購買の死神
購買に着くともうすでに争奪戦は始まっていた。
「うわぁ・・・。これ買えるのか・・・?」
つぶやいていると日立が声をかけてきた。
「おう!道尾。お前何買うつもりだよ。」
何にするかなと少し間を置いて言った。
「うーん・・・。おにぎりかな。」
「あー・・・。サンドウィッチにしとけ。倉橋に潰されるぞ。」
「え!?何故!?」
「今日はおにぎりの気分って言ってたからおにぎりを取ろうとしている間に病院行きだ。」
「え・・・。あの人そんな怖いの?」
「あぁ。スゲェ怖いよ。争奪戦で生徒病院送りにさせてるのたいていあいつだから。」
俺はヒヤッとした。
そして続けて言う。
「そんなあいつに付いたあだ名が購買の・・・」
日立の言葉は不意に止まった。
なぜなら後ろに倉橋がきたからだ。
日立は汗をだらだらに流してビクビクしながら立ち止っている。
一方倉橋は笑顔だが目は決して笑っていない。
「ひーたーちーくーん!」
「は・・はは・・・はい!!」
「さっきなんか言おうとしたよねぇ・・・!なんて言ったよ。」
「えーっと・・・購買の死神・・・。」
「痛みで詫びろ!!」
そう言ってとてつもない威力のパンチを腹に食らわせた。
日立は気絶した。
「けーんざーきくーん!」
「は・・・は・・・はい!!」
「これ誰かに言ったら日立くんよりもっとひどいことになるから覚えとけ。」
俺は立ちすくんだまま倉橋の姿を見ていた。
倉橋はどんどんおにぎりの前にいる生徒を蹴散らしていく。
「・・・道隆から弁当分けてもらうか・・・。」




