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第147話 モフモフの優雅なバカンス

作者_:(´д`」∠):_「メリークリスマス! 今回はモフモフ視点のショートストーリーです」

ヘルニー(:3)レ∠)_「じー……」

作者_:(´д`」∠):_「お前のスピンオフなんて書かんぞ。そもそもお前にどんな攻撃が出来るってんだ」

ヘルニー(:3)レ∠)_「腰を曲げた瞬間に激痛が走る攻撃」

作者_:(´д`」∠):_「ベリー苦しみますってか? 止めろ、その攻撃は俺に効く」

ヘルニー(:3)レ∠)_「苦しみマスプレゼント!」


いつも応援、誤字脱字のご指摘を頂きありがとうございます!

皆さんの声援が作者の励みとなっております!

 ◆モフモフ◆


 我は魔物の王。

 今は人間共の王の娘の所でバカンス中だ。


 いやホントここ最高!

 だって御主人が居ないんだもん!

 この娘の巣はフカフカで寝心地良いし、差し出されるものはどれも美味い!


 クフフ、他種族の王の娘を傅かせる事ができる事こそ我が至高の王の証よ!

 あーここ最高、御主人が帰る時にこっそり気配を消していてよかったー。

 別に甘い食べ物に夢中になっていた訳ではない。


 ただ強いて問題を挙げるとすれば、下克上をする為に雑魚共が這い回っている事か。

 人間共は自分達の王に勝つ為に王の娘を狙ったりもするらしい。


「※※※※※※※!!」


 おっ、襲ってきた。

 だが全然だな。


「※※※※※※※!?」


 ふははははっ、その程度の爪など我には通じんよ。

 しっかし人間の爪って細長いなー。


「※※※※※※※!!」


 おっ、今度は魔法か。

 だがヌルいヌルい。


「※※※※※※※⁉︎」


 んー? もう終わりなのか?

 やれやれ、これでは退屈しのぎにもならんぞ?

 しょうがない、さっさと終わらせるとしようか。


 ていっ、我の前足パンチ。


「※※※※※※※!?」


 我の攻撃を受けた雑魚が吹き飛んで壁にぶつかり、そのまま意識を失ってずり落ちる。


 ほいっ、今度は我の後ろ足キック。


「※※※※※※※!?」


 次の攻撃を受けた雑魚は天井を突き抜け、そのまま木の実の様に垂れ下がった。


 はははっ、弱い弱い。

 まったく、実力で王に挑めば良いものを、姑息な手段に頼るからこうなるのだ。


 だが運が悪かったな。ここはもう我の縄張りだ。

 王である我の縄張りに敵意を持って入ってきた者に容赦はせん。

 控え目に言って死ぬがよい。


 ◆


「※※※※」


 人間の王の娘が前足を叩くと、召使いの娘が食事を持ってやってくる。

 うん? この娘の匂いは初めてだな? 群れの新入りか?

 ふむ、群れの序列を這い上がって召使いの座を手に入れたという訳だな。

 良いだろう、我の世話をする事を許そう。

 だからそんなに怯えなくても良いのだぞ?


「※、※※※……」


 人間の娘が我の前に食事を差し出す。

 うむ、今日の食事も美味そうだな!


 ではいっただっきまーす!

 モグモグ……


「※※※※?」


 ふふふっ、人間の王の娘が我の機嫌を伺っておるわ。


「……※※※」


 召使いの娘も、我の反応が気になるらしく、震えながら凝視してくるわ。

 やれやれ、そこまで見られると我もちょっぴり恥ずかしいぞ?


 ……グッ!?

 その時だった、我の体内で何かが激しく暴れるかのような激しい感覚を感じたのだ。


「※、※※※※※※!?」


 こ、この感覚は……毒!?

 この料理、毒が入っているではないか!!


「……※!!」


 ……コレ超美味ぁーーっ!!

 美味い美味い美味い!すっごい美味い!

 肉も美味いがこの毒が肉の旨味に複雑な刺激を与えているのだな!

 恐らくは複数の毒を混ぜ合わせているのだろう!

 毒入りご飯スパイシーで美味しー!


「※、※※……!?」


 ん? 何恐ろしいものを見る目で見ているのだ、召使いの娘よ?

 毒とか人間流の食べ物を美味しくする混ぜ物だろう?


 ああそうか、王を満足させたのだからな、労ってやらねば。

 美味かったぞ召使いの娘よ。

 前足でポンポン。


「※!? ……※※※」


 ……あっ、気絶した。

 ふーむ、王である我が直接労った事で感激の余り気絶してしまったのか。

 我の威厳がありすぎるのも困り者だな。


 いやーしかし人間の王の巣は良いな!

 ご飯は美味しいし遊び相手(雑魚共)も沢山いるから運動後のご飯が美味しい!

 ついつい食べ過ぎてしまうぞ!


 いやー御主人のいない生活のなんと気楽な事か!

 なにせ御主人はちょっと食べ過ぎただけですぐに食事を抜きにするからな。

 あと地獄のような運動をさせてくる。


 まったく、魔物の王たる我をなんだと思っているのやらだ。

 だが、ここは違う!

 ここでなら我は真に魔物の王として君臨する事が出来るというものよ!


 と言う訳でオヤツでも食べに行こうかなー。

 ふっふっふっ、人間の王の娘が我に甘い物を差し出してくるわ。

 よいよい、よきにはからえ。


「※※※※※」


 その時だった。穏やかな巣の中に真冬の風のような恐ろしい声が響き渡った。

 ……い、今の声はまさか。


「※※※※※」


 ゲェーッ!? ご主人!?

 何でぇー!? 何で御主人がここにぃーっ!?


 ん? 何か人形が動き出したぞ?

 何? 二人でどこかに行くの?

 え? 我も?

 ……あっ、はい。わかりました。


 さようなら、我の平穏な日々……

モフモフ_:(´д`」∠):_「我の平穏な日々が……」

暗殺者達_:(´д`」∠):_「やっといなくなってくれた」


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― 新着の感想 ―
[気になる点] エッ、お姫さま狙われた?モフモフがいて良かった?
[一言] ベニテングタケの旨味成分って毒なんだよなあ 物凄く美味しいらしいが・・・
[一言] ヘルニースピンオフはここでは書かないけど新作として書くんですね。
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