなかった。
見れば地下空洞の壁のあちこちには大きな横穴が開いていて、それらの穴から魔物達が地上と行き来している事が分かる。
「ボスは地下空洞の別の場所に居るか、それとも地上に出ているのかな?」
となると、後でボスが戻ってくる可能性もある。
そうなるといつ崩落するか分からない地下で戦うのは止めた方が良いだろう。
「でも近くには居ないっぽいな」
探査魔法で捜索した感じだと、この近くにボスらしき魔物の反応は無い。
「ん?」
壁伝いに地下空洞を探っていた僕は、向かう先に小さな横穴が開いている事に気付いた。
小さなといってもそれは幾つも開いている地下道に比べてであって、実際には人間が通れるほどの大きさだ。
そこだけ人間サイズだった事が気になった僕は、穴の中に足を踏み入れる。
すると足元で何か軽い物を砕く音が聞こえた。
「これは……?」
灯りを近づけて確認すると、僕の踏んだモノが判明する。
「骨っ!?」
そう、それは骨だった。それも上半身だけの骨だ。
「もしかして、魔物から逃げてきた人なのか!?」
おそらくだけど、この人は魔物から逃げる為にこの横穴に避難したんじゃないかな。
でもギリギリで間に合わず、魔物に襲われて体を真っ二つにされてしまったんだろう。
そして皮肉にも上半身だけがここに遺されたんじゃないかな。
「可哀想に」
せめてこの人の魂が安らかに眠れるように祈りを捧げようとしたその時だった。
「キュウ!」
モフモフが白骨死体の傍にあるものを咥える。
「モフモフ?」
見ればそれは骨だ。
死者の骨を玩具にしているのかと思って慌てて骨を取り上げた僕だったけれど、すぐにその骨に違和感を感じる。
「あれ? これどこの骨だ?」
モフモフから取り上げた骨は人間のどの部位の骨とも違う形をしていた。
もしかして違う動物の骨も転がっていたのかと改めて地面を見ると、そこでようやく僕は自分の勘違いに気付く。
「……これ、人間の骨じゃない?」
そう、それは人間の骨じゃなかった。
人間にそっくりな上半身をしているから勘違いしてしまったけれど、地面に散らばった骨には鳥類の様な大きな羽が上半身の位置に落ちており、更に頭蓋骨からは大きな角が生えていたんだ。
「もしかしてこの骨……」
背中に羽が生えた頭に角の生えた種族と言えば、一つしか思い当たらない。
「魔人の骨っ!?」
そう、横穴の中に散らばっていたのは、魔人の骨だったんだ。
魔人(இ ω இ`。)「え!? 俺ミイラなの!? 黒幕として「はははははーっ!」とかさせてもらえないの!?」
モフモフΣ(:3)∠)_「哀れな、とうとう出オチならぬ出死体に……(そっと涙を拭う)」
面白い、もっと読みたいと思ってくださった方は、感想や評価、またはブクマなどをしてくださるととても喜びます。




