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俺が兄であることに不服か?  作者: Fukuju
第壱章 SPRING -春編-
9/12

番外編 これは夢?現実!


どれくらい寝ていただろう‥

目を覚ました仁は身体に何か重たい物が乗っかったのを感じた。

恐る恐る目を開けた仁は驚愕な物を見てしまった。


そこには裸エプロンをしている音がベッドの上に居る俺の上にまたがり、

頬を紅くさせ

いつものパッチリ目も半分ほど閉じていて

微笑みを浮かべている音は妖艶ようえんさと色気ををかもし出していた。


『兄に‥身体が熱いの‥‥』


顔をこちらに覗き込むように近づけてきたせいで、ただでさえ裸エプロンをしている音の胸元がチラチラと見える。


”やばい、相手は妹なのに‥理性が飛びそうだ‥‥”


必死で堪えている仁に音は追い打ちをかける。


『兄に‥音ね‥本気で兄にの事好きなの‥だから‥ね‥好きにして‥いいんだよ』


まんまエ○漫画のようなシチュエーションに仁の中で何かが壊れた。


『いいんだな‥‥?』


音はゆっくりと頭を縦に振った。

仁は生唾をゴクリとのみ、

それに応えるように仁もゆっくりと手を音の胸元へと伸ばそうとした。


その時。


音と仁の居た部屋が暗闇に包まれ辺り一面が真っ暗になった。


『なんだ!?』


すると、仁の左方向にスポットライトが当たった時のようにそこだけに光が灯され、そこには雫が居た。


『何してるの?仁‥本気で今 妹に手を出そうとしたよね‥‥最低!』


冷淡な顔で雫が言い放った。


『ち、違うんだ。こ、これは‥』


すると、今度は右方向に光が灯され、そこには朝日が居た。


『仁‥俺はお前がそんなやつだとは思わなかったよ‥‥とても残念だ‥‥』


朝日も冷淡な表情をしていた。


『朝日、信じてくれ!俺は‥』


今度は前方向に光が灯され、そこには親父とデアさんがいた。


『仁‥親の俺たちがお前を五年間も放っておいたからこんな風になってしまったんだな‥‥すまない‥』


『お、親父‥』


『仁君‥あなたはお父さんに似ていなかったわ‥‥あなたのお父さんはそんな事決してしないもの‥』


デアさんは泣いていた。


『違うんだ、これには訳が‥‥』


その瞬間、それぞれに灯されていた光は消え、また真っ暗な暗闇が仁を包み込み、目の前に音が現れた。


『兄に‥私冗談でしただけなのに‥兄にのえっち!もう兄にだなんて思わない!!』


泣きながらそう言い放ち闇の中へと消えていった。


”俺は何てことをしてしまったんだ‥‥”


その時、自分の居た場所にブラックホールのような大きな穴が現れ、仁は吸い込まれるように落ちていった。


”これも自分への罰なんだ”


そう思った。

仁は心から反省し、音が消えていった方向へ、めいいっぱい手を伸ばした。


『音、俺が悪かった!だからお願いだ。俺の元へ帰ってきてくれ!!』


*****


気がつくと、目の前にはまた見覚えのある天井が見えた。太陽の光が天井を照らしていたので今が朝だと直ぐにわかった。だが、それよりも一番嬉しかったのは何より。


『夢かぁー』


そう。先ほどのは夢だったという事だ。

そこで、あることに気がついた。何故か、俺の左手が左方向へと伸び、柔らかい

物を握っている感触がしているのだ。恐る恐る左方向を見ると、そこには顔を真っ赤にさせ、下に俯いている雫と、胸元へと伸びている俺の左手があった。


”あっ‥‥俺‥やばいかも‥‥”


と思うと同時に雫のビンタが左頬に直撃した。


”あれ?‥‥デジャヴ‥?”


そんな事を思っていると、


『デジャヴじゃないわよ!二度目よ!!』


ともう一撃 今度は右頬にビンタが飛んできた。俺は衝撃でベッドに倒れる間に


”こいつ‥俺の考えてること‥分かるのかよ‥‥”


と最後に思いながら、そのままベッドへと倒れこんだ。


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