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第175話 さらばガンエイ

作者(:3」∠)_「机の向きを変えたら部屋が狭くなりましたー」

ヘルニー(:3」∠)_「あー机の向きをドア側にすると良いってアレね」

ヘイフィー(:3」∠)_「本棚の配置が元のままなのが問題なんじゃ……」

作者(´д`」∠):_「おれ、原稿が終わったら部屋の模様替えをするんだ」

ヘルニー/ヘイフィー(:3」∠)_「(絶対原稿完成する前に模様替え終わってるな)」


いつも応援、誤字脱字のご指摘を頂きありがとうございます!

皆さんの声援が作者の励みとなっております!

「さすがに今回は迷惑が過ぎましたからね。放っておく事はできませんよ。ガンエイさん、貴方を捕まえます!」


 意図的にオークキメラを外に放出して、多くの人に迷惑をかけたガンエイさんをもう放ってはおけない。

 必ずこの人を捕まえないと!


「ふっ、儂を捕まえるじゃと? やれるもんならやってみぃ!」


 そう言うと、ガンエイさんを乗せる鳥オークが羽ばたく。


「速っ!? 見た目の割に速いわよあのオーク!?」


「逃がしませんよガンエイさん!」


 僕は飛行魔法で逃げるガンエイさんを追いかける。


「皆は残ったオークキメラの討伐をお願いします!」


「おう! 任せろ兄貴!」


「わ、分かったわ! レクスさんも気を付けてね!」


「はいっ!」


 オークキメラ達の事をジャイロ君達に任せると、僕はガンエイさんを追うことに意識を集中する。

 ガンエイさんの鳥オークは、風魔法による補助を受けているのか見た目以上に速い。


「でもこの程度ならすぐに追いつけるよ!」


 僕は飛行魔法の速度を上げつつ、ガンエイさんに近づいてゆく。

 ただあまり速度を上げ過ぎると、衝撃波で地上が大変な事になるから、調整が大変だ。


「あれ?」


 ガンエイさん達までもう少しという所で、鳥オークが方向を変える。大きく弧を描いて、山脈の上を目指して飛び上がり始めたんだ。


「山脈を越えてその先に逃げようとしているのかな?」


 ガンエイさんを乗せた鳥オークが、一気に上昇してゆく。


「うわっ、ガンエイさんも無茶するなぁ。竜巻を発生させる魔法でむりやり上昇気流を再現するなんて」


 あれじゃああの鳥オークの翼がボロボロになっちゃうよ。

 案の定、上昇した鳥オークはヨロヨロとふらついて、まともに飛べなくなっていた。


「ん? あれはガンエイさん?」


 ふらついている鳥オークの背中から、ガンエイさんらしき人影が飛び降り、山肌へと着地する。


「山の木々を目くらましに走って逃げる気? でもこっちも素直に逃がす気はないんだよ!」


 僕はガンエイさんが着地した場所に向かって魔法を放つ。


「グラビトンプレス!」


 放たれた魔法の影響で、ガンエイさんが着地した辺り一帯の木々が陥没する。

 重力魔法グラビトンプレス。広範囲にわたって対象範囲の重力を数倍にする魔法だ。

 本来は敵の動きを鈍くするためのものだけれど、込める魔力によっては相手を殺傷するほどの重力をかける事が出来る。


「ガンエイさんはアンデッドだからね。ちょっと強めにかけるよ!」


 グラビトンプレスをかけながら、僕はガンエイさんが降りた辺りへと降りる。


「確かこの辺りに……あれは!?」

 

 そこにガンエイさんの姿はなかった。

 代わりにそこにあったのは……


「転移ゲート!」


 そう、そこにあったのは遠く離れた土地に移動するための転移ゲートだった。


「機能が停止しているけど、ゲートが起動した魔力の残り香がある。転移した後に機能が停止するようにロックをかけたのか」


 まさかこんな所にゲートがあるなんて。


「無計画に逃げる様に見せて、最初からここを目指していたんだね」


 ◆ガンエイ◆


「ふはははははっ! 逃げきってやったわぁ!」


 あの小僧から無事に逃げ切って、儂は気分よく笑っておった。


「魔法で補助した鳥オークに追いつかれた時はもうだめかと思ったが、あそこにゲートがある事を思い出してよかったわい!」


 しかもゲートをロックして再度使用する事は出来ない様にしておいた。

 これで安心して次の研究に進む事ができるというものよ!


「どのみちオークキメラ共は中間素材でしかない。ギガオークちゃんが負けたのはちょっぴりショックじゃったが、相手は儂の可愛い試作キメラを単独で討伐するような化け物、負けて当然の相手」


 重要なのは世に放ったオークキメラ達が野生化し、突然変異を産み出すことじゃ。


「その為には時間が必要。あの小僧の相手はその後じゃ」


「そうはさせませんよ!」


「ふははははっ、ゲートが閉鎖されておるんじゃ。どう頑張ろうとここへは……ってなんでおるんじゃぁーっ!?」


 振り返ればそこには小僧の姿があった。

 ありえん! 転移ゲートは封鎖したんじゃぞ!?


「貴様! どうやって!? ゲートは封鎖した筈じゃぞ!?」


「はい、ですからゲートのロックを解除して転移してきました」


「なんじゃとぉぉぉぉぉっ!?」


 何で現代の人間がゲートの構造を理解しておるんじゃ!?

 儂の調べでは現代の人間は文明の衰退で技術も後退しておる筈!?


「さぁ、今度こそ捕まってもらいますよ!」


「な、なんのそうはいくか!」


 儂はこんなこともあろうかと用意しておいたもう一つの転移ゲートに飛び込む。

 

 ◆


 景色が一瞬にして変わる。

 そこは見知らぬ場所であり、またゲートの姿もなかった。


「ふっ、ふっははははははははっ! 勝った! 今度こそ勝った! 何せ今使ったのは、追跡不可能な移動先が完全ランダムな転移ゲートなんじゃからな!」


 そう、儂が使ったのは逃亡用に使われるランダム転移ゲートじゃった。

 追手の追跡から逃れる為、転移先には帰還用のゲートすらないのが難点じゃが、それでも追跡不可能というメリットは大きい。

 ちなみに、万が一近くに出ない様に、一定範囲内には転移しないように設定する事も可能じゃ。


「ふー、これでまた一からやりなおしじゃが、なぁーに遺跡として残っておる研究施設はまだまだある。稼働状態の遺跡を利用すれば研究の再開も容易じゃ。あとはキメラ達が野で増えるのを待つだけ……」


「見つけましたよガンエイさん!」


「ってなんで来るんじゃーっ!?」


 ランダム転移ゲートで逃げ切った筈なのに、またしても小僧が追ってきた。


「ランダム転移ゲートじゃぞ!? なんでついてこれるんじゃ!? 偶然じゃとでもいうのか!?」


「いえ、転移ゲートの転移魔力の残り香を追跡して、転移先を調整したんです」


「馬鹿抜かせぇぇぇぇぇぇぇっっっ!!」


 ランダム転移を解析して追尾じゃと!? そんなん転移ゲート開発者でも出来んわっ!

 だって緊急時の逃亡用じゃよ!? 追跡出来たら緊急時に使えんじゃろ!?


「いやコツがあるんですよ」


「どんなコツじゃぁぁぁぁぁぁっっ!!」


 もう嫌この小僧っ!


「こうなったら仕方がない! 儂自ら貴様を始末してくれる!」


 と言っても儂は研究者じゃ。

 ぶっちゃけ戦闘力はキメラ達まかせじゃからのう。

 しかしここで戦わなければ、生き残る事も出来ん。


「喰らえ! フレイムインフェルノ!」


 儂は自分が使える中で最高火力の魔法を発動させる。

 廃棄が決定されたキメラ達を焼却する為の魔法、人間が喰らえばひとたまりもないわ!


「なんの、フレイムインフェルノ!」


 じゃが儂の必殺の魔法は小僧にあっさり無力化された。


「なんと!?」


 やはり小僧には通用せなんだか!

 うう、一体どうすればこの小僧から逃げ切れるんじゃ!?

 儂は必死で小僧から逃げる方法はないのかと思考を巡らせる。

 考えろ、考えろ、何か小僧から逃げ出せるいい方法はないのか……っ!?


「はっ!?」


 そこで儂はある画期的な方法を思いついた。

 そうじゃ、儂にはアレがあるではないか!


「く、くくくくくっ」


「ガンエイさん?」


 突然笑いだした儂に、小僧が怪訝な顔をする。


「見つけたぞ貴様から逃げ出す手段! 飛行魔法でも転移ゲートでもない方法をな!」


「なんですって!?」


 起死回生の方法があると聞き、小僧が驚きの声をあげる。

 そんな方法ある訳ないと思っておるのだろう?

 だがあるのだ! 儂だからこそあるのだ!


「それは! 自主的に成仏する事じゃ!」


「え?」


 その瞬間、儂は肉体の執着を解いた。

 全てを捨て、現世との魂の楔を引き抜く。

 アンデッドとして、体と紐づいていた術式を解体しているのだ。

 しかも今回は自主的な成仏で成仏速度も段違い……の割には肉体から抜けにくいの。

 まぁ自主的な成仏なんて初めてじゃからな。

 

「ふははははっ! 冥界に逃げれば貴様とて追ってはこれまい!」


 勝った! 今度こそ小僧に勝っ……


「逃がしません!」


 がっしりと、小僧の手が儂の霊体の足を掴んだ。


「え?」


 気が付けば儂の遺体の傍に小僧の姿が。


「ちゃんと責任を取るまでは、逃がしませんよ!」


「ああぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!」


 そ、そうじゃった! よく考えたらこの小僧前に成仏しようとした時儂の霊体を無理やり体に押し込んだんじゃった!

 という事は、さっき霊体が抜けにくかったのも、以前小僧に無理やり霊体を肉体に戻されたときに、儂の体内に張り巡らされたアンデッド化の術式を掌握されておったからか!?


「捕まえましたよガンエイさん!」


 霊体が完全に肉体に戻ると同時に、小僧が儂の体を拘束する。


「ギャアァァァァァァァァァッ!!」


 イ、イカン、捕まってしもうた!

 ホントに何なんじゃこの小僧は!? 化け物か!? いや化け物は儂の方じゃった。

 とにかく、このままでは何をさせられるか分からん。

 責任を取らせると言って魂を無理矢理肉体に戻したほどじゃ。

 間違いなくただ殺すだけでは済まさんぞという意思表示に違いない!

 何とか、何とかしないとぉぉぉぉぉ!


「それじゃあ責任をとってもらいましょうか」


「ひぃぃぃぃっ!!」


 一体何をさせられるんじゃ!?」


「まずは無責任に放り出したキメラ達を回収してもらいます!」


「へっ?」


 小僧の要求は予想外のものじゃった。


 ◆


「これで……全部じゃな」


 小僧に捕まった儂は、崩れた研究所があった場所へと戻ってきた。

 なんとあの小僧、個人用の転移ゲートを所有しておって、それを使って一瞬で戻ってきてしまった。

 こんなモンをもっておるなんて、一体何者なんじゃこの小僧!?

 儂でさえ古代のゲートを再利用しておるというのに。

 いやだって儂、キメラ研究が専門じゃからな。ゲートとか専門外じゃ。


 ともあれ、小僧に脅された儂は、外に出したオークキメラ達を呼び戻していた。


「すっげー、ホントにオーク達が戻って来たぜ」


 小僧の仲間の赤毛の小僧が感心したように集まったオーク達を見ておる。

 ふははははっ、驚け驚け。


「このキメラオーク達には、万が一の時の為に儂の言う事を聞くように調整がしてあるのじゃ。遠方に行ったとしても、帰還の指示を乗せた魔力の波を放てばどこにいても戻ってくる」


「さすが古代文明、とんでもない技術ね」


 うむうむ、これが現代の魔法使いの正しい反応じゃよね!


「それにしても凄い数。町一つ分はありそう」


「ええ、これだけの数のオークが一つの集団となって町を襲わなくて本当に良かったですよ」


 実際、集められたオークキメラ達の数は多かった。

 儂もこんなに放出したのかとちょっと驚いたくらいじゃ。


「それじゃあ全部始末しちゃいましょうか。ライトニングレイン!」


 小僧が魔法を発動させると、町一つ分の広さはあろうかというオークキメラの集団が、雷鳴によって全滅した。


 ぜ・ん・め・つ・し・た


「一瞬んんんんんんんんんんっ!?」


「あー分かる分かる。こうなるわよね普通」


「久しぶりに普通の反応を見て新鮮な気分ですね」


 何言ってるのお前達!? キメラじゃよ!? 儂の調整したオークキメラ達が範囲魔法で一瞬じゃよ!? 町一つ分の数じゃよ!?


「これでオークキメラ達は全滅しましたし、あとはガンエイさんの処遇だけですね」


「ギクリ」


 ヤ、ヤバァァァァァァァァ!!

 儂の番来ちゃった! 来ちゃった、じゃないわ儂っ!

 キメラ達を全部集めて始末されてしもうたし、このままじゃともう用済みで始末される流れじゃよねコレ!?

 どどどどどどうするよコレ!? 儂大ピーンチッ!


「そうですねぇ……」


 小僧が腕を組んで儂の処遇を考える。

 イカン、イカンぞ。儂の命がカウントダウン!


「決めた、ガンエイさんには今後一切戦闘用のキメラの開発は禁止させてもらいます!」


「な、なに……!?」


 キメラの研究が禁止と聞き、儂は愕然となる。


「キ、キメラ研究が禁止じゃと!?」


「わ、儂の生きがいを奪うつもりか!? キメラ研究の為に人生を捧げてきた儂の生きがいを!?」


「いえ、禁止するのは戦闘用キメラの研究です。戦闘用でなければ大丈夫ですよ」


「な、なるほど、それなら安し……ってそんな訳あるかぁーいっ!」


 戦闘用キメラ禁止って、それ実質キメラ研究の禁止と変わらんではないか!


「キメラは戦闘用に生み出すもんじゃろ! そんなん全てのキメラの研究を禁止すると言っているのと同じではないか!」


 憤る儂に対し、小僧は穏やかな様子で首を横に振る。


「そうとは限りませんよ。軍事用に開発した技術が民間で利用されるのはよくある事です。転移魔法や魔法の袋、氷魔法だって攻撃魔法だったものが食料の保存のために改良されてきました。何事もアイデア次第ですよ」


「アイデアといってもキメラじゃぞ……ん?」


 ふと何かが足元の裾を引っ張るのを感じて下を見ると、そこに居たのはあの白い毛玉のような魔物じゃった。


「お、お前は!?」


「キュウン!」


 儂が驚いて飛び退ると、白い毛玉の魔物は儂から離れて近くに倒れてるオークキメラ達の下へと歩いて行った。


「キュウ!」


 そして見ていろと言わんばかりの鳴き声をあげると、オークキメラ達の体の一部だけを齧ってゆく。


「何をしとるんじゃ?」


 あの魔物の考えがさっぱり分からん。


「たぶんあそこがモフモフの気に入った部位なんだと思います」


「部位?」


 それはアレか? あの魔物が齧った部位がお気に入りの味という事か?


「戦う為のキメラではなく、食べる為のキメラを作ってほしいと、モフモフは言ってるんだと思いますよ?」


「た、食べる為のキメラじゃと!?」


 なんじゃそれは!? 食用のキメラなど聞いたこともないぞ!?

 儂は今まで考えた事もなかった食用キメラという概念に強い衝撃を受ける。


「し、しかしそんな……食用じゃと……!?」


 今まで白き災厄を倒す為だけに戦闘用キメラを研究してきた儂に、戦いとは真逆のキメラを作れなどと言われても……


「ガンエイさんは白き災厄を倒す為にキメラの研究をしてきたんですよね?」


「う、うむ。その通りじゃ」


 そうじゃ、あの忌まわしい魔物に蹂躙された地上を取り戻す為に、儂等は人生のすべてをキメラ研究に捧げたのじゃからな!


「でもこの地上に白き災厄はいません。ガンエイさんが戦うためのキメラ研究をする義務はないんです」


「義務……じゃと?」


「ええ、今までは必要に迫られて戦闘用のキメラを開発してきたんでしょうけど、今の世の中で戦闘用キメラを研究する必要なんてないんです。だったらもう自由に好きなキメラの研究をしてもいいんじゃないですか?」


「自由に……好きな……研究……」


 戦うためのキメラを開発する義務も必要も、もう無いのだと言われ、儂はあの白い毛玉の魔物を見る。


「……」


 儂の予想が正しければ、あの魔物の正体は……

 じゃがあの魔物は人を襲う様子もなく、小僧に素直に従っている。

 それどころか今も儂の作ったキメラを食っておるではないか。


「食うものがあれば、あやつも人を襲う事はないという事か……?」


 もしもそうならば、儂が美味いキメラを大量に生み出すことで万が一、再び白き災厄が復活しても、奴と我々は共存できるのかもしれん。

 そんな、ありえない未来を空目し、しかしその可能性を否定する事は出来なんだ……


「誰もが飢えずにすむ世界か」


 心の中で何かが腑に落ちた気がした。


「分かった、戦闘用キメラの研究はやめよう。これからは食用キメラの研究をする事にする」


「分かってくれてよかったです」


 小僧が心底安心したと息を吐く。


「ところで、もし儂が要求を無視したら、お主どうするつもりだったんじゃ?」


 ふと儂は好奇心から、違う未来を選んだ場合の結末がどうなるのかと尋ねる。


「え? そうですね……もし戦闘用キメラの研究を辞めてくれないのなら……うーん、成仏したと見せかけて予備の体に移る人や、霊体系の上位アンデッドに存在強化する人もいる事ですし、反省してもらう為に、意識を保ったまま長期封印に放り込むとかかなぁ」


「ちょうきふういん?」


「はい。重要な情報を持った凶悪犯罪人に反省を促す為のものなんですけど、何もない封印空間に対象の魂を放り込み、内部の時間を高速化し数分で数百年分の時間を経過するようにするんです。もちろんうっかり精神が崩壊しない様に、封印内には精神を保つための健常化術式も仕込まれています」


「「「「「「ひぃっ!」」」」」」


 儂だけじゃなく、後ろの小僧の仲間達も青い顔で悲鳴をあげる。


「っていうか今の精神を保つ健常化術式って、私達の修行で使ったアレよね!?」


「あんなものを使いながら数百年分!?」


「死ぬ、死なないけど死ぬ」


「精神の健常化って、健常ってなんなんでしょう……」


「も、もうあの魔法は嫌だぁぁぁぁぁぁっ!」


 目の前で繰り広げられる地獄絵図に、儂は自分の選択が正しかったと心底肝を冷やした。


「あっ、よく考えると健常化魔法も軍事用技術の平和利用ですね」


「「「「「「全然平和じゃないっ!!」」」」」」


 暖かな日差しの下、儂等は心身ともに寒くなりながらツッコミを入れるのじゃった……


ガンエイ(´д`」∠):_「さーって、美味しいキメラを作るぞい(ヤケ)」

モフモフ(:3」∠)_「この鳥オークなかなかだな(モグモグ)」

鳥オーク(´д`)「タスケテ……」

西門「次回はSランクの凱旋編エピローグです!」


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魔法世界の幼女に転生した僕は拗らせ百合少女達に溺愛されています!?
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― 新着の感想 ―
[良い点] タイトルからわかる(笑) と思ったらの予想外のオチ! 確かにそのまま成仏されちゃったら迷惑行為の反省させられませんもんね [一言] 作者様コメント、なんてフラグな… とおもったら回収方向は…
[一言] 食用キメラか、 美味しい部位ばかりのキメラか、 なるほどなるほど
[一言] とりあえず領主に突き出して ギルドと領主監視の元、研究(懲役刑)させるようにせんと
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