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蟷螂の瞳

作者: 秋葉竹


 


ただしく、生きたい


ハッ!


なにを青臭いガキの戯言みたいな言葉

吐いてるんだって?

いいや、そうじゃない。


生き、

生き生きて、

もう、

いいじゃないかってくらい

生き生きて、

最後の最後に想う希いだ


ただしく、生きたい


転がってる小石みたいに

なんの特徴もなくていい

川に流れる木の葉みたいに

流されるだけの生き様でもいい


ただ、

ただしく生きられさえすれば。


誇れると想うのだ


生きてることを

今、

生きているじぶんのことを


誇れると、

想うのだ


へりくだって、ヘラヘラ笑ってた日も

欲望に負けて、狡いことをやった夜も


あるが、それさえ赦せるほどの

ただしさがあると想ってしまった


心から、

心の奥深い想いから、


ただしく生きたいと、想う


間違いだらけの過去なんて

所詮過去だから、

これからの話をしているだけだから。


ただしく、生きたい


今更なにをどうしたいわけでもなく

天国へ行きたいとか

心安らかに死にたいだとか

そんな宝石みたいな綺麗な希いじゃなくて


ただ、

ただしく、生きたい


それをしたから、なにになる、だとか

それをしなかったら、後悔するだとか

そんな砂でできた想いなんかじゃくて


ただ、

ただしく、生きたい


わからないけれども、

ただ、

ただしく、生きたい

と、

そう希わずにはいられない


ただしく、

ない、


じぶんが、

空をみあげて

足掻いている


まるで蟷螂みたいな

悲しみを、

知りながら、

ただしく、生きたい、

と。







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― 新着の感想 ―
秋さんの詩は何度か読む度に自分の中での解釈が変化してゆきます。よくよく、思い出しながらふとしたときに 心の奥深くで沈んだ石をみつけるように、わかる気がしています。だから秋さんの詩はすぐに感想が書けませ…
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