神戸篇
主人公の名は白浜渡音です。
*誤字脱字等の間違いがあるかもしれませんが温かく見てください。あと、少し長いです。
船を降り渡音は海岸沿いを歩いた。
へぇ~淡路島ってうずしおが見られるんだ。
後で見てみようかな。
いや、やっぱりいいや。
私の目的はお母さんを探し出すことだ。
うずしおなんてお母さんと一緒に見よう。
私は外に出た。
風が気持ちいいカモメの鳴き声が骨の髄まで聞こえる。
さてと、探しに行こうかお母さんを・・・
私はお母さんの情報を知っているかいろんな人に聞いた。
だがみんな揃って
「しらない」
「知らない」
「知らないでごわす」
「しらな~い♡」
まぁ、だろうな。と思いながら途方に暮れていた。
そんなこんなで二週間が過ぎた。
そろそろホテルを借りるお金も無くなってきた。
野宿生活やるかと思いながら私は野宿にいい所を探した。
「とはいってもどこで野宿すればいいのだか?」
そんなことを漏らしていると後ろから男の声が
「君、野宿する場所探してるんだって」
「うわ!!!びっくりした!!何ですか」
男の人が話かけてきたので私は驚いた。
「何ですかとは失礼な!違う、違う。君、野宿する場所を探しているんだって?」
「あっ、はい。そうですけど・・・」
「ならば、この私が最高に野宿できる場所を教えよう!!」
「えっ、いいんですか!」
「よし、私について来い!」
こうして私は男について行った。
本当に信じてもいいのだろうか?
というか最高に野宿できる場所ってなんだ?
変な日本語だな?
本当に大丈夫だろうか
そんなこと思っていると男が「候補一つ目河川敷」と言う声がした。
河川敷か~と思いながら男の話を聞く
「河川敷暑さや雨から守れてすぐにお風呂に入れて最高だよ。」
「へぇ~それはいいですね。」
「欠点としては雨が降ると増水して河川敷ごと無くなるだけかな。」
男は滅茶苦茶なことを言った。
「いや、死にたくないですよ。ここ嫌です!」
「じゃあ、次のところ行ってみる?」
「はい、お願いします。」
あぶね~危うく死ぬところだった。
「じゃあ、候補二つ目。公園」
「公園ですか?」
「そう、公園!公園は遊具で日陰が出来て涼しく寝られるしたまに炊き出しとかあるしすぐ、トイレにも行けるよ!!」
「確かにいいですね!!でも、欠点とかはあるんですか?」
「まぁ、お風呂屋さんが遠いだけかな。それだけだよ。」
「なるほど」
確かにお風呂遠いのは少し不便だな。まぁ、でも私あんまり体臭とか気にしないしいいか。
「分かりました。ここにします。」
「じゃあ、私はここで・・」
「あの、お名前は?」
「菅田と言います。それじゃあ」
私は菅田さんと別れた。
私は、近くのコンビニで食べ物や日焼け止めクリームを買った。
食べ物は国産の湯掻いたミックス豆だ。クソマズい。この世の中で糞マズい。
吐きそうになる。
「ウェウェまじぃ」
私は煮豆をほとんど残した。
そんなことしていたらそろそろ良い子は寝る時間が来た。
私はドーム状の穴の開いた遊具の中に入った。
感覚的にはベッドなのでほぼほぼベッドだ。うん、異論は認めない。
もうそろそろで夢の中に入りそうだった時、突然女の声がした。
「おい、そこの少年大丈夫かい?」
お姉さんは私を心配しているようだ。
「あ、ありがとうございます。けど心配しないでいいですよ」
「いいや。儂のポリシーが許さん。少し来なさい」
お姉さんにそんなこと言われて私はお姉さんについて行った。
「なぁ、少年お腹すいているかい?」
「いや、すいてませ…」
グゥーーーーと音がなる私のお腹
「嘘は良くないぜ。少年」
渡音は顔を赤くした。
お姉さんのついて行くと美味しい匂いのするお店に入った。
「儂が奢ってやるからたんとお食べよ。マスターいつもの」
「はいよー」
マスターらしき人の声が響く
「あ、ありがとうございます。」
「いや、いやいいよ。たんと食べろ」
「ここ、常連なんですか?」
「いや、初めてくるわ」
「えぇ!?」
「いや、マスターいつものって言ってみたかったんだよね。」
「そ、そうなんですね。」
私は愛想笑いをした。
「お待ち。マスタースペシャルコースです。」
「お、来た、来た。さぁたんとお食べ」
おいしそうな匂いが鼻孔に広がる。
「それじゃ、お言葉に甘えていただきます。」
「ウマ!!!」
マスタースペシャルコースはすごく美味かった。
「おいしかった。」
渡音が嬉しさを口にするとお姉さんは嬉しそうになり
「そうか、それは良かった。今日は儂のホテルに来ないか」
「えっいいんですか」
「もちろん。女子が野宿するのはダメだからな」
「じゃあ、よろしくお願いします。」
私はお姉さんに連れられてホテルに向かった。
ごめんね。使田さん。
「そういえば、お姉さんの名前ってなんていうんですか?」
「うん、ジウって言う者だ。で、少年。君は」
「渡音と言います。」
「へぇ、結構かわいい名前じゃん」
初めて名前を褒められた。少し嬉しかった。
「さぁ、着いたぞ。」
ジウさんに連れられてホテルに来た。
湿っぽい雑居ビルの感じがすごくした。
「お〜い、英拓帰って来たぞ」
「お邪魔します」
「あれ~アイツどこ行った?」
すると、当然私の足に掴む感覚が「ジ、ジウおおお帰り」と女の人の声が耳に伝わる私はおもわず
「ギャ!!!!」と叫んだ。
ジウさんは何事もなかったかの様に「あっ、英拓いた。」と子供みたいに言ってきた。
いや、無邪気か
英拓さんと言う女の人はジウに立たせてもらった。
「あ、ありがとう。ジウ」
「いや、大丈夫か?」
「大丈夫。というかあの子は誰?」
英拓さんは私に向かって指を指した。
「あぁ~あの子渡音って言う子。ちょっと今日だけ泊まらせてくれ」
「へぇ~そうなんだ。いいよ。」
英拓さんは簡単に承諾してくれた。
良かった。
「そういえば。ジウ、あなたどこ行っていたの?」
「あいしぅgひhgjfvzhふぃそzj」
ジウさんは動揺する。
「ジウまた、アンタ、コンセプトカフェーに行ったんだね。」
「いや、これは、ちがくて・・」
「じゃあ、どこ行っていたの?」
英拓さんはジウさんを理詰めする。
「ご、ごめんなさい。コンカフェに行きました。」
「ほら~やっぱり。」
「ほんとすまん」
ジウは浮気をした夫みたいに綺麗な土下座をした。
いや、半沢直樹の大和田みたいか・・
そんなこんなで今日はジウさん達が泊まるホテルで寝た。
朝起きると英拓さんが私に縋り寄ってきた。
「ねぇ、渡音ちゃんお願い!今日私たちの手伝ってくれない!」
「えっ、別にいいですよ。」
「ありがとう」
「というかどうして私なんですか?」
「そ、それは・・・」
ぽわんぽわん(回想タイム)
「回想の入り方変じゃないですか?」と渡音
「し!原作者こういうのが下手なの」と英拓
それは、渡音が起きる前の事
プルプル
「あっ、電話だ」
英拓はオレンジジュースを置き電話に手を伸ばす。
「はい、もしもし。あっ今日はよろしくお願いし・・」
【すいません、熱が出ました】
「えっ」
英拓は頭が真っ白になった。
「えっ、マジですか」
【はい、すいません。39度で・・コスプレ参加出来ません。】
「分かりました。こっちは何とかしますので熱を治すのを頑張ってください」
【はい、申し訳ありません】
英拓は電話を受話器に置いた。
置いた瞬間ベッドに転がり込んだ。
「クソあの人しか白金髪のカツラと青のカラコン、衣装を持っている人しかいないのにどうすればいいんだ。」
その時まだぐっすり寝ている渡音を見た。
渡音の容姿は白金髪でいて青の瞳絶好に良い。むしろコスプレのキャラに向いている。
英拓はベッドではしゃいだ。
ぽわんぽわん(回想タイム終了)
「なるほど。そう言う事ですね。」
「うん、だからお願い!!写真を撮られるだけだから」
英拓さんは私の手を握り懇願した。
「良いですよ。」
私は二つ返事で承諾した。
「やったー!」
英拓さんはベッドでジャンプをした。
「で、どう言うキャラのコスプレするんですか?」
「あっ、渡音ちゃん知ってる?今人気のマンガ`メイドさんは天使様`って?」
「いや、知りませんね」
ていうか私字見えないから読めないからな。
「そうなんだ。まぁ、簡単にいうといつもお世話しているメイドさんが天使で主人公は気づいているけどメイドさんは気づかなくてでも、このメイドさん羽とかを隠さず行く結構ドジ主人公はそれを隠そうとしているっていう物語なの」
英拓さんは嬉しそうに言っている。
「へぇ、なかなか面白そうですね。」
「でしょ、でしょ!で、渡音ちゃんには天使でメイドの天乃使世ちゃんのコスプレをしてもらいたいの」
「はい、分かりました。」
私は心置きなく承諾した。
「良かった。じゃ、髪や目とかはもうバッチリだからあとは、メイドコスなんだよね。」
英拓さんは床を歩きながら考えていた。
すると、「なぁ、これ似合うか?」とジウさんがお風呂場から出てきた。
ジウさんはメイド服を着ている。
「「あっ」」
私と英拓さんは目を合わせた。
「なぁ、どうだ。可愛いだろう。昨日、コンカフェのビンゴ大会の景品でもらったんだ。」
「そうなんだ。ジウ。ねぇ、その衣装貸して?」
英拓さんは獲物を狙うライオンのように目を光らせる。
「もちろん。良いけど」
ジウさんは心よく承諾。
「じゃあ、もらうね」
「ちょ、英拓。ちょ、わぁぁぁぁ〜」
こうして、なんやかんや、コスプレ衣装もゲットできましたとさ
「あぁ〜えらい目にあった。」
ジウさんは死んだ魚のような顔をしていた。
「大丈夫ですか?」
「あぁ〜大丈夫だ。それはそうとして渡音?」
「はい、どうしましたか?」
「お前、その白杖いつ使うの?」
ジウさんは私のリュックにある白杖を指さす。
確かに白杖ここに来てからあんまり使ってない。
このままじゃ鬼滅の刃の隙の糸みたいになってしまう。
一応弁明しておこう。
「あぁ、白杖なくても大体わかるんですよ。」
「なんで?」
「私山育ちで叔母からよく山菜取ってこい言われて山に行くことが多くてそこで、木はここにあるなあっ、動物が近くにいるな。とか臭いと音、気配で分かるんですよ。」
「そうなんだ。すごいな」
ジウさんは驚いた声をしている。
「なので、もうこの白杖は何の意味がないんですよ。だから捨てようかなって思ってるんですよ。」
私はそんなこと呟いた。
するとジウさんは「そうなんだな。でも、その白杖は持っておいた方がいいじゃないか。」と言った。
「何で、ですか」と私が聞くとジウさんは自信満々にこう言った。
「私の勘だ」
変なの。まぁ、一応持っておこう。
「二人ともついたよ」
英拓さんは私たちに向かって言う
「おう、意外と早かったな」
「早く入りましょう。太陽が昇ってきたので早く」
「じゃ、入りましょう」と英拓さんの言葉で私たちはお店に入店した。
私たちが来たのはいろんな商品が売っている店に来た。
一応、店の名前は伏せておこう
BGM;〈ドンドンドンドンキー・・・〉
「わぁ、日焼け止めの種類いっぱいある」
私は日焼け止めの種類の多さに感動した。
でも、お金が足りなく買えない。
まぁ、仕方ない。我慢しよう。
「お、渡音。日焼け止め見てどうした?」
ジウさんは私にそんな事を言ってきた。
「いや、私の地元にはこんな多種多様な日焼け止めなかったんでびっくりして」
「そうか。買う?」
ジウさんの’買う’という言葉に噛みついた。
「えっ、いいんですか」
「うん、別にいいよ」
「やった――!」
私は犬のように狂い喜んだ。
「はは、喜び過ぎじゃない?」
そんなこんなで日焼け止めを買ってもらえた。
「ねぇ、渡音ちゃん。」
英拓さんが私を呼んだ。
「何ですか?」
「このコスメ。渡音ちゃんに似合わない?」
「あぁ~化粧品ですか・・」
「どうしたの。渡音ちゃん?」
「いや、化粧品にはトラウマが・・」
ポワンポワン(本日二回目回想タイム)
それは渡音が八歳の頃叔母さんの化粧台にて・・
「わぁ、これなんだろう」
化粧台にはまるで宝石みたいに輝く化粧品容器があった。
渡音の目があまり見えない特製も関係なく化粧品容器は輝く。
それは、渡音にとって好奇心を掻き立てるものだった。
「へぇ~使ってみよう」
化粧品を顔につけた瞬間渡音は肌に火傷したかのように肌は赤くなり腫れあがった。
「痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛いあぁ~~~~~痛~~~~い」
ポワンポワン(回想終)
「って事があったんですよ。」
「な、なるほど。それは、いやだったね。」
「はい、もうそれは最悪でしたよ。後で叔母さんには怒られてもう、嫌なんで化粧したくないですね」
「なるほど。渡音ちゃん肌が弱いのか。」
「そんなものもあるんだったら使ってみたいな」
「いや、あるよ。肌に優しいやつ」
私は驚いた。
「ま、マジですか!!!」
「うん、探せばあるよ。探そうか」
さすがにそこまでさせると申し訳ない
「いや、私一人で探しますよ」
そして、私は探しに行った。
「わ、渡音ちゃんあんまり遠くに行くなよ」
探すは言ったけど。でも、どこにあるんだろう。
あんまり目が見えなくて商品見つけるのも大変だ。
そんな時だった。店の端に暖簾があった。
私は直感的にあそこにあると思い暖簾の中に入ろうとした。
すると、「わ、渡音ちゃん!」と英拓さんが私の手を掴んだ。
「どうしたんですか英拓さん?」
私は英拓さんに聞く英拓さんオドオドする仕草を見せ
「わ、渡音ちゃん。そこは、子供?のための玩具コーナーだから化粧品はないよ。後、ほら肌に優しいコスメ見つけたから」
「あっ、そうなんですね。ていうか探してくれたんですか。ありがとうございます!!」
渡音は知らない英拓がメチャクチャヒヤヒヤしたのかをそして、なんで暖簾の中は入っちゃダメかを説明するのにどれだけ頭を回したのかを渡音は知らない。
「さて、買い物も終わったことだし会場に行きますか」
ジウさんはそう言った。
「そうですね。でもちょっと待ってください」
私は二人待ってと旨を伝えてトイレに向かった。
「あぁ、待ってるな。」
「じゃ、私ら待ってるね。」
「すぐ戻ってきます。」
私が向かったのはお手洗いだ。
ジウさんが買ってもらった日焼け止めクリームを塗るためだ。
めちゃくちゃ伸びる。すげーーーそして、あんまり肌が赤くならない。
うわー!最高!!!
私は地元のクソみたいな日焼け止めより使い勝手がよくとても感動している。
すると、トイレの扉が開いた。
私の目でうっすら見える限り髪の根元が黒色で途中から金髪が入っている人が来た。
見るからに不良の文字が当てはまった。
まぁ、気に障らないように私は日焼け止めを身体中に塗りたくった。
すると、カッチと音がしたほのかに煙のにおいが漂う。
そして、煙草のようなにおいが漂う。
余りにもきつい匂いだったので私は不良に注意した。
「あの、すいません。煙草は外でやって下さい。」
でも、案の定不良は逆切れした。
「はぁ~うるさいな。だったらお前がどっか行けよ」
私の胸元を掴む不良。
生徒指導の先生の事を思い出しイラついてきた。
「はぁ、学校でたばこの危険性ぐらい学ばなかったのか?あぁ、学校行ってないんだ。だから、常識がないんだな!!」
「なんだと!!」
不良は私を殴りかかろうとした。
私も覚悟決めて歯を食いしばった。
すると、「おいおい、気弱な子を傷つけるなよ。そこの人」
ジウさんがトイレに来た。
ジウさんは不良の拳を華麗に払った。
「てめぇ~なんだよ。おっと君、高校生かな?」
「うっ!?」
不良はバレた!と思い
「ちっ、覚えていろよ。」
不良は逃げてしまった。
「あ、ありがとうございます!ジウさん」
私はジウさんに感謝を伝えた
「いや、いや。あぁ~痛て~」
ジウさんはしゃがみこんだ。
「大丈夫ですか?」
「あぁ~手がない方で止めたからメチャクチャ痛い」
ん?手がない方?
「ジウさん、一つ聞いてもいいですか」
「な、何?」
「ジウさんって手がないんですか?」
ジウさんは当たり前かと言うように「うん、そうだけど」と言った。
「えぇぇぇぇ!!!」
渡音はこれまで出したことない声を出した。
「耳が!!」
そして、ジウは渡音の声でもっとひるんだ。
「手がないんですか?」
「だから、そう言ってるだろう」
「まぁ、正確にはジウの右手の手の甲がないだけどね。」
「そうなんですか・・」
私はその驚きで頭が真っ白である。
「お、会場ついたぞ。二人とも」
私たちはコスプレをする会場に着いたらしい。
「じゃあ、渡音ちゃんはちょっと来て」
私は英拓さんに呼ばれた。
「はい、分かりました」
「ジウ、あなたまたあそこに行くんでしょ」
「あぁ、ちょっと最新作が出来たって言ってたから行かないと」
ジウさんはそう言いどこかに行ってしまった。
「全く、ジウったら。さぁ、渡音ちゃんこっちも行くよ」
英拓さんは私の手を掴みでどこかに向かった。
私たちが来た所はメイク室だった。
「さぁ、メイクでその可愛い顔をもっと可愛くするよ。」
英拓さんは指の間からメイク道具を出し私に近づいてきた。
雰囲気はもう獲物を狙うオオカミみたいだ。
「英拓さん、す、少し雰囲気が怖いです」
渡音は羊の様にオドオドしている。
「えぇ〜そうなんだ。じゃあ、始めちゃうね。」
と英拓さんは私に飛びついてきた。
「キャーーーー」
数分後・・・
「ほら〜目を開けてご覧メイク出来たよ。」
目を開けると鏡に映るぼやける私の顔が・・・
「あの〜」と私が言うと英拓さんはアッと気づき
「ごめん、目見えなかったよね。ちょ、写真を撮るね。」
英拓はポケットからカメラを出しメイク仕立ての渡音を撮影した。
「ん〜?」
渡音は難しい顔をした。
「どうかな?渡音ちゃん気に入った?」
英拓は渡音に聞くと渡音は嬉しそうな顔をし
「はい、めちゃくちゃ可愛いですね」
英拓はホッとした。
「良かった。どう腫れとか痛みは大丈夫?」
「はい、全然痛くも痒くないです。」
「それは良かった。じゃあ、次はお洋服だね。」
また英拓さんはライオンのような雰囲気を醸し出す。
「じゃ、いきます」
「キャーーーー」
こんなことがありまして私はコスプレ衣装の天乃使世のコスプレが完成しました。
「じゃあ、渡音ちゃん。ここにいて」
私は英拓さんに連れられるまま連れてこられた。
「はい。分かりました。」
「うん、ここだったら日陰にも入るしお淑やかな雰囲気が出るまさに、天乃使世のキャラそのものだよ。ワッハハハ」
英拓さんは自分を自画自賛している。あと、独り言がものすごく大きい
「おい、英拓。独り言大きいぞ。もうちょっと静かにしろよ。」
ジウさんが帰ってきた。英拓さんの独り言を注意している。
「はいはい。分かったわよ。そうだ、ジウ、あなたも今回はコスプレに参加しなさい。」
「ハッ、嫌だよ。面倒臭い」
「いや、家を出る時言ったでしょ。今回はやるって」
「そんなこと聞いてないな?」
ジウさんは英拓さんを煽る。
「ふ〜ん。そうなんだ。じゃあ、この契約書にサインした事は覚えている?」
「ギク」
ジウさんは動揺する。
「この契約書にはこう書いてあります。コスプレをしないとなったらペナルティで最新作のゲーム機を破棄するとで、どうするジウ?」
英拓はにっこり笑顔でジウに寄る。
ジウは観念したのか「分かったよ。するよ。コスプレ」
「よしじゃ。衣装室に・・あっ渡音ちゃんちょっと待っててね」
英拓さんはジウさんを連れ衣装室に行った。
数分後・・・
「ただいま」
英拓さんがやって来た。
「偉い目にあった・・・」
ジウさんは精気を失われたのか浮かない顔をしている。
「渡音ちゃん見る。ジウのコスプレ」
「見たいです」
英拓さんは私にカメラの画面を見せた。
「おい、やめ・・・」
カメラに写っていたのはピースをしながら執事の格好をして顔を赤らめるジウさん
「めちゃカッコ良い」
「でしょ、やっぱり。ジウって男性系の格好似合うよね。」
英拓さんはそんなことを言ってると
「英拓もう、そろそろやめようか。恥ずかしい」
「あっ、ごめん。てへぺろ」
「じゃあ、渡音ちゃんとジウはホテルで言った通りここで写真を撮られ続ければいいだけだから分かった。二人とも」
「はい、分かりました」
「ほわ〜んみゃ分かった。」
「ほんとジウあくびしてたけど?」
「分かってるよ。要はホーズを決めて写真に収めれば良いんでしょ?」
「まぁ、大体合ってるかな?じゃあ、二人ともよろしく私は自分のサークルに行くから」
英拓さんそう言ってどこかに行ってしまった。
「じゃあ、やりますか。渡音。」
「はい、そうしましょう。」
こうして私たちは英拓さんを安心させる様に撮影会を頑張る事を誓った。
「ねぇ、あの人たちのコスプレ凄くない?」
「ホントだ。すごーい」
「あの撮らせてください」
「私も」
「うちも」
一瞬にして私たちの前にたくさんの取り巻きが来て囲まれて撮影されている。
「すごいですね。ジウさん。たくさんの人が撮影してますよ。」
「そうだな。渡音」
私たちはそんな話もできないほど忙しくなってきた。
「あの~すいません。こっちも向いてください」
「は~い」
「金髪の子こっちに向いて」
「はい、分かりました。」
シャッター音が鳴り響く午前中だった。
「大丈夫か。渡音」
ジウは飲料水を持って来て渡音に渡した。
「ありがとうございます。」
「いや、いいよ。」
私は冷たい飲料水を一気に半分まで飲み干す勢いで飲む
「あぁ~~~~~最高。そういえばジウさん少し聞いていいですか?」
「ん?何だ」
「ジウさんたちって外国の方ですか」
ジウは飲み込もうとした飲料水を吹き出す。
「アッアッアッなななな何を言ってるのかな?渡音」
「いや、答えたくないんだったらいいんですよ。でも、ジウとか日本の名前じゃないしちょっと疑問に思って」
ジウは難しい顔をしながらもその重い口を開いた。
「本当子供の好奇心にはいつも驚かされる。まぁ、渡音が言ったことはほぼ正解だ。でも、少し違う」
「それはどういう事ですか?」
「まぁ、英拓に関しては完全に外国人だが私の母親は日本人だから、ハーフだ。まぁ、母親は亡くなったけど親族は日本にいるみたいだから探さないと思ってるけどまぁ、今は英拓と気楽に生きようかなって思ってる。」
「そうなんですね」
「で、そんな渡音はなんで、一人で何をしてる?」
「わ、私は、お母さんを探しに。まぁ、死んでいるかもしれないけど知りたいんですよ。どんな顔かどんな人だったかを!!会いたいんですよ。お母さんに!!」
私はジウさんに今の思いすべてぶちまけた。
「なるほど。お母さんの情報とかあるの?」
「う~ん、強いて言うなればうちの一家医者の家系と言う事だけですね。」
「そうなんだ。」
ジウは頭を抱えながら考え込んでいると
「あの、すいません」と魔法使いのコスプレをした女の人が渡音に声をかけてきた。
「どうしましたか?」
私は女の人に聞く。すると、女の人は私を凝視してきた。
「いや、その髪といい目すごいですね!!まるで、本物みたい」
どうやら私の白金髪の髪、青い目をメイクかなんかと思っているらしい。
メチャクチャ嬉しかった。
「これ元からなんです」
「えっ!!!そうなんですか!!」
女の人は驚嘆した。
「はい、生まれた時からみたいで・・」
「わぁ、いいな。私もこんな風になりたいです。」
嬉しい。初めて容姿で褒められた気がする。あそこではいつも魔女呼ばわりだったから嬉しい。
「ありがとうございます!初めて褒められました」
「いや、絶対大事にした方がいいです・・・」
その時だった多数のバイク音が会場に鳴り響く
「おい、白金髪の女と片手のない女出てこい!!」
とバットを持った男と取り巻きたちが出てくる。
「キャーーーー!!」
魔法使いの女の人は男を見て逃げた。
「あっ、待って」
渡音の言ったことも儚く女の人には聞こえなかった。
「あっ、いた。こいつらが私のやつを・・」
私はこの声を知っているトイレで煙草吸う非常識女だ。
「お前らか?俺の女にイチャモンつけたのは?」
男はバットを地面に叩きつける。
すると、ジウさんは立ち上がり
「はぁ~少年たちよ。学校はどうした?」と不良たちに聞いた。
「学校?何ですか~」
「そんなこと言ったらバカになっちゃうよ」
不良どもはそんな事を言っている。
「あぁ~面倒くさい」
ジウさんは一言だけ言い不良がいる所に歩いて行った。
「まぁ、ざっと二十人か・・」
ジウは不良たちがいる所で一人弱そうな不良を見つけるとジウはそこに向かい
「少しごめんよ」
と言い強烈な蹴りを決めた。
「あぁ~!!!!」
と言う一人の不良の情けない声が会場中に響き渡った。
「な、何をやるんだ!!」
男はけたたましく叫ぶ。
「何って更生だよ。君たちみたいな人は一回ガツンとしとかないとな。さぁ、かかって来いよ」
男は「く、くそ。お前らやれ!!!!」と他の不良たちに指示した。
「「「「おおおおお!!!」」」」
「はぁ、面倒くさ」
ジウはため息をして臨戦態勢を取った。
数分後・・・
「ぎゃーーーー!!!」
一人の不良の情けない声が鳴る。
「よし、これで後はお前たち二人か・・」
ジウは女と男に寄る。
「ねぇ、どうするの?私たちどうなるの?」
「う、うるさい。そ、そうだ金髪の弱いアイツをやろう。ギャハハハ。これで俺の勝ちだ!!」
男はそう言い渡音を狙って走り出した。
「ギャハハハ。俺らを苦しめた罰だ。許さねぇ!」
「渡音危ない!!」
渡音に危ないと伝えるジウ
その頃渡音はというと・・・・
「あれ~日焼け止めクリームどこ行ったけなぁ」
呑気に日焼け止めクリームを探していた。
「渡音危ない!!」
ジウさんがそんな事を言った。
私は焦りリュックのやつを適当に持った。
「ギャハハハ終われ金髪の女!!」
私は手にあるもの大きく振り被った。
〈チーーーーン〉
「アァァァァァ!!!!!!」
男は股間に手を置いて前かがみに倒れる。
「えっ、やった?」
私が疑問に思ってると「ほら、やっぱり私が言った通り白杖はいるだろう!」とジウさんが言った。
あぁ、これ白杖なんだ。私は初めて手に持っているものは白杖だと知った。
「なぁ、少年」
ジウは女に言う
「君の男は今情けない姿で倒れている。さぁ、どうする?」
「ははははは、ゴゴゴゴゴゴゴごめんなさい!!!」
女は男を見捨てどこに逃げて行った。
「渡音?怪我無いか?」
「あっ、はい怪我は無いです」
「そうか、良かった」
ジウは一安心する。
ジウがホッとしていると「ねぇ、何を君たちはしてるのかな?」と英拓が優しそうな声を出す。
ジウがあっ、これ終わったと思っていると
「ありがとうございます」
「ありがとう」
「この人たちは英雄だ。みんな、投げ銭祭りだーーー!!!」
たくさんの人から感謝の言葉が来た。
そして、たくさんお金が投げられた。
ジウと英拓はポカンとして渡音は何のなんのこっちゃあと思っていた。
そんなこんなでイベントは終わり帰り道
「いや~今日は楽しかったな。最新ゲームも買えたし最高」
「私にとっては午後何があったのかさっぱりだよ。」
「まぁ、でも英拓お前も同人誌完売したんだろう。良かったじゃないか」
「まぁ、それはそうだけど・・あっ、渡音ちゃんはどうだった?楽しかった?」
「はい、初めてコスプレとかしたんですけど楽しかったです。」
「「それは良かった」」
ジウさんと英拓さんは嬉しそうだった。
翌日
ホテルの外にて
「じゃあ、私行きますね。」
「うん、行ってらっしゃい。渡音ちゃん。頑張って!後、これ少ないと思うけど」
英拓さんは私に封筒を渡した。
そこには、大量のお札があった。
「えっ、いいんですか!」
「うん、いいよ。だって、昨日、お金を投げられたお金だもん。私たちに入らないからね。」
「えっでもほとんどジウさんがあいつ等を倒してましたよ。」
「いやいや、私が使ったらゲーム代に全部使うからな。渡音にやった方が良いと思ったんだ。」
とジウさんは言った。
「分かりました。お言葉に甘えて使わせてもらいます。」
私はお金をありがたくもらった。
「そうだ。渡音。次行くところはあるか?」とジウさんが聞いてきた。
「いや、特にないんですよね」と私が言うと
「じゃあ、軽井沢に行け」
「なんでですか」
「今の時期学会が軽井沢に集中するってイールド大の学長が言ってた。多分、医学学会もあるだろうからもしかしたら君のお母さんを探す近道になると思ってな。」
「軽井沢。分かりました。ありがとうございます!」
私はジウさんたちに頭を下げ歩き出した。
「頑張って」
手を挙げて別れを告げる英拓
「気楽にいけよ」
「分かってますよ。ジウさんも親族が見つかるといいですね」
ジウさんは「おう!!」と言った。
さて、軽井沢に行くぞ。待っててね!お母さん!
〈完〉
読んでくれてありがとうございました。もし面白いと思ったら☆を一つでもいいです。(原作者が大喜びします)あと、ぜひご感想もしてください。
例としては(例:シンプルに物語が面白くない)等をお待ちしてをります。
そして、誤字脱字があれば即座に報告をお願いします!!!
あと、もしよければ青い紬も読んでください❗