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考える野球  作者: こたつ
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一章 シロウト監督

今日は強豪チームである秋田ネクサスの新しい監督が発表される日である。皆2軍監督が一軍監督に上がると考えていた。そんな時出てきたのは見たことない人。皆「球団スタッフか?」と思ったが次の一言で会場が静まる。

「新監督の『轟 隼也』です」

名前も聞いたことすらない、プロになったこともない。そんな人が「監督になった」と言っているのである。

新任監督が発表され中継を見ていた人、取材をしていたカメラマン達も選手達も驚愕の表情を浮かべていた。もちろんネットでは大荒れ「プロはお遊び野球じゃ無い!」「プロ舐めてるならオーナー辞めちまえ」などの批判の声が巻き上がる。

当たり前だただでさえ強豪チームの監督でありながら、プロの世界を見たことがない人がなったのだから。

隼也は口を開く

「単年契約でありますがよろしくお願いします。この一年で優勝します。」

その一言は無謀な宣言であった。

その日はその二言で挨拶は終わった。

「ネクサスも終わったな。これからは俺たちの時代だ。」

中継を見ていたある人物が呟く。


隼也は会見が終わると誰とも話さず自分の家に帰る。

帰る途中に「ネクサス」でエゴサをしていた。

批判的な声が多いいネットを見て鼻で笑う

「騒ぐなら騒いどけ。ID野球を見せてやる」

隼也のそんな声はすぐに周りの雑音に掻き消されるが思いは消えない。

隼也は帰り道、選手名鑑を本屋で買い、家に帰って読み漁る。少ない情報でその選手のことを0から知ることは他の人から見たら無駄な足掻きに見えるが隼也には充分すぎた。

その選手のタイプ、適正打順や一番向いてるポジションを編み出す。その姿は受験にラストスパートをかける受験生である。

「遊びでやってねぇよ俺も。」

ネットの批判に独り言で返しながら12球団分支配下から育成まで全ての選手を覚える。

もう時間は深夜の二時半。隼也はベットに入り眠る。

ある昔の夢を見る。

「太樹選手!僕!監督になりたい!」子供らしいと言えば、らしくない夢だが、らしいと言えばらしい純粋な夢だ。「うん待ってるよ。」太樹選手は優しく返してくれた。もう顔も覚えていない昔の無名選手。けど約束を守りたいその気持ちはずっと心に残っていた。

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