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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
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ゆるい短編

君が消えた

作者: 閑古鳥

君が死んだ


それは突然のことだった


空気に溶けて君は消えた


始めから誰も居なかったように


記憶からも記録からも思い出からも消え去った


ただ一人


私を除いて




君の消えた世界は回る


私の思いを置き去りにして


それでもくるくる世界は回る




君が残るのは私の中だけ


君を殺した私の中だけ





君を殺して世界は回る


君が死んで世界は続く


世界の贄に捧げられた君


世界の贄を捧げた私


出会わなければよかったのだろうか


君を殺すと知っていれば


愛することは無かったのだろうか


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