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お昼ご飯はグラタンです。

これまでの経緯を話し終え、サファイアは子守を喜んで引き受けてくれた。


1番めんどくさい用事が片付いたと心の中で喜んでいると洗濯を終えたダイヤモンドがもどってきた。


「ゲンマ様。これから昼食を作ろうと思うのですが何かリクエストはありますか?」


「リクエストか、おいサファイア、お前も食べていくか?」


「えっ?いいんですか?」


「1人増えても構わないよな?」


「はい大丈夫です。食材は昨日買い足しておいたので」


「じゃいただきます」


「ならサファイアがなんかリクエストしろ。なんでも作ってくれるぞ」


「なんでもとはいきませんが可能な限り作りますよ」


「ならグラタンはどうですか?」


「じゃがいもとひき肉があるのでポテトミートグラタンなんてどうでしょうか」



「おぉ!久々だな。去年の冬はよく食べたよな」


「ゲンマ様が気に入って週に1回は作っていましたからね」


「へぇゲンマさんが気に入ったのなら相当美味しいんですね」


「あぁ美味いぞ!クセになる味だ」


「ふふっ決定したみたいですね。では準備しますね。少し時間がかかるのでサファイアはルビーを呼んできてください」


「あっルビーは俺が呼んでくるよ。午後のクエストにあいつを連れて行きたいからな」


「なら自分はダイヤモンド様の手伝いをしますね」


「そうですかではお願いします」


そういって2人はキッチンに向かった。

俺は部屋に着替えに向かった。



部屋に入ると床に姉の娘が転がっていた。

気持ちよさそうに寝ていたので起こすことにした。

手荒に起こそうとしたが頭の中に昨晩のことが浮かんだので優しく起こす方にチェンジした。


「おーい起きろ。もう10時過ぎてるぞ」


身体を揺らしながら声をかける。すると少し目を開け何かごにょごにょ言っている。

耳をすまして聞いてみるとはっきりとした言葉が聞こえた。


「おなかへった」


「お前ほんとに自由だな」


「ごはんは?」


「あと1時間くらいはできねぇよ」


「…できたらおこして」


そう言ってまた寝始めた。


もうめんどいので昼食まで放っておくことにした。

俺は外出用の服に着替えて、家を後にした。



家を出て歩きながらふとまだあのガキの名前を聞いていないことに気がついた。昼食の時にでもみんなの前で自己紹介させようと考えた。

しばらく歩くと武器屋の前に掃除しているルビーを見つけた。家まで行く手間が省けたと思いながら話しかけた。


「よう、ルビー」


「あっゲンマ様。こんにちは」


「午後のクエストのこと話そうと思ってルビーの家向かってたんだけどなんでこんなとこで掃除してるんだ?」


「それはちょうど良かったですここで掃除しているのはバイトですよ。でもクエスト行くならバイトの必要がないですね。金欠だったので助かります」


「またか。今度は何買ったんだ?この前のSSランク任務の臨時報酬でかなりまとまったお金が入っていたはずだぞ?」


「いやー子供達におもちゃ買ってあげたらすっからかんになりました」


ルビーは教会で育てている子供達が裕福に暮らせるように自分の財産を全て使っている。今回は全員におもちゃを買ったらしい。この前は老朽化した教会を建て直す費用を全て負担していた。


「まぁ親がいない子供達に幸せになってほしいって気持ちはわかるけどな。それでお前が不幸になったら意味ないんだからな」


「ゲンマ様はお優しいですね。気をつけます」


そう言って笑顔を向けてきた。その笑顔がとても美しかったので見惚れているとルビーも見つめられていることに気づいたのか顔を赤くして


「だいたい掃除も終わったので上がっていいか聞いてきますね」


と言って店の中に入っていった。


ルビーの照れた顔もいいなと思いながら店の前の広場にある噴水を眺めているといきなり背中を叩かれた。


「こんなとこで何してるの?アホみたいな顔して」


挨拶もなしに罵倒してきた。


「ティアか。別に?なんでもいいだろ。お前こそこんなところで油売ってていいのかよ」


「うちのパーティはどっかの誰かの姉がリーダーを病院送りにしたおかげで長期休暇をいただいたいるのよ」


嫌味ったらしく言ってきた。ティアは勇者のパーティに属している俺の幼馴染だ。たまにこうしてふっと俺の前に姿を現し嫌味を言いたいだけいって帰っていく。何をしたいのかよくわからないやつだ。


「うちの身内が迷惑かけてすいませんね」


とりあえず謝っておく。


「ここのところ任務ばっかで休みが取れてなかったからちょうどよかったけどね。せいぜい私たちの分までよく働くことね」


そう言い残してティアは街の中に消えていった。


「相変わらずよくわからん奴だ」


そう呟くと同時に武器屋のドアが開いてルビーが出てきた。俺が手を振ると気づいたようで駆け足でやってくる。


「みてくださいゲンマ様。パンもらいました」


みるとルビーのカバンからフランスパンが飛び出ている。しかも3本あるのでしばらく食事には困らないだろう。


「お昼まだなら一緒にどうですか?私が美味しいポトフ作りますよ?」


「一緒に食べるのは俺から誘おうと思ってたんだがすでにダイヤモンドが俺らの昼食作りを始めてるからルビーの手料理はまた今度いただくよ」


「ええっ?ダイヤモンド様の手料理ですか!?私が行ってもいいのでしょうか?」


「むしろダイヤモンドが呼んでこいって言ってたんだぞ」


「そうですか…えへへ、楽しみです。あっ、ならこのフランスパンもみんなで食べましょう」


「そうだな。じゃ家に向かうか」


「レッツゴー!!」


そう言ってルビーが腕を絡ませてきた。俺はびっくりしたが振り払うのも悪いのでそのまま家に向かった。



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