幼女?
近くのあったレストランに入り注文する。そして料理が来るまでの間に午後の予定について相談する。
「とりあえず用事は済んだけどダイヤモンドは他にどこか行きたいところある?」
「そうですね..1つ行ってみたいところがあります」
「なんの店?」
「ポーション屋です。姉上様に教えてもらったのですが不定期でフルポーションを販売するらしいので少し確認してみたくて」
フルポーション..死んでいる以外の状態ならなんでも完治可能な最強のポーション。確かに売っているのであれば多少値が張っても所持しておきたいものである。
「フルポーションか。確かにそれは気になるな!」
「ただここ最近出回っていないらしいので売っているかどうか...」
「フルポーションがあるかもしれないという可能性があるだけで行く価値はあるよ。ちょうどポーションも減ってきてるし普通のポーションを買うついでに見に行ってみるか」
姉貴情報ということなので信憑性には欠けるがダイヤモンドがせっかく提案してくれたのでポーション屋に行くことにした。
午後の予定も決まったところで注文した料理が運ばれてくる。この町では有名な店らしく見た目からかなり美味しそうである。眺めていても腹は膨れないので食べ始め、2人とも満足するまで料理を堪能した。
2人とも満足したところで会計を済ませて店を出る。そしてさっき決めた通りポーション屋に向かう。
しばらく歩いたところで俺は立ち止まった。ダイヤモンドも気付いたらしく2人で魔力感知を使う。
「...2人?いや3人か」
「3人ですね。1人少し遠くに隠れています」
「ほっといてもいいけどなんでつけられているのか気になるよな」
「捕まえますか?」
「う〜ん..捕まえるか。俺が行ってくるからここで待っててくれ」
そう言って身体強化を使いつけているやつの元へ向かった。
魔力を頼りにつけているやつの後ろに回り込むそして後ろから睡眠魔法で眠らせた。魔法を使ってから姿を確認するとリコより年下の少女...幼女?だった。地面に転がっている幼女を見てしばらくその場を動かなかったがもう1人の奴に逃げられてしまうのでもう一度魔力感知を使う。するとさっきまで確かに感じられた魔力が全く感じられなくなっていた。
「くそっ逃げられたか..」
まぁでも全員捕まえなくても情報は引き出せるだろう。
「ダイヤモンドを待たせるのも悪いし戻るか」
そう呟いて地面に転がっている幼女2人を肩に担ぎ、ダイヤモンドの元へ向かった。
移動中に2人とも寝言を呟いていた。
「むにゃむにゃ...もう食べられないよぉ..えへへ」
「マ..マシュマロが..マシュマロが空を飛ばない..なんでよぉ」
1人は幸せそうに、もう1人は理不尽に怒り気味だった。いやいやマシュマロが空飛ばないのは当たり前だろ...マシュマロに何を期待してるんだよ。そう思いながらダイヤモンドのところに戻った。
ダイヤモンドと合流すると幼女を2人担いでいる俺に驚きながらも
「もう少しちゃんと持ってあげた方が...パンツ丸見えですし..」
と的確なアドバイスをくれた。確かに後ろから見たらすごい光景だったと思う。男が幼女を2人パンツをむき出しにしたまま肩に抱えている。俺たちの状況がわからない人が見たら犯罪者が幼女を誘拐中みたいな感じだ。これからは気をつけなければ。
急いで2人を降ろし、睡眠魔法を解除した...が起きない。2人とも熟睡である。捕まっているというのに緊張感のかけらもない。このまま寝かせておくのも時間の無駄なのでマシュマロの子の肩を掴んで揺らして起こす。
「うぅ〜ん...はぅマシュマロ!!」
こいつどんだけマシュマロ好きなんだよ。警戒していたのがバカらしくなってきた。
「あー起きたか?」
するとマシュマロの子は完全に開ききった目を少しずつ閉じていってわざとらしくいびきをかきはじめた。
「おいこら!今完全に起きただろ!はぅマシュマロ!
!とか言ってたじゃねーか」
ツーン..
どうしても寝ているふりを続けるらしい。そっちがそのつもりならこっちにも考えがある。
「よーし寝てるならちょうどいいな。こいつらは魔物の餌になってもらおう」
わざと聞こえるように恐怖を煽る。俺の一言で眉がピクピクするので畳み掛ける。
「どの魔物にするかな。確かこの辺はユニコーンがよく出るらしいな。あいつらは柔らかい肉が好きだから子供は丁度いいだろう」
ダイヤモンドが少し引いているがこいつはこれくらいしないと起きないだろう。幼女相手に大人気ないが今回は仕方ない。情報を引き出すために心を鬼にして立ち向かう。
まだ起きないので体を持ち上げ煽りを続ける。
「よし、こっちの子から餌にしよう。少しぽっちゃりしているし餌にはちょうどいいだろう」
「誰がぽっちゃりだー!!!...あっ」
餌にされるよりぽっちゃりと言われる方が我慢できないらしい。
「あっ..あっ..ぐーぐー」
目を少し泳がせてから閉じてわざとらしいいびきをかきはじめた。
いやいや、あそこまできれいに突っ込んでおいて寝たふりは無理があるだろう。
「いやもう起きてるのはわかってるから。とりあえず質問に答えてくれない?」
会話をするために幼女を下に降ろす。すると幼女は寝たふりが通じないと諦めたのか目を開けた。
「私は何も知らないわよ!ヒューヒュー」
嘘つくのが下手すぎる。しかも口笛はうまく音が出ない...残念な子だ。哀れに思いながらも情報を引き出すために少し脅す。
「話してくれないなら少し痛い目にあってもらうぞ?」
「...い..痛いのはやだぁ〜」
幼女は涙目になっていた。幼女をいじめる成人男性の姿がそこにあった。困っているともう1人の幼女が目を覚ました。
「ふわぁ〜..あれリーちゃんは?ねぇアリス。リーちゃんはどこ?」
「あっ...サーヤのバカ...」
リーちゃん?さっき逃げた仲間のことか?それにしてもこのアリスと呼ばれている子はせっかく頑張って情報を漏らさないようにしていたのにこっちのサーヤって子はあっさり情報を漏らしたな。これは話を聞く対象を変えた方がいいかもしれない。
アリスをダイヤモンドに任せ、サーヤに話しかける。
「なぁちょっといいかい?」
「んっ?なに?..あっゲンマだー!」
「えっなんで俺の名前知ってるの?」
「リーちゃんがね教えてくれたの!」
なんかすごいフレンドリーだな。
この調子でどんどん情報を引き出してみようと思い、いろいろ質問をすることにした。




