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FLY  作者: 鳴海 葵
23/29

#angel talk2

「サンキュ……」

「結局投げ出した?」

「………」

「俺も、『カズオ』の真似して『お人好し』やってみたけど、別に悪くないな。彼女、可愛いし」

「『斉藤さん』はどこいったんだよ」

「あの仕事はとっくに終ったろ? 今は『人気ビジュアル系バンドのギタリスト』、『RYO』。今回の対象者はそのバンドメンバーだからさ」

「はぁ……『斉藤さん』とは真逆なキャラをよく演じてらっしゃる」

「オマエみたいに不器用じゃないからね」

「喋り方まで変ってやんの。オマエのほうが、よっぽどコスプレ好きじゃん」

「こういう仕事は、なりきって楽しまないとさ」

「へぇ、羨ましいかぎりだぜ。こっちは……」

「なんなら、この仕事、引き継いでやってもいいよ。俺、彼女気に入ってるから」

「………」

「かわいそうになぁ、あんな体であれだけ走り回って、あげく薬中に殺されかけて」

「………」

「それでもまだ、探してるよ。自分のこと見捨てた天使を」

「もう、俺が側にいなくったて、アイツは大丈夫だよ」

「あっそ。じゃあ、俺がオマエのかわりに回収してやるから、オマエはとっとと帰んな。俺はオマエを見習って、彼女に近づいて優しくしてやるよ。あと少ししか生きられない彼女を支える『RYO』、なんて、人間が好きそうなネタじゃねぇ?」

「あおってんの、俺のこと」

「約束が違うだろ?」

「なんで、こんな仕事しなきゃなんねぇんだよ」

「オマエが自分で、勝手にこんなふうにしたんだろ。まったく、見損なったぜ」

「………」

「見ろよ、彼女、このまま走り続けたら、間違いなく死ぬぜ。確かにそれでこの仕事は終るけど、本当にオマエはそれでいいの?」



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