正義中毒
正義 ⭐︎
カオス ⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎
笑い ⭐︎⭐︎⭐︎
たこ焼き⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎
やあ! 僕はタコヤキング。
お腹を空かせて困ってる人が居ないか今日もパトロール中さ!
……おや?
「うえぇん、うえぇええん」
ネコのネネコが泣いているぞ!
きっと、お腹を空かせてるんだね?
『もう大丈夫だ!さあ!僕の顔をお食べ!出来たてアツアツだよ!』
「えっ?! 違ッ! 私はッ!」
『ほらほら!遠慮しないで!そらっ!』
「私、猫舌ッ! きゃぁあああ!」
おやおや、あまりの美味しさに白目を剥いちゃったね! 大丈夫!僕は正義の味方、タコヤキング!! お礼なんていらないよ!
……おや?
神に祈っているのは犬のワンタくんだね?
これは…お腹を空かせて困ってるに違いない!!
「わたしたちに必要な糧を毎日与えてください。わたしたちの罪を赦してください……」
『やあ!ワンタくん!やっぱりお腹を空かせているんだね!でも大丈夫!さあ!僕をお食べ!!』
「えっ?ええっ! やめて下さい。私はアレルギーでタコが食べれな……ふごぉ!」
『何か言ったかい!? さあさあ遠慮しないで、タコにはタウリンたっぷりだから元気が出るよ!』
「や、やめ、ごっくん! おおお!主よォォォ! …あ…い、息がぁ!!…………」
おや?痙攣するほど美味しかったのかな?
大丈夫! 僕は正義の味方、タコヤキング!! お礼なんていらないよ!
……おや?
次は肌艶が悪いカッサカサのカンガルーが困ってるぞ!
「明日の……計量をなんとしてでもパスしなければ……妻よ、息子よ。俺は必ずタイトルをとってお前たちを幸せにしてやるからな…」
『やあ!僕はタコヤキング!!大変だ!君、お腹を空かせているね! でも、もう大丈夫! 僕をお食べ!!』
「やッ、やめてくれッ!! タイトルが掛かってるんだ!」
『ほれほれ』
「なんで、こんな事をするんだ! や、やめろォォォ!! もぐう!」
『たこ焼き1個あたりのカロリーは40kcalだけど、僕の頭はソースマヨブーストしているから、カロリーはもっと高いよ!! ほら!元気が出てきただろう?』
「あ…あ…あ……」
涙を流して喜んでくれるなんて! でも、お礼はいらないよ! 僕は正義の味方! タコヤキングだからね!!
おや?
おやおや?
この声は…… 出たな! 乳酸菌マン!!
「は、ハヒィ。 タコヤキングさん。なんでいつも僕をいじめるんですかッ?!」
『問答無用! タコヤキーック!!』
「ゲボぁッ!」
よし、今日もしっかりパトロールしたぞ!
そろそろ家に帰ろう!
『ただいま!天かすおじさん! たこやきの補充を頼むよ!』
「タコヤキング……その件じゃが、お主がタダで振る舞うせいでワシの財産は尽きてしもうた。もう正義活動は辞めてくれんか?」
『なんだ! そんな事なら、今から銀行強盗してくるよ!! ……大丈夫! 僕はタコヤキング! 正義は何をしてもいいのだからね!』