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鼓の舞  作者: 神田一二
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前章

「鼓の舞」と申します。どうぞご覧ください!!

             by神田一二かんだかずさ

※誤字脱字等の間違いがあるかもしれませんが温かく見てください。


頬を殴られた音が家中に響き渡る。

「なんで、こんなことも出来ないの!」

女の怒り声が家中に響き渡る。

「ご、ごめんなさい。叔母さん」

「あぁ!!お姉ちゃんだったらこんな事しないのに本当にお姉ちゃんの子供なの?あぁ~イライラする」

叔母さんは怒りながら部屋を出た。

はぁ、ようやく出て行った。あのヒステリックババア本当に面倒くさい。

女の子はそんな文句を言いながら割った皿を片付けていた。

はぁ~まぁ、仕方ない。私はあの人なしじゃ生きられないから我慢しないと

 私には母親はいないというか今の子のほとんど親はいないんじゃない?

なんででかってそれは、数十年前・・・戦争が起きたからだ。戦争でもたくさんの人が死んだが戦争後に起きた大飢饉で戦死者の倍くらい死んだ。

そして、大飢饉の時親たちは子供に食べ物をあげるために自分たちの食べ物惜しんであげて飢餓で死ぬという何とも残酷なことが起きた。無慈悲だよな。

私も叔母さんからそう言われて母親はいないんだなと思っている。要は、私は戦争孤児だ。

だから、我慢しないと・・・

「おい、あんた早く来なさい」

そんな事を考えていると叔母さんから呼び出された。

「山で山菜を取って来なさい」

「あ、あの叔母さん。わ、私外出ると肌が赤くなって火傷しちゃうからあんまり出たくない」

私はそう言ったが叔母さんはまた私に向かって罵詈雑言を浴びせた。

「あんたね、そんなこと言ってるけど!!そんなんじゃ病気は治らないわよ!あと、私は医者よ。医者の言う事は聞いときなさい!さぁ、早く行って!!」

こんな暴論が通されるのか本当、いやな世界だ。けれど、おばさんの言う事に従わないとまた、夕飯がなしになるので私は仕方なく支度をした。

私は外に出るときは日焼け止めクリームを塗る。面倒くさいけど

すると、叔母さんが私の目の前に現れて日焼け止めクリームを取り上げた。

「あんた、また、日焼け止めを使って!!そんなじゃあ、病気治らないわよ!!あんたの病気はね自然に治られるものなのだから、こんなものを使うな!!」

叔母さんは日焼け止めクリームをゴミ箱に投げ捨てた。

「今度使ったらどうなるか覚えておきなさい!!」

叔母さんは怒ってどこかに行ってしまった。

本当にあの人は医者なんだろうか?そして、医者だったとしても大学で何を学んだんだ?

本当におかしい。けど我慢しないと・・

私は、ゴミ箱から日焼け止めクリームを取り体中にクリームを塗りたくった。

玄関に着き白杖を持ち山に向かった。

山に着き私は山菜を探し始めた。

白杖が邪魔だったので折り畳んで山菜を探した。

夕方になりそろそろ帰ろうと思い私は山を降りた。

家に着き叔母さんに山菜を見せたが・・叔母さんはすごく怒った。

「あんた、これ、山菜じゃないじゃない!!なんで、山菜も取れないの!!!」

「ご、ごめんなさい」

「ごめんで済むと思っているの?もう!!!あんた今日夕飯なし!!」

こうして、私は今日も夕飯なしなりました。


翌日

今日は月曜日だ。一番憂鬱の日だ。

あぁ~だりぃまじ、だりぃ

学校行きたくねぇと言っても行くんだけどね。

中学校に着き私は棚にカバンを入れる。

席に着こうとするとお尻に痛みを感じて椅子を触ってみると針が刺さっていた。

すると、隣にいた女の子たちが何かを言っている。

「やっと気づいたよ。あの子、本当、目が見えないんだ。」

「眼鏡買った方が良いのにね」

「ダメだよ。あの子、()()なんだから買える訳ないでしょ」

「それもそうかハハハ」

多分あの子たちがやったんだろうなと悟ったが私は椅子に刺さる針を取り払い。

針をゴミ箱に捨てた。

 朝のチャイムが鳴ったと同時に先生がやって来て朝のホームルームが始まった。

朝のホームルームは今日の日程とかを教えられた。

そして、朝のホームルームが終わり私は一時間目の授業の準備をしようと自分の棚に戻ろうした時担任に呼び出された。

そうして、私は先生と一緒に生徒指導室に行った。

生徒指導室には生徒指導の先生がいた。

そして、担任都市と指導の先生と向かい合う形で話が始まった。

「なぁ分かってるだろう。先生が何を言いたいか?」

もちろん大体分かってる。

「あの、また髪の事ですか。だから、これは地毛です。」

「嘘をつくな!!」

生徒指導の先生は激昂し私の髪を引っ張った。

「こんな白金髪の奴がいるか!!」

「痛いです。離してください!」

私がこんなこと言っても無駄だ。だって先生は聞いてもくれない。

「一週間期間をやる。それまでに黒髪に染めてこい」

「は、はい分かりました。」

私はその一言を言われどうにか解放された。


「次は体育だ」

「やったー!」

男子の楽しそうな声が聞こえる二時間目の休み時間

「今日は運動場でサッカーらしいぞ!!」

あぁ~最悪だ。私にとって運動場でやる体育は退屈だ。

「すいません。先生またお願いできますか?」

「も~また、じゃあそこで休んどきなさい」

「はい、ありがとうございます。」

私は木の葉で覆われる木の木陰に入り見学した。

中学校では日焼け止めは持ってきちゃダメなので体育特に外で出る運動はいつも体育の先生に言いこうして、休ませてもらっている。いやぁ、有り難い有り難い。本当に感謝だ。

こうやってぼーっとする時間が一番良い。

タンポポの綿毛が飛んで空高く舞い踊っている。

私もあの綿毛みたいにこんなコミュニティーから抜け出したい。

だけど、抜け出そうにも切り離せない私を恐育と言う呪縛が嗜める。

どうすればいいんだろうか。縋って神様に問いても「分からない」と言われるんだろうな。

そんな考えていると体育の時間が終わった。

「なぁどうして外の時の体育の時は出ないの?」

体育が終わり唐突に男の子から言われた。

私は正直なことを言ったが「お前、もうちょっとましな嘘をつけよ」と言われた。

まぁ、そうだよな。分からないよな。この苦しみは・・・あなた達普通の人には


給食の時間が終わり昼休みになった。

昼休みが学校の時間で一番嫌いだ。

「なぁ魔女を的に紙ボール当てゲームしようぜ」

「おう、いいな」

「じゃ、当てるぜ。やったー!頭に当たった!」

男子の投げた丸い紙が私の頭に飛んでくる。

痛くはないが心には銃弾が当たったかのように屈辱的だ。

私はトイレに行こうとする。

すると、「あっ的が逃げた。」と言われ私を追いかけついには女子トイレの中にまでに入ってきた。

幸い女子トイレに他の女子がいたので男子たちは退治され逃げた。

私は感謝を伝えてトイレの個室に入った。

すると、私の個室に水がぶっ掛けられた。そして、水をぶっ掛けたであろう鉄バケツの鈍い音が聞こえた。

「魔女さん、男子をたぶらかして何をする気だったの?」

さっき感謝を伝えた女子だった。多分大きな誤解をしているのだろう。

私は誤解を解こうと正直なことを話すが「そんな事あの子がする訳がない。あなたが誑かしたんでしょ。魔女!!」

やっぱりそうなるのか。やっぱり、信じてもらえないんだろうな。


帰りの会が終わり

私は担任に言われまた、生徒指導室に行った。

「なぁなんで今日の体育授業参加しなかった?」

「いや、肌赤く腫れあがるから参加しなかっただけです。」

「もうちょっとましな嘘をつけ!!」

また、胸もとを掴まれた。

「だから言ってるでしょ。私は太陽の光がダメだって!!」

「先生に向かってその聞きようはなんだ!!」

先生は私の胸もとではなく首を掴んだ。

すごく苦しい。死にそうなぐらいきつい

その痛みは私にとって初めて外に出た感覚みたいだ。

私は先生の手首を掴んで手を放そうとしたが先生は掴み続ける。

そんな格闘が数分続きどうにかこうにか放された。

「はぁはぁ」

私は荒い息をした。

先生はと言うとまだ怒っているように見える。

「お前な、世の中学生はもっと良い子なんだよ。お前みたいな変な格好をして自分勝手な奴。俺、初めて見たよ。」

「あぁそうですか。」

「あぁ、そうだよ。明日までに反省文、一週間の期間と言っていたが明日までに髪を黒に染めてこい!!これはお前のためだ!!」

「分かりました。」

どうして、私の声は信じてもらえないんだろう。どうして、みんなは私に対して毛頭愛がない事を言うんだろう。他の人たちには言わないのに何で私だけ・・

そして、大人たちはこうあるべきって考えを押し付けるんだろう。どうして、自由でいちゃいけないの?

大人たちは自分のエゴのために私に言ってるのかな?

分からない。分からない。分からない。分からない。分からない。分からない。あ~分からない。

 そんな事を考えていた帰り道いつの間にか家に着いた。

家に入るとドンドンと走る音

そして、走る音から聞こえる叔母さんの怒号

「あんたまた学校で問題起こしたってね!!」

私は叔母さんから叩かれた。

叩かれた音は家中に響く。

「もう、なんであなたは分からないのあなたは、お姉ちゃんの子なのに・・なのに・・どうして、こんな問題児なの!!」

「ご、ごめんなさい」

「ごめんで済むんだったらこんな事になってないの!!もういい今日も夕飯はなし。そして、今日はお仕置き部屋にでも入っておきなさい!!」

そうして、私は叔母さんから首根っこを掴まれお仕置き部屋に入れられた。

お仕置き部屋は畳六畳ほどで押入れがあるだけの部屋だった。

また、こうなるんだ。なんでこうなっちゃうの!!

分からない。太陽に肌を当てると燃え上がるような痛みになる身体だから?それとも、目が悪くて眼鏡をかけても治らない身体だから?それとも、こんな白い肌に白金髪で目が青色の変な容姿だから?それとも、魔女だから?

いや、違うこの腐った町の人間が悪いんだ。そうだ、私の心を踏みにじったアイツらが悪いんだ。

そんな事を考えたら無性にイラつきだした。

私は畳六畳ほどの部屋で暴れまわった。

その時、私の足が押入れの扉に当たり扉が落ちてきた。

「痛て」

押入れの扉は私の顔もろに当たり痛かった。

扉をどかして私は立ち上がった。

押入れにはたくさんの荷物があった。

色んなもの漁っていると赤ちゃんを入れる箱があった。

へぇ~私のものかなと思いながらよく見ていたら手紙が落ちてきた。

何だろうと思い読んでみた。


‘この子を育てて遙(叔母さんの名前)いつか迎えに来るからお願いします‘


それだけ書いてあるだけだった。

多分お母さんのだろう。

ん?待って?迎えに来る。ていう事はまだ生きてるの?

いや、可能性があるだけでまだ確証はないけどもしかしたら生きてるの?会いたい・・

「お母さんに会いたい!!!」

私は決めたお母さんに会いに行く!!

こっちから迎えに来てやるよ!!

こうして、私はこの家、町から飛び立つことを決めた。

みんなが寝る夜十時私は行動を始めた。

まず、私の部屋に行き服や日焼け止めクリーム、サングラスやら日常で使う必需品をリュックサックに詰め込んだ。

そして、叔母さんのカバンにあった現金をあるだけ取った。まぁ、いいよね。あれだけイジメたんだから。慰謝料慰謝料

「さてと、金取ったことだし行きますか」

私は玄関に向かった。

その時、「あんたどこに行くの!!」と叔母さんの怒号が

「あんたね。お仕置き部屋にいなさいよ。そして、何なのその荷物は!!」

叔母さんはすごく怒っていた。

「何って、お母さんを探す」

「何バカなこと言ってるの?あんたのお母さんは死んだんだよ」

「そんなの分からないじゃん!!」

「とにかくいないの。ねぇ、分かったでしょ。だから、ここにいなさい」

「嫌だ!!!」

「どうして!!」

「お前らは私の容姿や特性をバカにして魔女魔女ばっかり言ってそれだから私は、虐められ卑下されてもう!!うんざりなんだよ!!こんなところに入られない。じゃあな。ヒステリックババア!!」

「待ちなさい。あんた!!」

「あんたじゃない私の名前は()()()()だ!!!名前ぐらい覚えておけ」

私は白杖を持ち外に出た。

夜の空気は新鮮だった。

鳥かごから解放された鳥くらい気持ちが軽くなった。

ぼやける月がキラキラして応援しているように見える。

私はルンルンしながら目的地に急ぐ。


私が来たところは港だ。

港に着くと私はチケット買った。

慣れない作業だったが従業員さんが丁寧に教えてくれてどうにかチケットを買えた。

そして、私は船に乗った。

船はカプセルホテルみたいに一人一つベッドのある個室があった。

荷物をベッドの個室に入れシャワーに入った。

久しぶりにシャワーに入って気持ちよかった。

叔母さんのころは週に一回しか入れなかったから気持ちーー!

そして、自動販売機でジュースやピザをいっぱい食べた。

美味しかった。さぁ、明日からお母さんを探すぞ。

というかこの船はどこに行ってるんだろう。

まぁ、いっか。ゆっくり探そう。


朝になりどうやら船は目的地に着いたらしい。

私は船を降りた。

「さぁ、お母さんを探すぞ!!」

こうして、白浜渡音の旅が始まった。

読んでくれてありがとうございました。もし面白いと思ったら☆を一つでもいいです。(原作者が大喜びします)あと、ぜひご感想もしてください。

例としては(例:シンプルに物語が面白くない)等をお待ちしてをります。

 そして、誤字脱字があれば即座に報告をお願いします!!!

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