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英雄に憧れる2人の子供04




ショウとヒナタは 荒んだ街に到着した


第4の英雄と呼ばれている子供達と同じように孤児院にオークとお金を寄付した


喜んでくれていたが


・・・




「ねぇ ショウ これで いいの」


「えっ 違うの 英雄と呼ばれている子供達は皆 孤児院に寄付しているんだよね」


「これだけじゃ 英雄にはなれないよね」


「そうだね どうすればいいんだろう そうだ 第4の英雄メモを見れば」




第4の英雄メモ ショウが第4の英雄と名乗る子供達が何をしたのかを聞いて書いたメモ


1、孤児院にオークの肉を寄付

2、スライム退治

3、オーク退治

4、可愛い女性にやさしくする

5、可愛い女性を大切にする

6、可愛い女性を幸せにする



「う~ん 寄付もしたし スライムとオークも倒したけど」


「そうね これだけじゃ 街の人達に 光も 希望も与えれないよね」


・・・





ショウとヒナタは この街にしばらく滞在することにした


毎日 オークの肉を孤児院に寄付しているが


喜ばれているが


誰も ショウとヒナタを英雄だと呼ぶものはいない


どこが 何が 違うのか


・・・








街に滞在して2週間経ったが いつもと何も変わらない


人々は下を向いたまま


・・・


「ねぇ そろそろ 次の街に行こうか」


「うん でもね ヒナタ 俺達がこの街からいなくなったら 孤児院の子供達はどうするの」


「そうだけど それは この街の大人達が面倒をみるしかないんじゃないの」


「だよね はぁ~ 明日から食べられなくなるんだろうな 僕達が2週間寄付した意味あったのかな」


「2週間でも食べられたんだから」


「うん」


・・・




ショウとヒナタが街の門に向かっていると


「あっ」ショウとヒナタが同時に声を


4人の旅人が 2人の大人の女性と2人の子供


アベルとリディだ


ショウとヒナタは立ち止まり 4人を見ていたが


アベルとリディはショウとヒナタに気づかず そのまま横を通りすぎていった


・・・


「ヒナタ もう少しだけ この街に滞在しないか」


「そうね あの偽者が何をしているのか知るチャンスね」







次の朝 ショウとヒナタが孤児院に行くと


子供達の騒ぎ声が


笑っている子供や文句を言っている子供が


ショウとヒナタが見たことない子供達の表情が


・・・


感情の無かった子供達が ・・・ まるで 喜怒哀楽を取り戻したような活気に満ち溢れていた


ショウとヒナタは不思議に思い 経営者のおじさんに何があったのか聞いてみた


すると 今朝早く 第4の英雄様が孤児院に来てくれたのだと


・・・


ショウとヒナタも2週間毎日 オークを届けたのに こんなに活気がある子供達を見たことがなかった


何をしてくれたのか聞くと


オークの肉を寄付してくれたのだと


ショウとヒナタは「えっ」っと声を出す


自分達のしていたことと同じなのに 何が違うのか


すぐに ショウとヒナタは問いただす


「他には 何を寄付してくれたの」


おじさんは「オークだけだよ」っと答えたが


ショウとヒナタは納得しない


「なぜ こんなに 明るくなっているの 私と何が違ったの」


「そうだね 愛かな ははは」


「えっ」


「ショウ君とヒナタちゃんにも感謝しているんだよ 英雄様はね オークを子供達と一緒に解体して 一緒に料理して そして一緒に食べて 一緒に片付けしてくれたんだよ 余ったオークの素材で何が出来るのか教えてくれて 一緒に作業してくれたんだ」


「一緒に」


「そう 一緒に 喜んで 一緒に 怒って 一緒に 悲しんで 一緒に 楽しんで 声を出して感情を出していいということを思い出させてくれたのかな ははは」


「それで あいつら いや 英雄様は」


「英雄様は 2人の女の子を連れてオーク退治に行っているよ 可愛い子を幸せにすることが世界を救うことだと言っていたよ」




ショウとヒナタは子供達にも話を聞いてみた


すると


僕は街のごみ拾いをするんだとか


私は毎日 あいさつするのとか


どうでもいいことを言う子供達


しかし 嬉しそうに語る子供達


英雄様が教えてくれてたのだと 自分達にも出来ることがあるのだと


・・・


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