不倫した社長令嬢と浮気相手を痛い目に遭わせて新しい恋を始めます
不倫した社長令嬢と浮気相手を痛い目に遭わせて新しい恋を始めます
俺は鈴城義政。大手不動産会社の会社の社長だ。
俺は有名大学を卒業し、会社を継いで、結婚もした。
そんな順風満帆な人生かと思いきや、全然そうではなかった。
「ちょっと! なんでまだ夕食が出来てないわけ?」
仕事から帰宅し、少しゆっくりしていると高橋美鈴から怒号が飛んできた。
「仕事で疲れてるんだ、少し休憩させてくれ」
俺は、帰宅直後で疲れていたので美鈴に待つように頼んでみるが帰ってきた返事は──
「はぁ? 知らないわよそんなの! さっさと作りなさいよ!」
少しでも期待した俺が馬鹿だったと思い──
「わかった、少し待っていてくれ」
「早く作ってよね! おなか減ったんだから!」
こんな喧嘩をほぼ毎日していて義政もかなり疲弊していた。
数日後、義政は仕事で出張の予定が入った。
(一応美鈴にメールしとくか……)
美鈴からの返信は──ー
「そう」
わかってはいたがそっけない返信だった。
次の日、朝一番に出る新幹線で金沢に来ていた。
(商談は明後日だし色々散策するか)
その後、色々なところを散策し気づいたら夜になっていた。
「そろそろホテルに帰るか」
ホテルに着いたが夜ご飯が無く、外食することにした。
来たのは居酒屋だ。
「何名様ですか?」
「一名です」
そうしたら店員さんが申し訳なさそうな声をして──
「すみません。カウンター席が空いてなくて、相席でもいいですか?」
そう聞かれた。
正直見ず知らずの人と顔を合わせて食事するのは嫌だったが、渋々了承した。
「構いませんよ」
そう店員さんに返し、席に案内され俺は驚愕した。
「結衣?」
「義政?」
偶然大学時代の友達、西条結衣と再開した。
席に着いた俺に結衣は聞いてきた。
「今何してるの?」
結衣に聞かれたので俺は──
「今は親の不動産会社を継いで社長をやってるよ」
結衣にそう返し、俺も結衣に聞いてみた。
「結衣は今こっちで何やってるの?」
結衣に聞くと結衣も同じだったようで──
「私は大学卒業したあとこっちで起業したの」
(まさか結衣も社長になってたとは)
内心少しびっくりした。
結衣は大学時代からあまり人の上に立とうとしない人だったから。
そこからは話が弾み、話し足りないから二件目に来た。
「へぇ~相変わらずあの女変わってないわね」
「そうなんだ。俺は何回も目を瞑って許してるのに」
俺は酔って結衣に美鈴の愚痴を言っていた。
「それにしても貴方も愚痴言うのね。少し驚いたわ」
「俺だって人間だからな。愚痴の一つも言いたくなるよ」
それから小一時間結衣には美鈴の愚痴に付き合ってもらった。
「義政大丈夫? 顔真っ赤だけど」
あれから俺は酒を浴びるほど飲んで泥酔していた。
「あぁ、大丈夫」
「大丈夫じゃない人ほどそう言うものよ。今日はもう帰りなさい。」
結衣は諭すように俺に言ってきた。
「そうだな。そろそろ帰ることにするよ」
結衣に支えられながらタクシーに乗せられ、ホテルの自分の部屋に帰ってきた。
俺は風呂も入らずベッドにダイブし、泥のように眠りについた。
次の日は二日酔いで飲みすぎたことを後悔しながら結衣のことを考えていた。
(結衣、大学に居た頃より綺麗だったな)
久しぶりに美鈴から解放された俺の心の中には結衣だけだった。
(俺はまた恋できるだろうか)
そんなことを思いながら気づいたら次の日になっていた。
俺は契約先の会社の前に来ていた。
なんでも契約先の会社の社長が俺に会いたいと言ってきたからだ。
会社の中に入り受付の人に説明をしていた。
「今日そちらの西条社長と面会予定の鈴城なんですけど」
「鈴城様ですね。応接室で社長がお待ちです。案内しますね」
「はい。お願いします」
そして応接室に来た俺はここに来て早くも二度目の衝撃を受けていた。
「鈴城さんですか?」
「はい」
そこに居たのは西条結衣だった。
確かに社長になったと言っていたがまさか結衣だとは思わなかった。
そこから今後の予定などを話し、一緒に夕食を食べる約束をしてホテルに帰った。
「さっきぶりだな、結衣」
「そうね、さっきぶり」
俺は結衣を車で会社まで迎えに来ていた。
結衣が助手席に乗り、聞いてきた。
「この車結構高かったでしょ?」
結衣はそんなことを聞いてきたので俺は──
「高かったけど憧れの車だったからさ」
「そうなのね。少し意外だったわ」
結衣がそんなことを言うので俺は疑問に思うような顔をした。
「貴方、あまり高い買い物するイメージなかったから」
確かに俺は自分の身分を誇示するようなお金の使い方はしない。
実際に俺の服装はごく普通のスーツで時計もそれほど高くないものを付けていた。
「この車はどうしても乗りたかったんだ」
「そう。この車かっこいいじゃない」
そんなことを言われ俺は少し表情が緩んだ。
世間話をしながら予約を取っていたレストランに来た。
少し値は張るが結衣に再開できた喜びか、お金はあまり気にならなかった。
「義政はよくこういうとこ来るの?」
結衣がそんなことを聞いてくるので俺は──
「こんな高級なとこは滅多に来ないよ」
「そう。なんでここにしたの?」
結衣に聞かれたので俺は──
「結衣と久しぶりに会ったからな。ちょっと張り切ったんだ」
「そうなの? まぁでも、たまにはいいわね」
俺の家はとても裕福とは言えなかった。
一日三食食べれるのは稀で飲食バイトの賄いで腹を満たしていた。
「まぁ高橋みたいにはならないことね。後で苦労するわよ」
「あそこまではならないよ」
そんなこと言ってたらスマホから通知が鳴った。
「見ていい?」
「いいわよ」
結衣の返事を聞き、メールの本文を見る。
俺は驚愕したがすぐに落ち着きを取り戻した。
大学の友人からのメールで、美鈴が見覚えある男と腕を組んでホテルに入る瞬間の写真だった。
その男は西崎蓮だった。
西崎は俺と同じ大学に通っていた。
だが仲が良かったわけではなく、よく貧乏だった俺に絡んできて嫌がらせをしてきた奴だ。
(西崎? なんで美鈴と?)
俺はそう思ったがホテルの名前を見て確信した。
「お前の嫁さん他の男と仲良く腕組んでるぜ? 大丈夫なのかよ」
俺はメールの写真を見て俺は美鈴が不倫してると確信した。
その写真を見ても不思議と何も感じなかった。
俺はとうに美鈴への愛情は消えていたことを自覚した。
「そうか、分かった。こっちで対処する。報告ありがとう」
俺は友人にメールを返し、スマホを閉じた。
(そっちがそういう事するならこっちもいいよな)
「どうしたの? そんな楽しそうな顔して」
「そんな顔してた?」
「うん」
結衣に言われて俺は無意識にそんな顔をしていたみたいだった。
「実は俺が出張に行ってる間、美鈴のやつ不倫してたみたいでな」
「あの女本当に変わってないわね」
結衣はあんまり驚いてないようだった。
「これからどうするの?」
結衣が俺に聞いてくる。
「そりゃ決まってるだろ。悪い奴には天罰が下るべきだ」
「と、言うと?」
結衣に聞かれたので今の状況を整理する。
まず美鈴の浮気相手──西崎蓮だ。
第一に西崎の会社も美鈴の会社も俺の会社の子会社になる。
今の俺に選択肢が三つある。
まず一つ、俺の会社に二つの会社を吸収させる。
二つ目、他の会社に譲渡する。
三つ目、両方とも解体する。
以下の三つになる。
美鈴の会社は俺の会社と同じ不動産会社。
部門が俺の会社と重複しているし、業績も悪くないためひとまず吸収することにした。
問題は西崎の方だ。
西崎の会社も不動産会社を経営してるが、あまり業績が芳しくない。
それに俺の目の届かないところで悪さをしてると聞く。
俺の会社に被害が出ないうちにいっそのこと完全に解体しよう。
それに学生時代西崎は貧乏だった俺を見下していた。
西崎は親会社の社長が俺とは知らないようだし、西崎がどんな顔するのか楽しみだ。
「義政、なんだか悪い顔してるわよ?」
「そうか?」
「えぇ、すっごく悪そう」
それからは結衣と楽しく食事をして、その日はホテルに帰った。
ホテルに帰り、不倫の報復準備として、本社に帰るの一日を遅らせることにした。
(秘書に連絡しておこう。ついでに書類整理と根回しをしといてもらおう)
俺は秘書にメールをしてその日は床に就いた。
次の日二つの会社から連絡があった。
美鈴の会社には不倫現場の証拠写真を添付して送っていたので、美鈴の父からはめちゃくちゃ謝罪された。
そして不倫の慰謝料として三百万を請求し、美鈴とは離婚した。
美鈴には土下座されたが、俺はとうに美鈴への愛は冷めきっていたので、即刻離婚した。
西崎の会社は色々面倒なことになったがその抵抗も意味を成さず、慰謝料を貰い会社は潰した。
会社を解体すると言った瞬間の西崎の顔は苦虫を嚙み潰したような顔をしていた。
そりゃそうだ、大学時代に見下していたやつに完全敗北するのだから。
そして俺は、東京に帰り面倒な手続きを済ませ、結衣に会おうと誘われていたため、また金沢まで来ていた。
仕事は俺の優秀な部下に任せて、しばらく金沢に滞在することになった。
結衣は家事もできて、気遣いもできる。
俺は気づいたら結衣のことを意識していた。
「結衣、明後日って暇か?」
「明後日は暇だけどどうしたの?」
俺は結衣をお出かけに誘うことにした。
「いや、二人でどこか出かけないかなと」
「いいわよ」
俺は明後日のお出かけの場所を決めてその日は寝た。
次の日はお出かけに着ていく服を買いに行った。
そしてお出かけの日になった。
「結衣、行くぞ」
「えぇ、行きましょ」
結衣を車で迎えに行き移動していると、結衣は今日の予定について聞いてきた。
「今日はどこ行くの?」
「まずショッピングモールで買い物をして、水族館行こうかなと」
ショッピングモールに来て結衣と色々見て回った。
その途中で買い物もした。
「服買ってもらっちゃったけど良かったの?」
結衣が申し訳なさそうに聞く。
「いいよ別に。他に使う予定ないしな」
「ありがとう」
はにかんだ笑顔でお礼を行ってきて、それを見て俺は顔が熱くなるのを自覚する。
ショッピングモールから水族館に移動色々な魚を見た。
「水族館とか久しぶりに来たわ」
「あんまり来ないのか?」
結衣にそう聞くと──
「そうね。あんまり来ないかも」
そんな会話を交わしながら俺は結衣の横顔を見る。
(やっぱ近くで見ると可愛い過ぎるんだよな)
俺は自分の顔が熱くなるのを感じて目を逸らす。
「どうしたの?」
「いや、別になんでもない」
俺は咄嗟に返す。
そして結衣と色々な魚を見て、気づいたら夜になっていた。
「飯どうする?」
「そうね~家で食べる?」
結衣がそんなことを言うので俺は──
「結衣の家!?」
「駄目かしら?」
俺はびっくりして慌てて言い訳を考える。
「いや! 駄目じゃないけど女性の部屋に男性を招くはどうかと」
俺が咄嗟の言い訳を言うと結衣は──
「私が良いって言ってるんだから別に良いわよ?」
「そうか。じゃあお言葉に甘えて」
俺は結衣を目の前に、論破出来る口はないのでお言葉に甘えることにした。
「お邪魔します」
「いらっしゃい。適当にくつろいでね」
結衣の家に入った。
結衣の家は隅々まで手入れされていて非常に綺麗だった。
部屋を見渡してみたが、目立つ置物は観葉植物だけであまり置物もない。
どこか落ち着いた雰囲気のある部屋だった。
「あまり部屋を飾らないんだな」
「そうね。家くらいは落ち着きたいでしょ?」
そう言われどこか納得した自分が居た。
結衣は大学時代も自分をあまり着飾らなかった。
俺はそんな結衣に親近感を感じていた。
「何か食べるものを作るわね」
(結衣の手作りか──そう言えば食べたことないな)
結衣の手作りと聞いて俺は楽しみに待つ。
数十分後──
「出来たわよ」
俺の目の前には、俺の好物で美味しそうな野菜炒めが置かれていた。
「めっちゃ美味そう!」
早速手を合わせて──
「いただきます」
「えぇ、どうぞ。口に合えばいいけど」
自信なさげな結衣を横目に、俺は野菜炒めを一口食べた。
「美味しい」
「そう? よかったわ」
結衣が安堵したように言う。
「本当に貴方何も変わってないわね。」
結衣がそんなことを言うので俺は──
「俺の舌は庶民のままだぜ?」
俺はそう返した。
「変わってないみたいで安心したわ」
「そうだな。一生変えるつもりもないけどな」
結衣の家に泊まるのも申し訳なく、俺は帰ると言った。
「今から帰ってたら遅くなるわ。今日は泊っていきなさい」
「えっ?」
結衣から予想だにしない言葉を聞き、俺は素っ頓狂な声を出す。
「なにそんなびっくりしてるの? それとも私の家には泊まりたくない?」
「いや、いきなりの提案だったからちょっと驚いただけ。ありがたく泊まらせてもらうよ」
結衣にそう返して──
「風呂入りたいんだが借りてもいいか?」
「いいわよ」
結衣から許可が出たので脱衣所に入り、服を脱いで風呂場に入る。
初めて女性の家の風呂場に入り俺は──
(なんか落ち着かない……)
俺は何も考えず無心で体を洗い、何とか風呂から上がった。
いつもならリラックスできるお風呂が今日だけずっと落ち着かなかった。
「うちのお風呂どうだった?」
結衣にいきなりそう言われ俺は──
「よかったよ」
俺はそう当たり障りなく返した。
「じゃあそろそろ寝ましょうか」
俺も今日は歩いて疲れていたため。
「そうだな」
そうして俺は結衣に布団出してもらっていいかと聞く。
だが結衣から帰ってきた言葉は今までの衝撃をすべて吹き飛ばすような言葉だった。
「ないから一緒に寝ましょ?」
「え?」
当たり前だがこんな反応にもなる。
今時高校生でも一緒に寝ないぞと思いながら──
「結衣、流石によくないんじゃないか?」
俺は何も間違ったことは言ってないはず。
だがそれも心配になるくらい結衣は当たり前みたいな顔で言ってきた。
「何がダメなの?」
流石にまだ言いたいことがあったが疲れていたため──
「はぁ、わかった」
俺がため息交じりに了承すると結衣は嬉しそうに──
「うん、早く寝よ」
そうして結衣と一緒に部屋に入り、同じ布団に入る。
正直ドキドキして睡眠どころではなかったが目を瞑ることにした。
結衣から寝息が聞こえてきたと思ったら背中が温かいことに気づく。
(え? これ俺にくっついてる?)
俺がゆっくりと顔を結衣の方に向けるとすぐそこに結衣がいた。
(これは寝れない……)
そうして結衣にくっつかれ、寝れない夜になるのだった。




