合コン当日
今日は気分いいので2話投稿です。お待たせしました。
コメントやご評価ありがとうございます。
励みになります。
次の日、登校すると久しぶりの幼なじみがそこにいた。席に着くと目一杯に大きなあくびをする。
「おはよう、カケル」
「ああ、おはようヒナ、久しぶりだな」
いつもどうりの受け答え、だけどその目はいつもよりも開いていないように感じる。いつもは鮮やかな色の目がくっきり見えるのに今日はそこまでくっきりしていない。
「目に見えて疲れてる。やっぱり今の調査大変なの?」
「まぁな。でもだいぶ山場は過ぎた。6人中2人はほぼシロだし残り4人も来週中には解決するだろうしな。ちなみにその二人のうち一人は関だ。」
「本当?よかった」
私はその言葉に純粋にうれしく思った。知り合いがクラスに一人増えるだけでいこごちはとても変わる。今も別に気まずいわけではないがまだ先生やクラスメイト(2人?しかいないが)と距離を感じる。それに関君はなんだかんだでのムードメイカーだ。Aクラスのリーダー的存在でクラスを引っ張る存在だ。
「私もなんか手伝えることがあったら言ってね」
「ありがたいけどな....」
私の言葉に言葉を詰まらせる。なにか失言をしただろうか?
「今回はやめといた方がいいぜ、早瀬さん」
「えっ、あ、炎城さん。どうしてSクラスに!」
振り返ると炎城さんが悠々と教室に入ってくる。なんで?Sクラスに入るにはSクラスになった人間または教員だけなのでは?
「ソーマさんは特例でな、Sクラスへの権利を獲得したけどその権利を破棄して警備隊に入った例外的な人なんだ。だからあのまずい液体を飲んで改ざんされた記憶は元に戻ってるし、こちらの事実も大方把握している。だから特別にSクラスへの入室許可を持っているんだ」
なるほど。あの液体は一人分作るのに約2年かかると言ってたので他に飲んでいた人間がいるとは思っていたが、それが炎城さんだったとは知らなかった。
「それよりもなんで今回は手伝ってはいけないんですか?」
先程の指摘の理由が私には分からなかった。もちろん理由があると思うが心当たりがない。
「まぁ1番の理由はSクラスに上がったばっかりって事だな。しかも学園長の推薦で諸々手続きをすっ飛ばしてるから他の教師から反感を勝ってるんだ。その人達を刺激しない意味でも今回はあまり目立たない方がいい」
確かに自分の推薦がしばらく通らないのになんであいつだけすんなり通っているんだ。そうとらえられても仕方がないということだろうか。それが理由なら確かに表立った行動、ましてや協力なんてしないほうがいいのかもしれない。それならと私は先週から気になっていた人物を紹介してもらうことにした。
「炎城さん、学園長って誰ですか?」
学園長の指示でSクラスに上がったのにまだ面と向かって挨拶もしていないいし、それにこの学園の学長は噂だけで見たこともない。
「知らなかったのか?この学園を束ねる者であり、この島のトップだ。未来予知の異能を持っていて断片的だが未来に起こる出来事がわかる。だからなのか、あの人の言うことは説得力が違うんだよなぁ」
そんな人が私をSクラスに推薦したということはこれから起こる未来に、本島を支配している敵を撃退する為に私の力が必要なのだろうか。そう思うと頼られているようですこし嬉しかった。今私にできるのはその時までにひたすら力を蓄える事だ。瞬間移動の能力も使えば使うほど身体疲労が出てくる。強化すればするほどその倦怠感は感じなくなっていくだろう。
「とりあえずそういうことだと。まぁSクラスにいればいつかは会う機会があるだろう」
炎城さんのお墨付きをもらい私はまだ見たことのない学園長が一体どんなお姿なのかが少し楽しみになった。だが先ほどの空気もここまで、炎城さんが真剣な顔に戻ったからだ。
「カケル。本題だが今日圏外にアイツが来るらしい」
「えっ、なんでソーマさんが知ってるんですか?」
『アイツ』とは誰のことか分からないがそのことにカケル君はとても驚いているように見える。何か考えられないようなことが起こったのだろうか?
「それがさ、警備隊に送られてきたんだ。ガセネタかもしんないけどこの件に関しては進捗もあんまりないし少しくらいなら掛けてもいいかなって...」
「なるほど。今日は特に予定もないのでいいですよ」
詳しいことはわからないが、きっと捜査の話だろう。部外者の私は首を突っ込まず携帯に目を移す。見ると芽衣から『今日はよろしくね』と送信が来ていた。カケルのことも気になるが芽衣だって私の大事な友達だ。今日だって芽衣と遊べるのを楽しみにしている。それだけだったのに.....
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「なぁ?ちゃんと上手くいったのか?」
「勿論だよ。あっちも3人来てくれるみたいだから」
「マジかよ。ありがとよ風磨!!1人はお前の彼女さんだけどあと2人いんだろ?それに1人はあの早瀬さんなんだろ?こんな楽しみなことはないぜ。なぁ、礼央」
「....あ、ああそうだね。楽しみだよ。ありがとう風磨」
「いいんだよ。やっと実現できたからな。お互い頑張ろうぜ」
「おお!って、お前にはもう鉢楽さんっていう立派な彼女がいるんだろ?何を頑張るんだよ?」
「いや悪い悪い、こっちの話だ....」
そう笑った男子高校生は彼女である鉢楽から送られてきた写真を見る。だがその目線の先には恋人の鉢楽ではなく早瀬だったことにその場にいた2人は気づいていなかった。




