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悪役令嬢の国外追放から始まるほのぼのライフ

作者: ユキア

「君とは婚約破棄させてもらう!」


唐突にそう告げられたミシェルは絶望した。おまけに身に覚えにない罪を主人公から擦り付けられて国外追放されることになってしまった。


こうならないように努力を積み重ねて来たつもりだった。生まれた時、自分が前世で読んだ小説の悪役令嬢に転生した時と同じように今絶望している。


悪役令嬢ミシェル、小説のラストシーンでは、その悪名の高さは国中に轟くほどだった。

王子の婚約者にして魔王の孫娘、そんなミシェルを誰もが恐れていた。


この世界にはかつて魔王がいて、勇者に滅ぼされ、その勇者が王族となったのがこの国レオンハルト王国なのだ。


勇者は勝利した。しかし、幼い子供だった魔王の子供は勇者の慈悲で民から許され暮らしていた。その魔王の孫娘に当たるのがミシェルだった。


何故ミシェルが王子の婚約者になれたかと言うと、滅びたとは言え魔王の勢力は未だ健在しており国内は不安定だったからだ。勇者の子孫の王族と和睦の印に、魔王の孫娘が結婚する事で王族はその勢力に自らの正当性を示そうとしたのだ。


しかし、主人公が現れてしまった。主人公の聖女が現れてしまったのだ。この聖女は突然現れたと思うと国中の病人を治療し、貧しい人に施しをする。素晴らしい人間だった。はずだった。


この聖女もまた、転生者なのである。本来なら聖女の力を使って王子に気に入られ、悪役令嬢ミシェルにいじめられ、命を狙われるはずなのだ。


だが、今回は転生者は主人公だけではない。私は悪役令嬢ミシェルに転生してしまった。この小説ではラストにミシェルが婚約破棄され、国外追放されることになる。この事を知ってミシェルはそれこそ血の滲むような努力をしてきたのだった。魔王の孫娘と蔑まれても、気にせず、主人公の邪魔にならないように必死に努力した。主人公と仲良くなれるようにと努力したのだ。


しかし、その結果はこれである。聖女に転生した転生者も原作を知っているので、ミシェルに虐められないように先回りして逆にいじめ返してきたのだ。聖女は奇跡の力で多くの人を救ったまでは原作と一緒だった。だがミシェルが逆にいじめられるなんて原作にはまったくない。そしてついに王子に言い寄り、婚約破棄を成功させたのである。王城にてそれを言い渡される。

「君は国の希望たる聖女ラナをいじめ、酷い目に合わせた。僕はそれを許さない!」


「そんな、私はっ……」


「国外追放だ!」


「っ!」


その時の王子の後ろでほくそ笑む聖女ラナの顔が今でも忘れられなかった。あれは聖女と言うより悪魔そのものだったからだ。


国外追放されてから数時間、馬車で移住地へと連れて行かれた。本当なら罪人は徒歩で向かわされるのだが、腐っても魔王の孫娘である。丁重に扱われ、使用人達と共に国外の移住地へとたどり着いた。


「さあ、つきましたよ。」


「ありがとう。」


馬車から降りるとそこは、1面の荒野だった。


「こんな所で……」


「あんまりだ、お嬢様が何したっていうんだ!」

「酷い、お嬢様はいつもお優しくて素敵な淑女なのに……あの聖女さえいなければ……」

使用人達はその待遇を嘆いた。


「大丈夫よ。皆、ありがとう。」


「「お嬢様……」」


皆の言う通り冤罪であるが致し方ない。ミシェルは諦めてテントを立て始めた。


「お、お嬢様!そのような事は私どもに…!!」


「そうね、やり方が分からないので教えていただけるかしら?」


「もちろんです!」


こうしてミシェルほのぼのライフがテントから始まった。

読了ありがとうございます。


少しでも面白いと思っていただけたら『ブックマーク』と、評価の【☆☆☆☆☆】を【★★★★★】にしていただけると嬉しいです。

今後ともよろしくお願いします。

評価により続編検討中です。

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― 新着の感想 ―
[一言] これはどういう話なんだろうか・・・ 結末がが「良かった」のか「悪かった」のかもわからない 登場人物の心情とかも何も書かれていない 勇者はどんな気持ちで王子になったのかもわからない 喜んで王族…
[気になる点] 完結してない……。起承転結の起だけ。短編あげるなら、起承転結つけてほしいです。思いつきの突発ネタで、導入部分だけの投稿だとその後どうなったと気になってモヤモヤします。
[気になる点] 悪役令嬢ちゃまがこれからほのぼのになるのは良いのだけどその前にきっちりガッチリとオトシマエ(クソ聖女とクソ王子にざまぁ)つけてほしかったです(そこまでがワンセットで書いて頂きたかった……
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