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おにごっこ

1時間ほどダイヤモンドとどのポーションを買う必要があるか議論しているとおじさんがフルポーションの作成を終えて、戻ってきた。


「待たせたな。フルポーション5つだ」


「あぁありがとう。ついでに他のポーションもいくつか買っていくことにしたから会計を一緒に頼む」


そう言って、おじさんに2人で選んだポーションを渡した。おじさんはすぐに計算して値段を教えてくれた。やはり質がいいので値段もそれなりしにしたがフルポーション込みの値段ならむしろ安いのかもしれない。

おじさんに礼を言い、ポーション屋を出ると、サーヤとアリスがやってきた。


「ゲンマーもう用事終わったー?」


「あぁとりあえず今日はもう予定はない」


「なら早く遊びに連れてきなさい!」


「なんで上から目線なんだよ。しかも連れて行くこと前提だし」


「ゲンマ...遊んでくれないの?」


サーヤが悲しそうな顔をしたので仕方なく夕暮れまでと期限を設けて遊ぶことを約束した。


「でも何して遊ぶんだ?」


「んー?おにごっこ!ゲンマが鬼でサーヤとアリスとお姉ちゃんは逃げるの」


「えっ?あっはい」


ダイヤモンドは完全に3人で遊ぶと思っていたらしく気を抜いていたところにサーヤから不意打ちをくらっていた。


「じゃゲンマは30秒数えてからスタートね」


「捕まった人は罰ゲームね!」


アリスが自信ありげに罰ゲームを提案してきたが1番簡単に捕まるのたぶんお前だからなとゲンマは心の中で呟いた。


「「じゃスタート」」


ロリッ子2人の掛け声でおにごっこが始まった。

30秒数えながら3人の逃げる姿を見ているとそれぞれ逃げ方に特徴があり、面白かった。

サーヤは俺の方を全く確認せずに全力でどこかに走って行った。何も考えずただ遊びを楽しむ。サーヤらしい逃げ方だった。

アリスは軽くジョギングで俺の目線を気にしながら隠れる場所の目星をいくつかつけているようだった。おにごっこなのに隠れる場所を探す、アリスの性格がまんま反映された逃げ方である。

ダイヤモンドは完全に歩いていた。そもそも冒険者である彼女はただ逃げるということに慣れていない。それに加えておにごっこという遊びをこの歳でやることに抵抗を覚えているようでかなりやりづらそうだった。


「29..30..よし行くか。とりあえずダイヤモンドは最後でいいか」


ゲンマはまずアリスを追うことにした。理由はもちろん簡単そうだからである。


「あの体型ならそんなに素早くは逃げられないだろうしな。それにサーヤと遊ぶ楽しみは後にとっておきたいし」


そんなことを呟きながら辺りを見回していると遠くの茂みの中から視線を感じた。おにごっこなのに隠れてるってことはあれがアリスだろうと予想し、茂みに近づく。すると向こうもこっちにバレていることに気づいたのか茂みから勢いよく飛び出してきた。


「ちょっと!なんでよりによって私が最初に見つかるのよ」


そう文句を言いながら出てきたのはやはりアリスだった。こいつやっぱり隠れていたか。少しいじめてやろうと思い、絶妙な力加減で手を抜いて追いかけた。

15分ほど手を抜いて追いかけた結果アリスは体力が尽きて地面に倒れていった。


「もういいわよ。捕まえたきゃ捕まえなさい」


別にお前に興味はないのだがと思いながらタッチした。


「さて、次はサーヤか。あいつは凄い勢いで逃げていったからなー。上から見るか」


そう言ってゲンマは思いっきり上にジャンプした。30メートルくらい飛び上がり周りを見渡すと遠くの木の陰にサーヤらしき人影があることを確認し、地上に着地してからその方向に向かう。


「魔力感知は...使わずにやるか。まぁ遊びだしな」


しばらく走ると遠くの方にサーヤらしき人影が見えたので速度を上げる。しかし速度を上げたことでサーヤの方も追われていることに気づき、森の中とは思えないような動きでゲンマの追跡から逃れようとしている。しばらく一進一退の攻防が続いたのち、ゲンマは無事にサーヤを捕まえることができた。


「ゲンマ速すぎて逃げ切れる気がしなかったよー」


「サーヤも地形をうまく使って逃げていたから捕まえずらかったぞ?たぶん同じ年齢の奴らだったら捕まえられなかっただろうな」


「えへへゲンマに褒められたー」


サーヤは捕まったというのに褒められて満足そうだったので、おにごっこも無事に終われそうだと思った。


「ゲンマはもう全員捕まえたの?」


「アリスは捕まえたよ」


「お姉ちゃんはまだ捕まえてないの?」


「あぁ、まだ捕まえていない」


「じゃあサーヤはお姉ちゃんを応援するね。ゲンマに負けたくないから!」


どうやらダイヤモンドにもしっかり逃げてもらわないとサーヤが満足しないみたいだ。仕方ないのでダイヤモンドに念話を飛ばす。


(おいダイヤモンド聞こえるか?)


(...はい聞こえています。どうかしましたか?)


(今からお前のことを全力で捕まえに行く。だからお前も全力で逃げてみてくれ)


(...えっでもおにごっこを本気で...)


(30分逃げ切ったらダイヤモンドの言うことを何でも1つ聞いてやるよ)


(その言葉忘れないでくださいね。では私は本気で逃げますので)


なんかやる気を出していた。念話をダイヤモンドの方から一方的に切るのは珍しい。ゲンマは何を欲求されるのか少し怖くなり。本気で追いかけることを決めた。

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