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ワシだって若返って青春したいんじゃーあ!

作者: 七瀬
掲載日:2022/03/16







ワシの人生は、苦悩と漁師の仕事だけの人生じゃった!

子供の頃は、8人兄弟のワシは長男で母親に甘える事もできんかった。

父親は漁師で、朝早くから海に出て魚を取る仕事。

ワシは小学校もろくに行かずに父親の漁師の仕事を手伝わされた。

だからワシは、読み書きがあまり得意ではない。

弟や妹達には、ちゃんと学校に行ってほしいとワシは父親の後を継ぐ。

必死で80年間、がむしゃらに頑張ってきた。

ワシは18歳の時に、地元の女の子と結婚して娘が2人産まれた。

今では娘2人とも、地方の男と結婚で嫁いで行った。

ワシと連れ添った嫁も10年前に亡くなってしもうた。

ワシは一人、今でも海に出る。

もう歳だと言われても、まだ体が動くうちは漁に出ると決めたのじゃ!

ワシの後を継ぐ者もおらん。

ワシは生涯孤独の身じゃあ。

家に買っても一人でおるのが辛すぎて、町に一軒しかないスナックに

よく足を運ぶ。

ワシが昔から知っておる、【寿子さん】とお酒を飲みながら話すのが

好きじゃった。




・・・でも? 寿子さんが3日前に心臓発作で77歳という若さで

亡くなってもうた。

もうこの町で、昔から知っておる者が随分と減ってしまうたわい。

ワシだって若返って青春したいんじゃーあ!

何度そう思った事か。

今まで、若い時に羽目を外して遊ぶこともなく。

ひたすら頑張って生きてきた。


【ワシの青春が、もう一度戻ってやり直せるなら?】



そんな事を何度も思ったのじゃあ。












・・・だが、そんなある日突然! ワシは若返ってしもうた!



『・・・えぇ!? これがワシか!?』

『これなら、ワシの青春をやり直せるはずじゃあー!』





ワシは若者が着そうな服をまず買いに行った。

今までファッションに興味を持った事がないワシは何が似合う

のかさっぱりわからん!



『いらっしゃいませ~』

『・・・うーん? 何がワシに似合うんじゃあ?』

『どんな服をお選びですか?』

『・・・それが、ワシにもさっぱりわからんのじゃあ!』

『もしよければ? 私がお選びいたしましょうか?』

『いいのか?』

『勿論でございます!』

『じゃあー頼む!』






お店の店員のお姉さんは、今時流行っている服をコーディネート

してくれてワシに選んでくれたんじゃあ。




『物凄くお似合いですよ。』

『ほ、ホントか?』

『えぇ、お似合いです!』

『じゃあ、これで!』

『全部で7万5680円になります。』

『・・・なかなかするんじゃな。』

『そうですね。』

『ありがとう。』

『ありがとうございました。』







今まで服にこんだけ! 金を使う事がなかった。

3枚で500円のTーシャツや1000円のズボン。

安物ばかりで見た目より安いものを買っておったが、、、。

まさか!? 店員さんに選んでもらった服で外を歩くと? 

若い女の子達が、ワシに声をかけて来たんじゃあー!




『・・・あ、あのう、今お時間ありますか?』

『えぇ!?』

『良かったら? お茶でもしませんか?』

『ええよ! ワシでよければ喜んで!』

『わーあ! 嬉しい!』




ワシはモテモテ! 今までのワシの人生で最大のモテ期じゃあー!

















・・・数年後。

ワシは若い妻を5人も射止めた!

正確には、籍は入れておらん!

内縁の妻が5人! その妻5人共に子供がそれぞれおる!

青春ってもんは、最高じゃーあ!!!

このまま、ワシの青春を謳歌するぞ!

最高の青春! ワシの二度目の青春じゃあー!



最後までお読みいただきありがとうございます。

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