白金高校
――ー白金高校。
僕の奴隷時代。
花の青春というより、地獄の青春時代。
カツアゲやらパシリやらをやらされた時代。
僕にとってはいい思い出がない高校時代だ。
絡まれているとそんな事を思い出す。
「おい奏、おまえこいつの肩持つのか?」
「ちがうわよ。こないだハヤトがしょっ引かれたばっかでしょ。手ぇ出すなってんの」
「ちっ。おいおっさん! ナメてっとマジで殺すぞコラ!」
男三人は、奏というギャル娘に説得されている。
どうやらこの女性はこのグループで一目おかれている存在みたいだ。
と考えていると、突然、白金高校の四人の身体をまばゆい光が包みこむ。
「お、おい! 何だこれ!」
「眩しいじゃねーか!」
生徒たちは慌て、互いを見合わせる。
奏という女性が僕の胸ぐらを掴んで叫ぶ。
「おい、おっさん! テメェなんかしやがったな!」
「いや、僕は何も」
「じゃあ何なんだよこれ!」
僕にわかるはずはない。ただのコンビニ店員のバイトなんだから。
「ぶっ殺すぞおっさん!」
「テメエどうにかしろやコラ!」
「死にさらせボケェ!」
男三人も、僕が原因だと思っているみたいだ。
そうこうしている内に、光は強くなり、光が高まり、景色が見えないほどになると、足元に魔法陣のようなものが出現した。
僕は高校生に囲まれているので、魔法陣の中に巻き込まれる。
早く帰って寝たいのに………
「おいふざけんなよおっさん! これ消せよ!」
奏という女性が僕に文句を言う。だが、僕じゃないので無理だ。
やがて足元の魔法陣も光を放つ。
そして魔法陣の光が僕たちの身体を包んだ後、意識を失う。